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【DeNA】度会隆輝がキャンプで見せた「社会人3年間での確かな変化」…スター性溢れるスーパールーキー

  • 2024.3.4

昨季、セ・リーグ3位に食い込みクライマックスシリーズ進出を果たした横浜DeNAベイスターズ。1998年以来遠ざかっている優勝へ向け、今季の戦いぶりも注目されています。

とはいえ、チーム状況を見ると決して安穏としていられないのも事実。左のエース格・今永昇太投手がメジャーへ移籍し、トレバー・バウアー投手もメジャー復帰を目指して現時点では移籍先は未知数。

昨季は今永投手が7勝、バウアー投手が10勝をマークしており、2人合計17勝の“穴埋め”は急務です。

そのためには投手陣から若い力が出てくることはもちろん、昨季以上に打線が投手陣をカバーする必要も出てきます。

3球団が競合した"スーパールーキー"

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写真:産経新聞社

そんな中、キャンプからDeNAファンの心をわしづかみにしているのが、ドラフト1位ルーキーの度会隆輝選手です。父は元ヤクルトの博文氏。自身も幼少期からヤクルトジュニアなどでプレーし、中学生のころから全国大会で優勝、U15日本代表に選出されるなど、早くから頭角を現した“天才少年”でした。

神奈川の名門・横浜高校進学後も1年時から公式戦に出場するなど主力として活躍。しかし、3年時のドラフトでプロ志望届を提出するもまさかの指名漏れ。卒業後に社会人ENEOSに入社するとココでも1年目からレギュラーをつかみ、昨年ドラフトで3球団が1位競合するまでに成長を遂げました。

社会人生活3年間で大きくパワーアップ

筆者は2月中旬にDeNAキャンプに足を運び、度会選手のプレーを間近で見ることができましたが、まず驚いたのが打球の“質”です。高校時代もセンスは抜群でしたが、どちらかというと“安打製造機タイプ”の印象が強く、コンタクト力に秀でた選手でした。

しかし、打撃練習で見せた度会選手の打球は、高校時代とは違い、鋭いスイングから力強い打球が何本も外野フェンスを越えていきました。体格的には決して大柄ではありませんが、少なくとも練習での打球を見る限りは、「安打製造機」と言うよりは「中距離打者」。プロでさらにパワーがつけば「スラッガー」と呼べる域にまで達しても不思議ではありません

スター性溢れる立ち振る舞い

社会人での3年間で、確かな進化を見せた度会選手ですが、その技術よりも筆者が驚いたのが「メンタル」です。プロ1年目の春季キャンプ――。並みの新人であれば、すべてが初体験で戸惑うことも多く、周囲は大先輩ばかりで委縮してしまうケースがほとんどです。

ただ、度会選手は違います。グラウンドに出れば誰よりも大きな声を出して、常に笑顔で練習に臨む。その姿勢はまるで、プロで何年間も結果を残してきた主力選手のようでもあります。一歩間違えれば「生意気」ととられかねないかもしれませんが、そう思わせないのも度会選手の魅力のひとつ。チームメイトや指導者、さらにはファンも巻き込む“陽の力”が、度会選手には備わっていると言えるでしょう。

この強いメンタルはプロの舞台でも必ず強みとなるはずです。まだプロでの実績はゼロですが、開幕一軍、レギュラー定着ということがあれば、そのキャラクターも相まってチーム屈指の人気選手になれるはず。

プロ野球選手であっても「持って生まれたスター性」は、誰もが備えているわけではありません。そんな稀有な資質を持つ度会選手の“プロ1年目”。ベイスターズファンだけでなく、ぜひ日本中の野球ファンにも注目してもらいたい選手です。


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※本記事は、2024年2月27日執筆時のものです
※サムネイル:産経新聞社

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