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「最強だと思う昭和の外野手」ランキング!3位「秋山幸二」、2位「山本浩二」を抑えた1位は?【野球ファン147人に聞いた】

  • 2024.3.17
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写真:PIXTA

グラウンドをところ狭しと駆け巡り、ド派手なファインプレーや時に“レーザービーム”と称される強肩で走者を刺す外野手

守備力はもちろん、打力に優れた選手が守ることも多いポジションで、イチロー選手、松井秀喜選手、現役では鈴木誠也選手に吉田正尚選手と、“日本人メジャーリーガー”が多いのも特徴です。

日本球界には過去、外野手のスーパースターが大勢生まれてきましたが、今回は「昭和の外野手」の中で、野球ファンは一体誰が「最強」だと思っているのか、全国のファン147人にアンケートを実施!

なお、「最強」の定義は記録や数字だけでなく、投票者に委ねていますので、投票理由も多岐にわたります。なお、前後でポジション転向をした選手も対象となります。また、平成をまたいで活躍した投手も昭和時代に出場・活躍をしていれば対象としました。

一体、誰が「昭和最強の外野手」に選出されるのか? さっそく、ランキングを見てみましょう!

【第3位】秋山幸二(26票)

昭和後期から平成にまたがって西武、福岡ダイエーホークス(現ソフトバンク)でプレーした秋山幸二選手が3位にランクイン。

秋山選手の魅力は何と言っても、その身体能力の高さでした。186センチという長身ながら、スピード、パワーを兼ね備えたプレースタイルはまさに“アスリート”そのもの。現代野球では大谷翔平選手を筆頭に柳田悠岐選手や鈴木誠也など、技術のみならず「高い身体能力」を誇るアスリート型の選手が増えていますが、秋山選手はその“走り”だったと言えるかもしれません。

昭和60年(1985年)から3年連続シーズン40本塁打、9年連続30本塁打をマークしたパワーはもちろん、昭和62年(1987年)にはシーズン43本塁打38盗塁をマークして、日本ではいまだ達成者がいない「40‐40(40本塁打40盗塁)」にあと一歩と迫りました。

ホームランを放った後、バック転でホームインするそのパフォーマンスは多くの子どもを夢中にさせ、そのプレースタイルとスター性から今なお「メジャーリーグにもっとも近かった男」と呼ばれています。

走攻守三拍子揃った選手だから。日本シリーズ等でホームランを打った後にするバック宙がかっこいいしインパクトがすごい。(24歳・女性)
俊足を生かした広い守備範囲と強肩で外野手としてゴールデングラブ賞を11回獲得するなど、打撃だけでなく守備でも活躍し、西武黄金期を支えた彼が最強の外野手だと思います。(43歳・男性)
5ツールプレーヤーとして活躍したその身体能力は当時でもメジャーリーグで通用するのではと思える程素晴らしい選手でした。若いうちのホームランの量産ぶりは王さんの記録に迫るのでは?と思わされる選手でした。(58歳・男性)
広い守備範囲、強肩強打の秋山選手は華もあり、まさにスター。(49歳・男性)

【第2位】山本浩二(28票)

第2位は「ミスター赤ヘル」こと山本浩二選手

昭和40年代~60年代初頭まで広島一筋でプレーした稀代のスラッガーが、見事ランクインを果たしました。

昭和43年(1968年)ドラフト1位で広島に入団した山本選手は、プロ1年目からレギュラーに定着。なんと、ルーキーイヤーから現役を引退する昭和61年(1986年)まで、一度もレギュラーを明け渡すことなくプレーを続けた鉄人でもあります。

20代のころは打率2割台後半、本塁打20本前後といった成績で推移していましたが、30歳を迎えるあたりから大覚醒。31歳シーズンの昭和52年(1977年)にキャリアハイとなる44本塁打を放つと、そこからなんと5年連続40本塁打、8年連続30本塁打をマーク。現役時代、本塁打王を実に4度獲得した山本選手ですが、そのすべてを30代で記録している「大器晩成型」選手でもあります。

なにより、黄金時代の広島を大きな故障もなく長年牽引し続けたその功績は、広島だけでなく多くの野球ファンが認めるところでしょう。

ミスター赤ヘルとして、守備範囲こそそれほど広いとは言えないまでも堅実な守備をし、それ以上に打つ方でチームを引っ張り赤ヘル黄金時代を作り上げた素晴らしい選手だと思います。(51歳・男性)
『ミスター赤ヘル』と呼ばれ、本塁打、安打、打点ともに歴代ランキングにランクインされる大打者でありながら、盗塁も通算200を超え、ゴールデングラブ賞を10年連続で受賞した走攻守スキのない選手だからです。(38歳・男性)
赤ヘル旋風を巻き起こして一時代を築いた。若い頃は守備の名手でもあり、プロ野球史上最も高いレベルで走攻守の揃った外野手。(48歳・男性)
広島を初優勝に導いてMVPに選ばれ、本塁打王を4回獲得するなど本当にすごい選手だと思います。(49歳・女性)

【第1位】福本豊(41票)

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提供:産経新聞

秋山選手、山本選手といった名スラッガーたちを抑え、見事「昭和の外野手」ランキング1位に輝いたのは“世界の盗塁王”こと福本豊選手です。

その異名が示すとおり、「盗塁」で一世を風靡した昭和を代表する名外野手で、昭和47年(1972年)にマークしたシーズン106盗塁、通算1065盗塁は今なおNPB記録として君臨。ちなみに、2023年のセ・パ盗塁王は阪神の近本光司選手で28盗塁、楽天の小深田大翔選手、ソフトバンクの周東佑京選手で36盗塁なので、その数字の異次元ぶりが分かるはずです。おそらく、シーズン記録、通算記録ともに、福本選手の盗塁記録を破る選手は今後も現れない可能性が高いと言わざるを得ません。

また、あまりに盗塁を決めるため、当時ライバル球団のキャッチャーだった野村克也選手が、「福本に走らせない」ために編み出したと言われているのが、今では一般的になった「クイックモーション」。令和の野球界では当たり前の技術ですが、それが生まれた背景には福本選手の異次元の盗塁数があったのです。

もちろん、福本選手のすごさは盗塁だけではありません。打者としても通算2543安打(歴代5位タイ)、通算115三塁打(歴代1位)の記録を持ち、ダイヤモンドグラブ賞(現ゴールデングラブ賞)12回は史上最多記録。まさに走攻守、三拍子そろった昭和を代表するレジェンド外野手でした。

ちなみに、現役引退後の福本選手は評論家、解説者として関西を中心に活躍。軽妙な語り口と独特の解説は「福本語録」と呼ばれ、今なおプロ野球ファンに愛されています。

昭和の野球ファンであれば世界の盗塁王であることは誰もが知っていると思います。そのため打撃においてはセーフティーバントや軽打といった足を活かす打撃になると思いきや、通算208本塁打のパンチ力は最強だと思いました。(53歳・男性)
通算1065個の盗塁を記録しているので足のイメージが強くありますが、安打も通算2543本でバッティングも魅力的でした。盗塁のシーズン記録と通算記録のどちらも、今後も抜かれることがないと思います。(32歳・男性)
通算盗塁数やシーズン盗塁数などで有名な福本はその俊足を生かした守備範囲の広いセンターでフェンスによじ登ってホームラン性の当たりを何度も捕球しているシーンが印象的。(54歳・男性)
盗塁ばかりが注目されていますがバッティングの素晴らしさに注目してほしい選手。盗塁するには出塁しないといけない訳でバッティングの良さを評価したい。(45歳・男性)
世界盗塁記録があり、けがもなく、唯一、国民栄誉賞を辞退するほどの人柄も好きだから。(32歳・女性)

4位以下の選手とコメント

張本勲(22票)

ヒット総数3000本を達成しただけではなく、ホームランも500本以上放っている。打率も長打も素晴らしい結果を残している最強打者という印象が強いため。(58歳・男性)

若松勉(4票)

広角に打ち分けるバッターで、安打製造機という表現がピッタリの選手です。エース級の投手が相手でも、ヒットで出塁するイメージが持てる選手でした。(63歳・男性)

柴田勲(4票)

センターとして、快足を生かして幅広い守備範囲を確実に守る安定感が素晴らしかった。(59歳・男性)

結果はこちら

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球史を代表する選手がズラリと並んだランキング。もちろん、異論をはさむ余地はありませんが、気になるのは張本勲選手が4位にランクインしている点。NPB歴代最多3085安打を誇る史上最高のヒットメーカーがベスト3入りを逃す結果に。もしもご本人がこのランキング結果を知ったら、間違いなく「喝だ!」と言われてしまいそうですが……。張本選手はもちろん、ランクインした全選手が昭和を打評する「レジェンド」ということで、何卒ご勘弁を!


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査実施日:2024年2月7~21日
調査対象:全国の20代~70代
有効回答数:147

※記載している回答は原文ママ

※2024年2月29日時点での情報です。記事内の画像はイメージです。

※現役・引退をした選手に関わらず敬称は「選手」で統一しています。

文:福嶌弘
1986年横浜生まれ。フリーライター。幼少期より競馬・野球に興味を持ち、ヤンキー向けバイク雑誌、中古車雑誌などを経て2005年からフリーライターとして独立。以降は野球、競馬のスポーツを中心に街、クルマ、グルメ、アウトローetc…とジャンルを問わずに各媒体で執筆。生来の巨人ファンのため、主な出没場所は東京ドーム、横浜スタジアムそして後楽園、関内の居酒屋など

アンケート集計:TRILLスポーツ

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