1. トップ
  2. 「歴代最強だと思う巨人に移籍した投手」ランキング!3位「金田正一」、2位「杉内俊哉」を抑えた1位は?【野球ファン129人に聞いた】

「歴代最強だと思う巨人に移籍した投手」ランキング!3位「金田正一」、2位「杉内俊哉」を抑えた1位は?【野球ファン129人に聞いた】

  • 2024.3.5
  • 47233 views
undefined
写真:PIXTA

プロ野球でもっとも古い歴史を誇る、伝統のチームと言えば読売ジャイアンツ

球団創設90周年を迎えるチームには伝統的に好投手が在籍していましたが、生え抜き選手のみではなく、他球団から移籍した投手たちの活躍も目立ちました。特に1993年オフにFA制度が導入されると、その豊富な資金力を背景に各球団のエース投手を続々と獲得。多くの名投手たちが巨人のユニフォームに袖を通しプレーしてきました。

そんな巨人に移籍した投手の中でファンが“歴代最強”だと思っているピッチャーはいったい誰なのか?

そこで今回は、全国のプロ野球ファン129人にアンケートを実施し「歴代最強だと思う、巨人に移籍した投手ランキング」を作成。その結果をご紹介します!

なお、「最強」の定義は記録や数字だけでなく投票者に委ねていますので、投票理由も多岐にわたります。あくまで巨人に移籍してからの活躍を対象に回答いただいています。

一体、誰がファンが選ぶ「歴代最強の巨人に移籍した投手」に選出されるのか……。投票結果を見てみましょう!

【第3位】金田正一(12票)

通算400勝を誇る大投手、金田正一投手が第3位となりました。

400勝のうち巨人で挙げた勝利数は5年間で47勝と、選手として晩年に差し掛かったころに移籍してきた金田投手ですが、「巨人で通算400勝を達成した」「背番号34番が永久欠番になった」という2点のインパクトが強く、ランクインを果たしました。

国鉄(現:東京ヤクルトスワローズ)に在籍15年間で353勝を挙げ、14年連続で20勝以上を挙げるなど、チーム内でも「天皇」と称された金田投手はプロ入り15年目となった1964年のオフに当時のB級10年選手制度を行使して国鉄を退団して巨人入りを果たします。

もうベテランの域に入っていた金田投手を巨人が獲得したのは戦力としてだけではなく若手選手の手本としてという側面があったと言われていますが、金田投手は巨人に移籍すると率先して練習に打ち込み、若手選手たちの意識改革に一役買って出ました。

また当時から健康管理への意識が高かった金田投手は春季キャンプで食材を自ら用意して料理を作り、チームメイトたちにふるまっていたと言います。

そんな金田投手は巨人移籍後、5シーズンで通算47勝。国鉄時代ほどの活躍を見せることはありませんでしたが、長年のキャリアを生かした熟練の投球で開幕投手を4度、日本シリーズでも第1戦で3度先発するなど重要な局面で存在感を示しました。

国鉄から移籍ですが、最多勝3回、最優秀防御率3回、最多奪三振10回、沢村賞3回、通算400勝、通算4490奪三振等の記録を見ても巨人に移籍した歴代最強投手に間違いありません。(66歳・男性)
通算成績で異次元の数字が並ぶ投手。ノムさんの話では、ストレートの速さはもちろんだが、ドロップと呼ばれる落差の大きいカーブには初めて対戦したバッターは、打席でお辞儀をして帰っていくことが多かったというエピソードから凄さが分かる。(54歳・男性)
国鉄スワローズから読売巨人軍に移籍した金田正一投手が最も印象深い。打てない国鉄スワローズにいながら勝利を積み上げ、巨人に移籍して長嶋や王をバックにさらに勝利し、最終的に400勝を挙げたのは前人未踏の成績でした。(66歳・男性)
国鉄の球団身売りでの特別な移籍でしたが大活躍でした。巨人で400勝を達成して永久欠番34になりました。

【第2位】杉内俊哉(36票)

undefined
提供:産経新聞

現在、巨人で投手チーフコーチを務める杉内俊哉投手が第2位に。

在籍7年間中、最後の3年間は故障に泣かされ一軍登板ゼロで終わりましたが、それでもファンの脳裏には2012年からのリーグ3連覇時のエース投手として、活躍した姿が強く印象に残っています。

身長175センチと投手としては小柄ながら、ゆったりとしたフォームから叩きこむストレートは最速150キロ、スライダーやチェンジアップを駆使して狙って三振を獲るという本格派の投球でソフトバンク時代からエースとして活躍した杉内投手は2011年オフにFAで巨人へ移籍。巨人のエースナンバーである18番を移籍選手に初めて背負わせるなど、球団からも高い評価を受けての入団でした。

そうして迎えた2012年は移籍後初先発となった4月1日のヤクルト戦で勝利を挙げると、そこから勢いに乗り、5月30日の楽天戦ではノーヒットノーランを達成。

しかも9回2死までは四球すら与えないという準完全試合という圧巻の投球を披露しました。こうした杉内投手の好投で巨人は勢いに乗り、3年ぶりのリーグ優勝、日本一を達成。自身も12勝を挙げ、172奪三振で史上初となる両リーグに跨る奪三振王となりました。

続く2013年も11勝を挙げ、2014年には史上最速となる通算2000奪三振を達成。シーズンでも10勝を挙げて3年連続の2桁勝利を達成し、左のエースとして巨人のリーグ3連覇に貢献しました。

巨人の生え抜き以外で初めてエースナンバーの18を付けた投手でした。ゆったりとしたフォームからキレのあるボールを投げ込み、強打者たちが苦しめられていました。巨人でも3度の優勝に貢献したので、FAで獲得した価値が十分あったと思います。(32歳・男性)
ソフトバンクで長く活躍し巨人に移籍した時は成熟しきった状態でしたがサウスポーから繰り出されるキレのあるストレート、クロスファイヤーは一品。その中でのチェンジアップはたまりません。(29歳・男性)
東京ドーム楽天戦での、あと一人で完全試合というところから四球を出してしまいましたが、その後を押さえ準完全試合のノーヒットノーランを達成した試合は興奮して観ていました。(62歳・男性)
小柄で球速が速いわけじゃなかったけど、バッターが捉えられずにどんどん三振させられていたので、歴代最強だといえると思います。(33歳・男性)

【第1位】工藤公康(53票)

undefined
提供:産経新聞

第1位に輝いたのは工藤公康投手

NPB史上最長となる現役29年間のキャリアの内、リーグ優勝14度、日本一11回という優勝請負人と称された大投手も巨人で活躍を収めたひとりです。

西武黄金時代の左のエースとして台頭し、FA制度を利用して福岡ダイエーホークス(現:福岡ソフトバンクホークス)へ移籍後は若手が目立つチームを育て上げて1999年に日本一を達成。そうして迎えたオフには2度目のFA移籍で巨人へ。日本一から6年遠ざかっていたチームを日本一にするためにやってきました。

迎えた2000年シーズン。37歳となった工藤投手は開幕から絶好調で投手陣を引っ張り、シーズン序盤から快調に白星を積み上げて前半戦だけで10勝の荒稼ぎ。後半戦こそ失速してしまったものの、シーズントータルで12勝を挙げ4年ぶりとなる巨人のリーグ優勝に貢献。自身も移籍後初タイトルとなる最高勝率を獲得します。

そして日本シリーズでも第1戦に先発するなど、工藤投手は古巣のダイエー相手に一歩も引かず、チームを6年ぶりの日本一へと導きます。

その後、左肩の故障で戦線を離脱する年もありましたが、40歳を過ぎても一線級で活躍した工藤投手は巨人の先発ローテを担い、2004年には41歳3ヶ月で通算200勝を達成。しかもこの試合でプロ入り23年目にして初となる本塁打を放ちました。この年も10勝を挙げると、翌2005年も42歳で11勝と年齢を感じさせない投球を見せました。

巨人に移籍前から素晴らしい投手でしたが、西武・ダイエー・巨人で活躍して優勝請負人と呼ばれたくらいなので歴代最強だと思います。(39歳・男性)
左腕のエ-スとして活躍した工藤投手です。多彩な変化球を交えた頭脳的なピッチングで相手打者を打ち取っている姿がかっこよかったです。(53歳・男性)
日本シリーズ通算最多奪三振という記録を持つほどの実力の持ち主。巨人移籍一年目からも大活躍していましたし、最強だと思います。(51歳・男性)
ダイエーから移籍後最優秀投手賞を受賞し、また史上最長の現役左腕投手となった。大きく縦に割れるカーブを武器に勝利を量産するとともに、高校時代から歯に衣着せぬインタビューはまさに唯我独尊の最強投手だったと言える。(39歳・男性)
晩年に移籍して来ましたが、それでも伸びのあるストレートで三振をとる姿がカッコ良かったです。当時の若手に大きな影響を与えたことも最強の理由のひとつです。(41歳・男性)

4位以下の選手とコメント

マーク・クルーン(6票)

巨人に移籍してきた投手は活躍できず苦しむイメージだが、クルーンは抑えで一定の活躍を見せたのと、球速で当時最速を争っていたので印象に残っているから。(34歳・男性)

加藤初(5票)

巨人の中心選手として長く活躍していました。特に印象が強い試合は、ライオンズから移籍した初年度にノーヒットノーランを達成した試合です。それほど大きくない体格ながらストレートでどんどん押していく姿が印象に残っています。(63歳・男性)

セス・グライシンガー(4票)

本当に打てないピッチャーで、なぜセリーグに来たのかと思うくらい、変化球も素晴らしく、完投能力の高いピッチャーでした。(49歳・男性)

川口和久(3票)

あの伝説の中日との優勝決定最終試合で胴上げ投手になった。巨人に移籍後先発で結果が出なかったが、リリーフに活路を見出し活躍したから。(51歳・男性)

井納翔一(3票)

コントロールの良さを武器に相手を抑え勝利に貢献するからです。(45歳・男性)

別所毅彦(3票)

巨人に移籍前の南海でも圧倒的な実績だったが、移籍後にそれをさらに上回る成績を上げて300勝投手となり巨人の第二期黄金時代を支えた大エースだから。プロ野球ニュースでの豪快なキャラも良かった。(58歳・男性)

結果はこちら

undefined
undefined

FA制度の導入以降、多くの選手が巨人に移籍してきましたが、その大半は移籍前より活躍できなかったことが多かったためか、4位以降の票は割れ気味。その中で6票を獲得して4位に入ったのはマーク・クルーン投手。横浜時代に最速161キロのストレートを記録して話題になったクローザーでしたが、2008年に巨人に移籍すると当時のNPB最速記録となる162キロを記録してクローザーに定着。41セーブを挙げて、最多セーブ投手のタイトルを獲得しました。今回、回答者が30〜40代の方が多かったことが要因の1つとして、2000年以降に巨人に移籍した投手が上位TOP2に食い込んだかもしれません。

その他、5票で第5位に食い込んだのが加藤初(はじめ)投手。太平洋クラブライオンズ(現・埼玉西武ライオンズ)から移籍して、「鉄仮面」と称されたポーカーフェイスの投球で巨人先発陣を支え、76年、77年のリーグ優勝に貢献しました。


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査実施日:2024年2月9~13日
調査対象:全国の20代~60代
有効回答数:129

※記載している回答は原文ママ

※2024年2月29日時点での情報です。画像はイメージを含みます。

※現役・引退をした選手に関わらず敬称は「投手」で統一しています。

文:福嶌弘
1986年横浜生まれ。フリーライター。幼少期より競馬・野球に興味を持ち、ヤンキー向けバイク雑誌、中古車雑誌などを経て2005年からフリーライターとして独立。以降は野球、競馬のスポーツを中心に街、クルマ、グルメ、アウトローetc…とジャンルを問わずに各媒体で執筆。生来の巨人ファンのため、主な出没場所は東京ドーム、横浜スタジアムそして後楽園、関内の居酒屋など

アンケート集計:TRILLスポーツ

の記事をもっとみる