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乾燥シーズンも肌ツヤをキープ。皮膚科医が解説【肌の乾燥対策&保湿ケアのコツ】

  • 2023.10.14
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これからの季節は肌の乾燥に注意が必要。肌がカサカサしていると、化粧のノリが悪くなったり、小じわが目立ちやすくなったりと悩みの種となること間違いなしです。そこで今回は、冬に向けて乾燥肌になりやすい原因と、乾燥肌対策および保湿ケアのコツについて皮膚科医が解説します。

冬に向けて肌が乾燥しやすくなるのはなぜ?

冬に向けて気温が下がることに連動して湿度も下がっていきます。そのため、肌の乾燥が進みやすいのですが、乾燥肌の原因は気候の影響だけではなく、下記3つも原因となります。

・室内の乾燥

寒さ対策として室内を暖房やストーブなどを使用するようになりますが、室温が上がっても保湿対策をしない場合、室内の湿度は相対的に低下。肌の最適湿度は「65〜75%程度」であり、湿度が「50%を下回る」と肌の乾燥が進行します。

・からだの冷え

私たちのからだは寒くなると、肌から外への熱の放散を抑えて体温の低下を防ぐため、血液をからだの中心部に集めて、肌の毛細血管への血のめぐりを抑えるようになります。肌は毛細血管を流れる血液から栄養や酸素をもらって、肌のターンオーバーを行うため、寒さで肌への血の巡りが低下すると、肌のターンオーバーに支障が出て、肌の保湿成分の産生も滞ってしまうのです。

・マスクの着用

マスクの着用も肌の乾燥に関与しています。マスクをしている間は、マスクに覆われた部分は呼気の影響もあり、温度、湿度が高くなります。しかし、マスクを外すと温度、湿度が急激に低下して、その際、肌の水分は一緒に蒸発。それにより肌の乾燥が一気に進んでしまうのです。また、マスクと肌の間の擦れも、乾燥や肌荒れの原因となります。

肌の乾燥対策&保湿ケアのコツ

気候の影響を全く受けずに生活することはできませんが、乾燥から肌を守る対策はすることができます。特に下記5つを心がけましょう。

(1)洗顔のお湯の温度に注意する

冬は寒さのために、ついつい温かいお湯で洗顔してしまいがち。でも、お湯の温度が高いと皮脂を余分に落としてしまうことになります。顔の肌表面の温度は体温よりやや低い32〜35℃くらいなので、肌表面の温度に合わせて「33℃前後のぬるま湯で洗う」ことを心がけましょう。

(2)マスクを外した後は保湿ケアを

マスクを外した後は必ず保湿ケアをするようにしましょう。自宅では化粧水と保湿ローション・クリームでしっかり保湿、外出時はスプレー式の化粧水などを携帯して保湿をするのがおすすめ。また、マスクによる肌への摩擦を避けるために、立体式のマスクを選ぶようにしたり、マスクと肌の間にコットンなどを挟むようにしましょう。

(3)入浴後はからだの保湿ケアを

顔の乾燥対策だけではなく、からだの乾燥対策も大切。特にからだの末端部位(指先やかかと)、摩擦のかかる関節部位(ひざ、ひじ)、手の届きにくい部位(背中)を中心にボディクリームをしっかり塗りましょう。入浴後すぐの保湿ケアが効果的です。

また、化学繊維の下着も乾燥の原因になるので、コットンやシルクの素材の下着を選ぶのがおすすめ。また、ウール素材の衣服は直接肌に触れないように、インナーの上から着るようにしましょう。

(4)定期的に運動する

定期的に運動をすることも肌の乾燥対策としてとても有効。運動をすると全身の血流が改善し、肌の毛細血管への血液循環も改善します。それにより、肌のターンオーバーが正常化して乾燥改善につながりますし、冷え対策にもなるでしょう。また、運動で汗をかくと、汗が肌を保湿してくれることで肌の乾燥が改善します。

(5)こまめに水分補給する

からだの水分が不足すると肌の乾燥も進んでしまいます。冬は水分補給をつい忘れがちになりますが、こまめに水分補給するようにしましょう。温かい飲み物を飲むことで、からだの内側からの乾燥対策と冷え対策になりますし、飲み物の湯気が乾燥した顔の肌の水分補給にもなります。

今回紹介した内容を参考に、これからの季節はこまめな乾燥対策&保湿ケアを意識してみてくださいね。<text:皮膚科医・金城 里美(かねしろ さとみ)>

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