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“ほったらかし”がトレンド?調理家電は「単身・少人数向け」「タイパ」がキーワード

  • 2023.10.14

調理家電に単身・少人数世帯向けが増えたワケ

「IHジャー炊飯器 5.5合」で調理されたカルボナーラ
「IHジャー炊飯器 5.5合」で調理されたカルボナーラ

生活用品の企画、製造、販売を行う「アイリスオーヤマ」が、単身・少数世帯向けの低温調理器「ポケットシェフ」をはじめとする調理家電を使用したメディア向けの試食会を2023年10月13日(金)に開催しました。

「国立社会保障・人口問題研究所」が2018年(平成30年)に公表した「日本の世帯数の将来推計(全国推計)」によると、世帯総数は2023年でピークを迎え、その後は減少に転じていき、2040年には5,076万世帯まで減少。さらに、平均世帯人員は、小規模世帯が増加したことで2015年の2.33人から減少し続け、2040年には2.08人となると推計されています。

これを受けてか、各メーカーが発売している家電も、単身・小人数世帯の単身~少人数世帯を対象にしたものが目立っています。

最近では、「アイリスオーヤマ」の「ポケットシェフ」、「象印」のオーブンレンジ「EVERINO」、「タイガー」の電気圧力鍋「TIGER COOKPOT」などが発売しています。

家電を使って3品を実演調理!

実演調理
実演調理

一品目は、2023年8月に発売された「IHジャー炊飯器 5.5合」を使ったカルボナーラの調理の実演がありました。

カルボナーラの作り方は、まず、炊飯釜に入る程度に折ったパスタ200gを釜の中に入れ、カットしたベーコン、オリーブオイル、顆粒コンソメ、水450mLを入れて、自動調理ボタンを押せば後は待つだけ。出来上がり音が鳴ったらあらかじめ用意してあるソース(卵液、粉チーズ、生クリーム、塩こしょうを混ぜたもの)を絡ませれば調理完了です。2人分のカルボナーラがほぼ“ほったらかし”調理で簡単に出来上がりました。

今回のようなパスタをはじめ、大学芋、カレー、豚の角煮、ロールキャベツなど全30種類の自動調理レシピが用意されています。

予備の内蓋が付属しているため、匂い移りがあるおかずメニュー調理時と炊飯時で使い分けられるのはうれしいポイント。

「IHジャー炊飯器 5.5合」で用意されている自動調理は2人分のレシピであり、そもそも5.5合サイズは単身向きなのか?と矛盾に感じたためアイリスオーヤマの担当者に聞いてみたところ、「最近ではご飯を多めに炊いて冷凍保存をする人も多いので、使用してない時に多彩なメニューに挑戦してもいいかもしれません。」と答えてくれました。

あらかじめ具材を用意していたら子どもでも自動調理スイッチを押すだけで調理ができるため、ファミリー世帯でも、十分に使い道がありそうです。

二品目は今年8月に発売した「ヨーグルトメーカー」を使った豆乳ヨーグルトの試食がありました。

従来の「ヨーグルトメーカー」との違いは「豆乳」を使用できるようになったこと。パックで販売されている豆乳に、ヨーグルトを適量加えて指定時間をセットするだけで豆乳ヨーグルトの出来上がりです。

実際に食べてみると、「豆乳」っぽさが少なく、豆乳が苦手な人でも違和感なく食べれるほど本当のヨーグルトに近い仕上がりでした。他にも、飲むヨーグルト、サラダチキン、甘酒、塩こうじなど“ほったらかし”でできるメニューがあり、料理の幅が広がりそうです。

三品目は今年10月4日に発売された低温調理器「ポケットシェフ」を使ったサラダチキンの調理の実演がありました。

これまでの低温調理器といえば、水や鍋が必要で使用する場所などが限定されていました。「ポケットシェフ」は見た目はただの四角い袋。内部に電熱線が張られており、水も鍋も必要なく低温調理ができるというものです。100度以上の耐熱性があるチャック付きポリ袋などに食材や調味料を入れて数時間待つだけでサラダチキンを作ることができます。

担当者は「『真空パック機』と併せて使えば、下味を付けた食材の作り置きや調理後の保存の際に鮮度を保ったままストックできるので便利です」とし、レモンや塩で味付けした鶏肉を真空パックした状態にして「ポケットシェフ」に入れていました。

実際に作ってみたというサラダチキンを食べてみると、ジューシーで、歯の弱いお年寄りでもかみ切れる柔らかさに仕上がっていました。本体のサイズは幅23×奥行き24×高さ1cmで、一人暮らしのキッチンでも邪魔にならないようなサイズです。

一度に調理できる量は上限があるので、大量に作るというよりは、少量を作りたい人向けだと言えます。

担当者に「ポケットシェフ」で今後ファミリー向けの展開はあるのか聞いてみたところ、「単身・少人数世帯向けでまずは発売して、その後ファミリー向けに展開することがあるかもしれません」と説明していました。

“ほったらかし”調理家電で“タイパ”重視時代を制す

コロナ禍では巣ごもり需要で調理家電が好調だった同社。

「コロナ禍の時のような劇的な伸びはないのですが、豆乳ヨーグルトやサラダチキンのような“○○専用”家電のようなものや、くすみカラーや木目調など、デザイン性で選ぶ人も増えています。

また、今回紹介したようなほとんど手間をかけなくても簡単においしい料理ができる調理家電が注目されています」と担当者。

かかった時間に対する満足度の良さを求める“タイパ”が重視される今、別のことをしながら勝手においしい料理を作ってくれる“ほったらかし”調理家電が求められているのではないでしょうか。

(LASISA編集部)

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