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「歴代最強だと思う“日本人スピードスター”」ランキング! 3位「前田大然」、2位「伊東純也」を抑えた1位は?【サッカーファン183人に聞いた】

  • 2024.5.11

Jリーグの2024年シーズンが開幕して約3ヶ月全日程の1/3程が終了し、欧州サッカーでは各国のリーグ優勝チームが確定し始め、佳境を迎えています。

ところで、サッカー選手にとって、足の速さは攻守にわたって最高の武器となります。特に攻撃的な選手が1本のパスから相手DFを置き去りにし、あっという間にゴール前へと迫るプレーは、大いにスタジアムを盛り上げ、また見ている人に強烈な印象を残すもの。いわゆる“スピードスター”と呼ばれる選手たちの存在は、過去から現在に至るまで、Jリーグで、そして日本代表の試合でも、多くの話題を呼んできました。

ちなみにですが、スピードスターはspeedsterが正しいスペルであると思われます。「~な人、~する人」を意味するsterにspeedがついて「スピードを出す人」。時に「スピード狂」を意味する場合もあれば、スポーツカーのネーミングに使われていた言葉が、いつしか足の速いサッカープレーヤーを言い表す言葉に転じたようです。日本語としてはそのまま“スピードスター”です。

話が少しそれました。さて今回は、サッカーファン183名を対象に「歴代最強の日本人スピードスター」についてのアンケートを実施。そこで得られた回答結果を、ランキング形式で紹介します。

なお、このアンケートでは得点数や代表での出場試合数などで判断することはなく、「最強」の定義自体を回答者の方に委ねているので、投票理由も多岐に渡ります。特にポジションも問わず、「スピードスター」として強烈な印象を残した選手が対象です。

それでは早速見ていきましょう。

【第3位】前田大然(21票)

第3位は、前田大然選手がランクインしました。

先に行なわれたアジアカップでは、FWの選手ながら、その足の速さを存分に活かしたディフェンス面での貢献が評価されたことは記憶に新しいところ。3位へのランクインは、その韋駄天ぶりが多くのサッカーファンの脳裏に焼き付いているということでしょう。

前田選手は、現在スコットランド・プレミアリーグのセルティックFCに所属。カタールワールドカップにも出場しており、日本代表選手としてもすっかりお馴染みになりました。1997年10月20日生まれの26歳。「異次元」とも評される速さとともに、その驚異的なスピードでのスプリント回数を重ねられるスタミナをも併せ持つ、“スピードスター”といえます。

前田選手は、出身は大阪府ですが、高校から山梨学院大附属高校に進み、高校サッカーシーンで頭角を現わしました。2016年に当時J2の松本山雅入りを果たし、2019年にはポルトガル1部のマリティモに期限付き移籍をするなど、そのスピードスターぶりが徐々にサッカーファンの間でも知られるようになります。

前田選手のプレーに大きな注目が集まったのが、2021年J1の横浜F・マリノスで見せた躍動です。この年、前田選手は23ゴールをあげ、得点王のタイトルを獲得(同ゴール数のレアンドロ・ダミアン選手と分け合う)。チームの優勝争いに大いに貢献するとともに、その年末にはセルティックFCへの期限付き移籍が発表されました。

前田選手への評価の高さは、先にも述べたように、欧州でも屈指といわれるスピードを活かしたファーストディフェンダーとしての貢献度の高さと、スプリント回数の多さにあります。Jリーグでは、24km/h以上を1秒以上継続した場合にスプリント数がカウントされるのですが、この2021年、前田選手はスプリント回数ランキング上位をひとりでほぼ独占。最も多い時で64回という、にわかに信じがたい記録が残っています。

フォワードでありながら守備にも献身的な選手で、鬼プレスが代名詞である彼の魅力は足の速さがポイントです。豊富な運動量で常に全速でボールまで向かう姿は世界でもトップクラスの速さを誇ります。(32歳・男性)
一瞬の加速力は歴代日本でも1番だと思うから。また、試合の後半になってもスプリント力が落ちないのもすごい。(28歳・男性)
身体能力の優れている外国選手からも恐れられているスピードは一級品です。Jリーグ時代からスプリント回数が驚異的であり、スピードを必要とするプレイを何回でもできる印象のある選手なので、歴代最強だと思います。(39歳・男性)
ディフェンダーにとって一番イヤな選手だと思う。(47歳・男性)

【第2位】伊東純也(29票)

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写真:SANKEI

2位には、伊東純也選手がランクインしました。

森保一監督率いるサッカー日本代表の中心選手のひとりであり、現在はフランスのリーグ・アンで戦うスタッド・ランスに所属。ポジションとしては、日本代表だけでなく所属するランスでも、主に右サイドのサイドアタッカーとして起用されることが多く、その爆発的なスピードはフランス国内でもよく知られており、まさに現在の日本を代表するスピードスターのひとりといえます。

神奈川大から2015年にヴァンフォーレ甲府に加入。翌2016年に移籍した柏レイソルでその圧倒的なスピードに注目が集まり、日本代表にも呼ばれるようになりました。2019年にはベルギーリーグのヘンクに活躍の場を移し、2022年に現在のスタッド・ランスに移籍しています。

伊東選手の特長は、駆け出してから数歩でトップスピードへと達する初速の速さにあるといわれます。一瞬のスピードで相手を置き去りにできるので、相手DFにとっては脅威でしょう。正確なセンタリングや思い切りのよいシュートも魅力で、見る人たちの目を釘付けにしてしまうエンターテインメント性が、2位という結果をもたらしたのかもしれません。

生年月日は1993年3月9日。もうすぐ31歳となりますが衰えはまったく感じさせません。世界を舞台に、今後もますますの活躍を期待しましょう。

イナズマ純也といわれるその名の通り、ものすごいスピードで相手陣地を駆け抜け、ゴールチャンスをつくっている姿が印象的だからです。(34歳・女性)
ドリブルで相手を抜く時の迫力が他の日本人選手とは違う。ドリブルだけではなく一瞬の抜け出しで相手DFの裏を取る動きも多い印象である。フランスリーグでも外国人相手にサイドのポジションで実力を発揮している。(35歳・男性)
ワールドカップがかかった大事な試合で点を取ることが多く、守備もサボらない献身的な選手であるため。(26歳・男性)
足の速さも勿論素晴らしいですが、ボールを持っていない時とドリブルしている時のスピードが変わらないことが凄いと感じます。単純な速さプラス力強さ、トップスピードでの技術も高く、歴代最強スピードスターだと思います。(44歳・男性)

【第1位】岡野雅行(62票) 

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写真:SANKEI

歴代最強だと思う日本人スピードスター第1位は、2位以下を大きく引き離し、“野人”こと岡野雅行選手が選ばれました。

岡野選手は、1972年7月25日生まれで、現在51歳。引退してからすでに10年の時が過ぎているにもかかわらず、現役スピードスターを押し退けて1位となったのは、多くのベテランサッカーファンの脳裏に焼き付いて離れないほどに、その快速ぶりが印象に残っているということでしょう。100mを10秒台で走り切れる走力は、ピッチ上でまさに爆発的なスピードです。なにより、その長髪をたなびかせてピッチを爆走する姿が、まさに“スピードスター”と呼ぶに相応しい選手でした。

岡野選手が最初に注目を浴びたのは、もちろんJリーグからです。日本大学を中退し、1994年に浦和レッズに加入。この年には35試合に出場、3ゴールを記録しています。浦和が優勝争いを演じた1996年にはキャリアハイとなる11ゴールを決め、ベストイレブンにも選ばれました。ポジションはフォワードが多く、相手DFとの競争で一歩遅れていたとしても追いついてしまう走力が、スタジアムに詰めかけた浦和サポーターを熱狂させました。

そして岡野選手がその名を歴史に残した名シーンといえば、1997年のフランスワールドカップアジア最終予選・イラン戦での劇的な延長Vゴール(ジョホールバルの歓喜)でしょう。延長戦の開始時から投入された岡野選手は、その快速を活かして何度も相手ゴールに迫り、実は何度か迎えたチャンスを逃してしまったものの、ついに延長後半13分、中田英寿選手のシュートのこぼれ球に素早く反応し、ゴールを決めました。

今でもテレビなどで繰り返し流されるあのスライディングシュートこそが、岡野選手を記録よりも記憶に残る選手として印象づけているのかもしれません。現在は、J3のガイナーレ鳥取で取締役GMを務め、経営に、そしてチーム運営に邁進している岡野選手。今後の活躍にも大いに期待したいところです。

恐らく彼がこれまでの日本人選手の中で一番足の速い選手だと思います。100メールを10秒代で走ったことがあり、タッチの大きなドリブルで相手を置き去りにするプレーは非常に魅力的でした。(48歳・女性) 
自分で蹴って自分で受ける選手は彼以外に見たことがない。マジで早すぎです。(49歳・男性)
野人と呼ばれた選手です。野人と呼ばれるだけあって、走るだけなら誰も追いつけません。印象的なのが、一人スルーパス。こんな事が出来るのは、この人しか居ないと思います。(46歳・男性)
長髪をなびかせて走り回るイメージが強い選手だった。フランスワールドカップ予選で、相手ゴールキーパーが弾いたこぼれ球を疾走してきた岡野が押し込んでワールドカップ初出場を決めたシーンは感動的だった。(54歳・男性)
まるでチーターかジャガーのような物凄く足の速い動物が走っているようなスピードにプラスして荒々しさ、野性味が溢れている点が魅力的だったからです。野性味が溢れている豪快な走り方でしたので恐らく実際のスピードの数字よりももっと速く見えていたのではないでしょうか。(56歳・男性)

4位以下の選手とコメント

永井謙佑(16票)

出だし(=初速)の速さは他を圧倒するスピード。世界的見てもトップクラスだったと思います。初速の速さでかわしてそのまま独走する姿は圧巻でした。ロンドンオリンピックでもそのスピードで勝利に貢献した。(58歳・男性)

三笘薫(15票)

もちろんテクニックやフィジカルなどもトップレベルなんですが、サッカーファンはもちろんサッカーファンじゃない人が見たとしても圧倒的に速いとわかるスピードで、見ていてワクワクします。(34歳・男性)

浅野拓磨(13票)

今、現在でスピードスターは多くいるが最強だと思う選手は浅野拓磨。W杯のグループ予選のドイツ戦で魅せたゴールが1番印象深く残っている。(30歳・女性)

結果はこちら

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回答結果を元に作成したグラフがこちらになります。

40代の得票数が多くを占めたこともあり、日本を初のワールドカップ出場に導くゴールを挙げた、岡野選手に票が集まる結果となりました。

4位以下には、現役スピードスターたちの名前が多くあげられました。

ちなみに、上位選手のなかで、現役Jリーガーは4位の永井謙佑選手と7位の宮市亮選手の2人。ともに30歳を越えていますが、そのスピードは健在です。また名前こそ掲載されていませんが、今シーズンのJリーグには、随所に快速を誇るスピードスターがひしめいています。そして、彼らのようなスピードが持ち味の選手のプレーを味わうには、やはりスタジアムでの生観戦がおすすめです。

日本の新たなスピードスターを探しに、Jのスタジアムに足を運んでみてはいかがでしょうか。


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査実施日:2024年2月13日
調査対象:全国の10代~70代
有効回答数:183

※記載している回答は原文ママ
※2024年2月21日時点での情報です。記事内の画像はイメージです。
※現在現役・引退をした選手に関わらず敬称は「選手」で統一しています。

※サムネイル写真出典:PIXTA

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