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【京都ラーメン】星付き料理人唸る贅沢使い昆布スープ☆昆布老舗の完全予約制「昆布と麺喜一」

  • 2023.10.19

おおきに~豆はなどす☆今回は上京区西陣、千本五辻にある老舗昆布が今年4月に店舗2階にオープンさせた完全予約制の昆布ラーメン店。レアな昆布体験ができ、和食のベースでもある昆布を深掘りするラーメン。

昆布の旨味に食べる者全てが感動する一杯

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上京区西陣、千本五辻にある創業明治35年の昆布老舗「五辻の昆布」があります。

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以前から昆布専門店として知りつつ、京都駅などでもこちらの商品を販売されていることも知りつつ、今回初訪になります。

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というのも、今年2023年4月にこちらの2階にオープンされたラーメン店「昆布と麺 喜一」。

昆布の老舗ならではの贅沢な昆布使いのラーメンがオープン当初から注目を浴び、ずっと気になっていて、涼しくなってラーメンが美味しい季節になったら必ず来ようと思っていて、ようやく実現。

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お店はカウンターのみで10席。11時、12時、13時の3回転営業で、完全予約制。というのも、昆布という繊細な食材から取るスープは作り置きすると味にも多大に影響する、という配慮から、この営業スタイルなんだとか。なお、予約はお店のHPに予約フォームがあります→ https://itutuji.com/kiichi/

こちらは昆布店の社長であり、ラーメン店店主でもあるご主人。もともとラーメン店を開業したかった、というよりも昆布の美味しさをラーメンという国民食ツールでより多くの方に知ってもらいたい、という熱意から始められたお店。なのでラーメンを食べる前に昆布についての体験教室を最初に受けます。

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カウンターテーブルにはワイングラスが並び、ちょっとラーメン店らしからぬセッティング。

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最初に、代表的昆布であり、ラーメンにも活用されている3種類、利尻昆布、真昆布、羅臼昆布を紹介し、実際香りを嗅いだり、手で触ってみたりして、その違いを比較します。

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そして、その特徴やそれらに合う料理などを紹介。というか、どの昆布使っても基本いい昆布なので間違いのない美味しさなわけですが(笑)その中でも真昆布はここ五年ほど収穫されておらず、備蓄熟成された貴重なものを使用。なんでも星付き料理人たちもよくお店を利用されるそうですが、その貴重な真昆布を前に皆テンション上がるらしいです(笑)

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その3種それぞれを、水に浸して一晩冷蔵庫保管で抽出したものを利き酒ならぬ利き昆布水に。利尻、真昆布、羅臼の順に味の個性がより強く感じられ、それに合わせた料理が自ずと想像できます。

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さらに、最近では見かけなくなった、手削りおぼろ昆布を目の前で実演してくれます。こちらは真昆布使用。包丁で薄く薄く引っ搔くように削ると、手元に白いおぼろ昆布ができあがり、さらに残った芯の部分が鯖寿司で使用される白板昆布になる、という。

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その削りたてをすぐさまお皿に取り分けて、出来立てをいただきます。醸造酢に浸してから薄く削っているため、お酢の酸味の後、しっかりとした昆布の食感、そして旨味の強さ。ふだんとろろ昆布を食べる機会はわりとあっても、この手削りおぼろ昆布を食べられるのは貴重な体験でもあり。

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そうした説明の後、お待ちかねのラーメン登場。手削りおぼろ昆布も添えられ、全ての麺と具材を食べきった後のスープに追い足しする味変用。

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トッピングには、鶏チャーシュー、筍、九条ネギ、手削りおぼろ昆布、夏柚子の皮、お揚げが乗っています。

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まず注目はこの上なく澄んだスープ。こちらは逆浸透膜浄水装置で生成した硬度ゼロ超軟水を使用し、真昆布・羅臼昆布・利尻昆布をブレンドしたものをベースに、水出しで魚介・削りたて枕崎鰹節・椎茸・するめ・貝・木の実・茶葉、ドライフルーツ、ドライトマトなどでスープをとり、醤油は使わず塩分調整したのも。そして鶏や豚などの畜肉類、添加物不使用のスープが味の要。醤油がまったく入っていないのに、旨味、塩味、甘味、酸味がそれぞれ響きあい、とても重層感のある味わいに誰もが驚く美味しさ。昆布の旨味の爆発。

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麺は行列店としてもお馴染みの有名店「らぁめん とうひち」謹製の北海道産一等粉「春よ恋」使用の全粒粉麺。ちょっと和蕎麦的感覚もあるストレート細麺で小麦の風味とコシを感じる美味しさ。そして繊細な昆布スープとも好相性。

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出汁と塩につけて低温調理した国産若鳥胸肉のチャーシュー。これ絶品。繊維のキメの細かさとソフトな舌触り。とろける美味しさ。

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出汁で炊き、薄味に仕上げられた筍。こちらも食感の良さ、筍のほどよいエグみ。ここにきて、ラーメンというより料亭の椀物を味わっているような、繊細な美味しさを体感。星付き料理人もよく食べに来られるそうですが、そんな彼らの舌をも唸らせる完成度の高さ。

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さらに、ロール状の手削りおぼろ昆布にラーメンの油成分として豆腐名店「とようけ屋山本」の細切りのお揚げさん。そして夏柚子皮の繊細な清涼感。

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最後に残しておいたスープ。

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ここに追い昆布。

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それに合わせ、五辻の昆布佃煮のミニおむすび登場。

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昆布づくしのフルコースをいただいたような、昆布の旨味に次ぐ旨味の連鎖。

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そして、夢中のうちに完食ゴチ!いや~いいものいただいた、という満足感この上なく。来店された方、皆そんな様子でした。ご主人としては、ラーメンよりも普段の生活に気負いなく昆布を食べる工夫をいろいろと啓蒙されていて、私もわりと普段昆布をよく食べる方ですが、昆布水などいろいろ汎用できそうな知恵を教えていただきました。

こちらでは、昆布ラーメン1152(いいこぶ)円+ワンコンブ制になっており、1階の売店で昆布商品を1つ購入するルールになっています。私も徳用のとろろ昆布をいただきました。

昆布というと、和食の出汁引きの難しい抽出などを想像して、普段使うのに二の足を踏む方も多いかもしれませんが、水出しなど意外と簡単。ですが、そこはいい昆布を使ってこそ(笑)昆布の驚きの美味しさに出会えるお店、超オススメです!ヨ~イヤサ~♪

詳細情報

名称:昆布と麺 喜一(五辻の昆布)
場所:京都市上京区西五辻東町74−2
電話:080-7227-7500
営業時間:①11:00~ ②12:00~ ③13:00~ <3部制・各10席>
定休日:日曜日
公式サイト:https://itutuji.com/kiichi/

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