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【知る人ぞ知る超一流レストラン「ブレストンコート ユカワタン」とは?】静かな森に佇む「星野リゾート 軽井沢ホテルブレストンコート」宿泊記

  • 2023.10.11

星野リゾートには7つのブランドがあります。「星のや」「界」「リゾナーレ」「OMO」「BEB」の5つは、それぞれのブランド名称で宿泊施設を展開。また、宿泊を伴わない「日帰り施設」もあります。「そのほかの個性的な宿泊施設」は日本国内外にある個性的な、そこにしかない宿泊施設。「軽井沢ホテルブレストンコート」もその一つです。記念日を過ごすのにふさわしい、「幸せの余韻が続く場所」として1995年に開業しました。

静かな森に佇む「軽井沢ホテルブレストンコート」

新幹線で東京駅から1時間ほどで軽井沢に到着。軽井沢ホテルブレストンコート(以下「ホテルブレストンコート」)へは無料のシャトルバスで20~30分ほど。その建物は静かな森に佇んでいました。

ホテルブレストンコートの案内図を見ると、その敷地内にはメインの建物の他に、「ブレストンコート ユカワタン」という別棟のレストランがあり、宿泊のためのコテージが点在していて、二つの教会があります。また、近隣の徒歩圏にはショップ・レストランが並ぶ「ハルニレテラス」、「星野温泉 トンボの湯」、「ケラ池スケートリンク」などの日帰り施設もあります。

ホテルブレストンコートはホテルでの滞在はもちろん、ウェディングレセプション(結婚披露宴)も叶える施設です。今回は滞在を楽しみます。「爽やかな高原の光の中で、心を潤す軽井沢ステイ」です。

チェックインを済ませ「白の空間」へ

15時のチェックイン開始時刻の直後にメインの建物に入ってチェックインを済ませました。レセプションのロビーの反対側には、大きく窓が開口したラウンジがありました。宿泊や結婚式で利用する人は、軽食やデザートなども楽しめます。こちらでしばし、軽井沢の空気と緑の輝きを眺めます。

The Lounge

月 ~ 金 10:00~16:30(16:00L.O.)

土・日・祝 9:00~17:00(16:30L.O.)

軽食セット(クロックムッシュ、サラダ、ヨーグルト、ドリンク) 1,800円

デザートセット(リンゴクーヘン、ドリンク) 1,320円

ご宿泊、ご結婚式でのホテルご利用の方専用

木の葉のキーホルダーがついた鍵を受け取って部屋に向かいましょう。

ホテルブレストンコートには39室のコテージとヴィラがあります。「テラスヴィラ」(ツインまたはダブルベッド)はテラスを完備、その中の「ジャグジースイート」は1室のみの特別室。

「スタンダード コテージ」(ツインまたは4ベッド)は木のぬくもりを感じるコテージで、グループや家族でのステイに。そして今回滞在した「デザイナーズコテージ」はダブルタイプのコテージです。

こちらが9部屋の「デザイナーズコテージ」が並ぶ回廊と庭。修道院を思わせる空間です。この日は時折雨が降る曇り空。秋の始まりでしたがまだまだ緑も美しく、少しだけ葉が色づき始めていました。

宿泊するのは一番端の部屋です。

木製のドアを開きます。

白い壁と木のぬくもりのファニチャー、大きな窓からは緑が覗いているようです。柔らかい間接照明に照らされて、穏やかな雰囲気が漂います。

ダブルサイズのベッドの上の窓からの光も優しく、森の中のコテージだなぁとあらためて感じさせてくれます。大理石の床も気持ちよく、凛とした清らかさです。

ベッドに向かって右側には水回りがまとまっています。

浴槽はオーバルで、シャワーもこの中で。床から立ち上がるこちらも大きな窓。外の木々の緑が癒してくれるようです。

オリジナルのシャンプー、コンディショナー、ボディーソープ、それにバスソルトが並びます。

振り返ればコーナーをうまく使った洗面台。コンパクトで使いやすいです。

基本的なアメニティは入室した際にスタッフの方からいただきました。資源を大切にするため、使わないアメニティはそのときにお戻しします。

フェイシャルには敏感肌向け化粧品ブランドの「OSAJI」のケアプロダクト(クレンジング・洗顔料・化粧水・保湿ゲル)がそろえられています。

シンプルなテーブルとチェア。この部屋は「向き合う」ということをコンセプトとしているのでテレビはなく、その代わりチェスやトランプなど、テーブルゲームが備えられています。

他に、コーヒーと紅茶も用意されています。

一軒家のメインダイニング「ブレストンコート ユカワタン」

食前の「アペロ」で期待が高まる

少しずつ夜へと近づいてきたころ、敷地内の1軒家レストラン「ブレストンコート ユカワタン」(以下「ユカワタン」)へ。近くを流れる「湯川」と時間の意味をもつ「タン」を合わせたお店の名前は、湯川の流れのようなゆったりとした時間を過ごしてほしいという想いから名づけられたそう。

緑の森を抜けるアプローチが、いつもとは違う世界へといざなってくれます。

まずは庭のテラスで「アペロ」を楽しみましょう。フランスで食事の前に軽い食前酒をいただくのがアペロ。ここから少しずつ、今夜のディナーへと進んでいきます。

この日のアミューズは、全部で8種類(写真は2名分です)。新鮮な季節の野菜や、岩魚などを使って、色も形もさまざまです。ソムリエさんに選んでもらったワインでいただきます。

暮れゆく森に包まれてユカワタンでディナー

こちらがユカワタン。ゆったりと配置されたテーブルは9卓24席。しっかりとした厚みのある絨毯敷きのせいか、適度に音が吸収されて静かに会話を楽しめました。

太陽が沈みかけた薄暮のころ、いよいよディナーが始まります。

ディナーコースは全10品~11品。信州ならではの食材や、その季節のおいしい食材をふんだんに使ったフランス料理です。料理長は長野県出身の松本博史さん。東京のレストランで腕を磨いた30代後半の若いシェフです。家族と共に長野に移り住もうと決めた際に、ちょうどユカワタンでの仕事に巡り合ったというご縁の持ち主です。

いくつかこの日の料理をご紹介します。こちらがアントレの「鯉のコントラスト」。テーブルでセロリのアイスパウダーを振ってくれます。長野では鯉を食べる習慣があって養殖もされているそう。みずみずしい生の身と、しっとりと落ち着いた熟成の身をいただけます。鯉を使った料理は1年を通して提供されているそうです。

「乳飲み仔山羊のロティ ソースエキゾチック」は、仔山羊のさまざまな部位を使っています。しっとりと火が入っていて、滋味深い一品です。

料理とともに楽しめる、ワインとお酒のペアリングもしくはノンアルコールカクテルのペアリングも用意されています。ディナーの料理それぞれに合わせた飲み物を、ソムリエさんのワインなどにまつわる話を伺いながら楽しめます。

「アカヤマドリと毛ガニのタルト」。アカヤマドリというキノコを使った、手でいただく一品。

魚のメインは「白身魚のエカイエ仕立て コンソメ・レディクション」。うろこを取ったマトウ鯛を蒸したものの上に、カットしたズッキーニがうろこのように並んでいます。コンソメとバジルオイルが色鮮やかです。

「鹿の瞬間燻製 ウィスキー香るジュ・ド・シュブルイユ」。燻製された鹿肉の塊からカットしていただきます。しっかりとした赤身はあっさりですが、旨味が溢れる同じく鹿肉ベースのソースがふくよかさをプラスします。

ポップコーン アイスクリームのデザートなどもいただき、テーブルに運ばれてきたのは近隣のハーブ園で摘まれたハーブでした。

好みを伝えるとこの中からハーブを選び、ハーブティーにしてくれます。レモングラスをベースにしたさっぱりとしたものを淹れてくれました(ハーブティーは10月初旬ごろまでの提供となります)。

さらにワゴンで運ばれてきたのが食後酒の数々。シングルモルトウィスキー、ブランデー、そのほかのリキュールなど、とても珍しいものもあるようですよ。

3時間ちょっとのゆったりとした食事が終われば、部屋に戻ってまた「向き合う」時間です。

ディナーコース 全10品~11品 1名 27,500円(税込)

ワインとお酒のペアリング 12,100円~(税込)

ノンアルコールカクテルのペアリング 5,720円~(税込)

※別途サービス料10%

※宿泊をしていなくても利用できます

大地の生命を感じる朝食で新しい一日を始める

自分を見つめた、またはお互いに見つめ合った一晩が明けて、すがすがしい軽井沢の空気と光に包まれて、体にうれしい朝食から一日をスタート。

メインの建物にある「レストラン ノーワンズレシピ」は朝食のためのレストラン。緑一杯の窓の手前にフードボード(ビュッフェ)が用意されていて、まずはここから好みに応じて選びます。

カジュアルなテーブルが並ぶ木のぬくもりたっぷりの内装で、やはりここでも緑が室内に入り込んでくるような空間です。

いただきたいものをテーブルに運びました。料理が個別の食器に入っているので盛り付け不要です。中央の大皿は調理して運んでくれる「そば粉のクレープ」です。

こちらは自分でシェイクして味を調えるサラダです。この日は「グリーンサラダ」、「リンゴと合鴨スモークのサラダ」、「バジルとクルミのサラダ」の3種でした。

「キャベツとウズラの卵」、「蒸し鶏のクスクス」、「トウモロコシのフラン」、「鶏肉のコンフィ」。どれも小さなポーションなので全部いただけます。

ブレッドはバゲットとパンオショコラの2種類。

杏とブルーベリーのジャム、グラノーラ、メープルナッツが上段に、下段は柑橘とぶどうのジュレです。

野菜のクリームスープはシンプルな味わいで、キャベツもたっぷり。

飲み物は、ブルーベリーとリンゴのジュースに、牛乳とコーヒー牛乳、コーヒーに紅茶などが用意されています。

テーブルに座ってしばらくすると、焼きたての「そば粉のクレープ」が運ばれてきます。折りたたまれたクレープの中にはたまごとチーズが入っていて、上にはグリルされた野菜がたっぷり。この日のトッピングは夏野菜でしたが、季節によって変わるそうです。

レストラン ノーワンズレシピ

軽井沢ホテルブレストンコート 1F

7:00~9:45(L.O.)(季節により変更の場合あり)

食後に少し散歩して、ラウンジでのんびりと過ごしたら12時にはチェックアウト。あぁ、来てよかったなと思うホテルでした。

星野リゾート 軽井沢ホテルブレストンコート

住所:〒389-0195 長野県軽井沢町星野

電話:0267-46-6200(受付時間 10:00~19:00)

宿泊料金:1泊1名18,900円~(2名1室利用時、税・サービス料込、朝食付)

[All photos by Atsushi Ishiguro]

 

 

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