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稲垣吾郎、新垣結衣の一言に思わずハッとする…”選べない”背景持つ彼らの人生はどこに向かうのか?『正欲』本予告

  • 2023.10.10
稲垣吾郎、新垣結衣の一言に思わずハッとする…”選べない”背景持つ彼らの人生はどこに向かうのか?『正欲』本予告
(C) 2021 朝井リョウ/新潮社 (C) 2023「正欲」製作委員会

「この世界で生きていくために、手を組みませんか?」

稲垣吾郎、新垣結衣らを出演者に迎え、岸善幸監督が朝井リョウの柴田錬三郎賞受賞作を映画化した衝撃作『正欲』。本作より、Vaundyが歌う主題歌入りの本予告を紹介する。

原作は、「桐島、部活やめるってよ」で第22回小説すばる新人賞を受賞、「何者」で直木賞を受賞した朝井リョウが、作家生活10周年で書き上げた渾身の一作。朝井が「小説家としても1人の人間としても、明らかに大きなターニングポイントとなる作品です」と語る作品で、2021年3月に発売されるやいなやその内容が波紋を呼び、第34回柴田錬三郎賞を受賞した。

その映画化となる本作は、家庭環境、性的指向、容姿…さまざまに異なった“選べない”背景を持つ人たちを同じ地平で描写し、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出す衝撃的な物語。岸善幸監督、港岳彦脚本により、原作とは違い、ある種のラブストーリーとして映像化した。

検察官として横浜検察庁に務め、妻と息子と3人でマイホームに暮らす寺井啓喜役に稲垣吾郎。広島のショッピングモールで契約社員として働く桐生夏月役に新垣結衣。両親の事故死をきっかけに広島に戻ってきた夏月の同級生・佐々木佳道には、磯村勇斗。そして、佐藤寛太がダンスサークルで活動し、大学の準ミスターに選ばれるほどの容姿を持つ諸橋大也、東野絢香が大也と同じ大学に通う神戸八重子を演じている。

10月23日から開催される第36回東京国際映画祭コンペティション部門への正式出品が決定したことでも、話題の本作。今回紹介するのは、Vaundyが歌う主題歌入りの本予告だ。

正義で世界を測る検事の啓喜(稲垣)は、「社会の“バグ”は本当にいるの。悪魔みたいなやつがいるんだよ!」と激昂したかと思えば、かすかな笑みをたたえ静かに空を見上げる。大学生の八重子(東野)は、自分が落としたプリントを拾ってくれた見知らぬ男性と手が触れ合った瞬間、怯えるようにその手を引っ込める。同じ大学に通う大也(佐藤)は、内に秘めた感情を吐き出すかのような激しいダンスを披露。まるで何かに心をとらわれているかのような、若い彼らの動向にも注目だ。

ある秘密を抱える夏月(新垣)は、なぜか着衣のままプールに浮かび、そんな夏月と秘密を共有する中学時代の同級生・佳道(磯村)は、「この世界で生きていくために、手を組みませんか?」と彼女の目を見て語りかける。夏月は「それでも私たちが、抱えている欲望はあっていいものだと思いたい」と語り、ぎこちなくも優しく佳道を抱きしめる。そして、映し出されるタイトル『正欲』。その言葉の意図するものとは? 交差した彼らの人生はその後どこに向かうのか?

物語が進むにつれ、別の場所でそれぞれの人生を歩んできた彼らの関係は、少しずつ交わっていく。どうしたって降りられないこの世界で、生き延びるために大切なものを、強い衝撃や深い感動とともに提示する。

印象的なシーンの数々が展開される予告映像に流れるのは、Vaundyが歌う主題歌「呼吸のように」(SDR)。自身初の映画主題歌となった本楽曲は、書き溜めた未発表の曲から、映画の世界観に合うものをVaundyが選び提供した重要な1曲。かけがえのない人とのつながりを表現した「これが愛であって欲しい と言うのが君であって欲しい」という歌詞が、映画に深い余韻を響かせる。

『正欲』は11月10日より全国公開。

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