リーグ4連覇を目指すオリックス…山本、山崎の穴を埋める先発ローテは誰になる？【オープン戦レポート】

【バファローズファン歴20年以上のライターが書くオープン戦レポート】

2024年3月16日(土)13:00 ロッテ－オリックス(ZOZOマリン)

プロ野球開幕まで2週間を切り、オープン戦も中盤を過ぎようとしています。オリックス・バファローズは現在関東遠征中。

オープン戦8試合で、6勝1敗1分けと好調のオリックスでしたが、16日のロッテ戦は0－3で完封負け…、連勝は5で止まりました。

この記事では、ロッテ戦の振り返りとともに、ここまでの実戦の結果を踏まえて、開幕メンバー争いを考察します。

3番・紅林選手、4番・森選手、5番・頓宮選手、このクリーンナップはオープン戦4度目です。中嶋監督が選手の調子を見極めて起用する、日替わり打線がオリックスの強みですが、今シーズンはある程度この並びを固定してほしいところ。

注目は7・8・9番。中川選手、ゴンザレス選手、杉本選手と、まさに「恐怖の下位打線」です。

カスティーヨ選手、古巣相手に5回1失点の粘投

先発はカスティーヨ選手、昨年在籍していたロッテ相手の登板です。制球力が武器のカスティーヨ選手にしては珍しく、コントロールに苦しむ場面が目立ちました。5イニングを投げて6安打2四球を許し、毎回ランナーを出す苦しいピッチング。しかし、要所を締めて1失点に抑えます。

2024年のオリックスは、山本由伸選手と山﨑福也選手の投球回(294回3分の1)をどう埋めるかが課題。カスティーヨ選手には、粘りの投球で試合を作る役割を期待しましょう。

オープン戦打撃好調のオリックスでしたが、ロッテの投手リレーの前に打線が沈黙。

ローテーション投手の種市選手に対して4回2安打、今シーズン飛躍が期待される中森選手にも3回1安打と抑えられました。

特定の苦手投手が多いオリックス。種市選手には昨シーズンも防御率2.23と抑えられています。苦手投手相手でも粘り、いかにして打ち崩すか、四連覇を目指すうえで大きな課題です。

連勝は5で止まったものの、オープン戦好調のオリックス。

ひと足先にウエスタン・リーグが開幕し、ここまでの各選手の起用法や実戦での結果、選手のコンディションなどから、開幕メンバー争いを考察してみました。

※あくまでも開幕メンバーです。中嶋監督の「みんな戦力なんでね」というコメントからも分かるように、シーズン終盤には思いもよらない選手が活躍しているのが、オリックスの魅力。

まずは投手です(太字は一軍確定)。

先発	宮城、山下、東、カスティーヨ、田嶋、山岡、曽谷、エスピノーザ
中継ぎ	マチャド、小木田、山田、阿部、山崎、吉田、比嘉、横山、鈴木、高島、古田島、権田 (育成：才木、井口)
抑え	平野佳

開幕ローテーションの人数は他球団の場合、5～6名が一般的。しかし、オリックスの開幕ローテーションは、相性の考慮に加え、疲労が溜まらないよう「投げ抹消」で登板間隔を空ける可能性が高く、他球団以上に様々な投手が起用されます。

おそらく今シーズンの開幕ローテーションも、5～6名ではないでしょう。多くの投手の先発起用が考えられます。

開幕投手(対ソフトバンク)が決定的な宮城選手、開幕2カード目の初戦(対西武)が濃厚な山下選手。さらに東選手、カスティーヨ選手は確定でしょう。

さらに、キャンプでの実戦～オープン戦の結果から、山岡選手、エスピノーザ選手もほぼ確定。

肩のコンディション不良で登板を1度飛ばした田嶋選手。13日の春季教育リーグで投球時にバランスを崩し、右足首を気にしていた曽谷選手も状態に問題がなければ、ローテーションに入ってくるでしょう。

上記の8名が開幕ローテーションのメンバーと考えています。

他の先発候補としては、14日に支配下復帰した椋木選手と富山選手(富山選手は中継ぎと思っていましたが、先発転向を視野に入れているようです)。この2選手に関しては、トミー・ジョン手術明けなので、開幕から1軍で投げる可能性は低いでしょう。

リリーフ陣は、宇田川選手が開幕に間に合わず。山崎選手もコンディショニング不良、教育リーグやウエスタン・リーグでは登板していますが、開幕に間に合うかは分かりません。

現状のメンバーでは、平野選手、マチャド選手、小木田選手、山田選手は確定。残りの枠を、阿部選手、比嘉選手の実績組、吉田選手や鈴木選手、横山選手、さらには、高島選手、古田島選手、権田選手の社会人ルーキートリオ「TKG」が争います(高島選手は先発の可能性も)。

先発同様、リリーフも様々な選手を試しながらの起用になると思われます。正直なところ、開幕直後はリリーフで苦労するかもしれません…。

続いては野手です(太字は一軍確定)。

捕手	若月、森、石川
内野	頓宮、セデーニョ、ゴンザレス、太田、宗、紅林、大城、廣岡、安達、西野、野口、山足、宜保
外野	中川、西川、杉本、小田、渡部、福田、池田、佐野、トーマス、T-岡田、茶野

野手の層は本当に分厚くなりました。

一軍確定の選手は15名。野手の登録枠を16～17名で考えると、残り1～2名の厳しい争いです。

内外野守れる野口選手や、守備走塁が魅力の渡部選手、ベテランの西野選手、T-岡田選手など、どの選手が結果を残すのか楽しみにしましょう。

開幕が近づき、オープン戦でもシーズンを想定したスタメンや選手起用が多くなります。

また、どのようなメンバーで開幕戦を迎えるかも気になるところ。オープン戦の結果、さらにはチーム内の争いにも注目しましょう！

※本記事は、3/16の情報です