シャネル、ディオール、バレンシアガも。貴金属を用いない「ジュエリー」を知っていますか？

「コスチュームジュエリー」とは、合金、銀、ガラスや半貴石などで作られたファッションジュエリーのことを指す。貴金属が用いられていないことが特徴だ。

1910年代にフランスでオートクチュール用のジュエリーとして誕生。シャネルなどが生み出した作品は、当時の感度が高い人を惹きつけた。

このたび、今でも愛されるコスチュームジュエリーの入門書、『コスチュームジュエリー』（世界文化社）が発売された。

著者の小瀧千佐子さんは、コスチュームジュエリーの研究者であり、コレクターだ。本書では、彼女が集めた世界屈指のコレクションを中心に、400点以上の優品を548点もの写真で紹介していく。

シャネル、スキャパレッリ、ディオールなどが生み出したオートクチュールの精華をはじめ、メゾン・グリポワなど卓越した工房が手がけたヨーロッパのコスチュームジュエリー、ミリアム・ハスケルやトリファリほかアメリカの名品などを収録。

コスチュームジュエリーがここまで網羅された書籍はなかなかないのではないだろうか。数多くのセレブをとりこにした、独創的なデザインや細やかな手仕事の世界に浸ろう。

■小瀧千佐子さんプロフィール
こたき・ちさこ／1947年 東京都出身。20世紀のムラーノガラス、ヴェネチアンビーズ、コスチュームジュエリー、三つのジャンルの研究家でありコレクター。
前勤務先であるエールフランス航空在籍時よりコレクションを開始し、コレクター歴は40年ほど。1983年には、日本で初めてのムラーノガラスの専門店をオープンした。近年では2014年、東京 北参道にて自身がクリエイティブディレクターをつとめるショップ・ブランド chisa（チサ）をスタート。美しい文化とともに暮らすライフスタイルを提案している。
著書に「別冊太陽 ヴェネツィアン ビーズ」（2001年 平凡社）、テレビ出演にはNHK「美の壺」などがある。