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「歴代最強だと思う三塁手」ランキング!3位「掛布雅之」、2位「村上宗隆」を抑えた1位は?【プロ野球ファン212人に聞いた】

  • 2024.2.21

 

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写真:PIXTA

“ホットコーナー”という異名を持つ三塁手。速い打球が飛んでくることが多いポジションで、ライン際スレスレに飛んでくる打球にも飛び込んでいく反射神経、そして鋭い送球を一塁へと投げる様子は内野の花形ポジションと呼んでも過言ではないほど。強い打球が飛んでくるためファイトのある選手でないと務まらないことから、プロ野球界ではチームの看板選手が就くことが多いポジションでもあります

そんな歴代のスター選手たちが多数ランクインした「三塁手」の中で「歴代最強」はいったい誰なのか?

全国のプロ野球ファン212人にアンケートを実施し、「歴代最強の三塁手ランキング」を作成。その結果をご紹介します!

なお、「最強」の定義は記録や数字だけでなく、投票者に委ねていますので、投票理由も多岐にわたります。また、時期によって他ポジションで起用されたことがある選手も回答の対象としています。

一体、誰が「歴代最強の三塁手」に選出されるのか……。

投票結果を見てみましょう!

【第3位】掛布雅之(16票)

「ミスタータイガース」の名をほしいままにしてきた掛布雅之選手が第3位にランクイン。

西の名門球団、阪神タイガースの球団記録となっている349本塁打を放つなどスラッガーとしても知られる掛布選手ですが、実は三塁手としてベストナイン7回、そしてダイヤモンドグラブ賞(現:ゴールデングラブ賞)には6回も選ばれるなど、名手として鳴らしました。ちなみに三塁手で6度のダイヤモンドグラブ賞は歴代最多タイの記録となっています。

習志野高校時代まで遊撃手としてプレーしており、プロ入り当初も遊撃手として出場することが多かった掛布選手ですが、当時の阪神はショートはチーム生え抜きの大選手、藤田平選手の定位置でした。レギュラー獲得を目指す掛布選手は遊撃でのポジションを目指すのではなく、三塁を同じ年のドラフト1位選手、佐野仙好選手と争うことになりました。

そんな三塁の定位置争いを制した掛布選手はプロ入り3年目の1976年に初めて規定打席に到達してレギュラーに定着。さらに打率もセ・リーグ5位となる.325を記録して初のベストナインに選出。ライバルだった佐野選手を外野へ追いやり、文字通りチームの看板選手となりました。

これで勢いに乗った掛布選手は1979年に48本塁打で本塁打王のタイトルを獲得。翌1980年には早稲田大学のスターで同じ三塁手の岡田彰布選手(現阪神監督)が入団しましたが、「4番・三塁手」の座を譲ることはなく、1981年からは5年連続で全試合出場を果たしました。

この間、掛布選手は1982年、1984年には本塁打王のタイトルを獲得し、1985年にはランディ・バース選手、岡田選手らと強力なクリーンナップを形成して、チームを日本一へと導きました。

肩が強く制御も良いので余裕を持って守備できることから失策が少なく観てて安心できる。パフォーマンスも独特でファンを魅了する。(63歳・男性)
ドラフト上位入団ではなかったが、早くから活躍。1985年の阪神タイガース優勝にも貢献。近年では、阪神二軍監督で、若手の指導にあたっていた。1985年のバックスクリーン3連発は、今でもテレビで放送されている。(53歳・女性)
75年から88年まで阪神のサードを守り肩もずば抜けて強かった。打撃もコンスタントに打ち続け、私にとって最強三塁手だと思いました。(37歳・女性)
左打者にとって不利とされる浜風と広い甲子園で、シーズン本塁打王を3回獲得し、スゴい人気もあったので、最強の三塁手と考えます。(51歳・男性)

【第2位】村上宗隆(33票)

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写真:CTK Photo/アフロ

2022年シーズン、「史上最年少の三冠王」となった日本球界の現役最強打者、村上宗隆選手が第2位に。

アジア人打者・左打者としてのシーズン最多本塁打記録を所持するなど、弱冠24歳でプロ野球界の顔となった選手ですが、そんな村上選手も三塁を守っています。

高校通算52本塁打を放つなど、その長打力はプロ入り前から話題となっていた村上選手ですが、実は当時のポジションは捕手。プロ入り後に内野手として登録されて三塁手として正式にコンバート。プロ入り1年目の2018年から二軍戦で「4番・三塁手」の座に就くと、シーズン終盤には一軍に昇格。早速本塁打を放つなど、長打力の片鱗を見せます。

その後、村上選手はプロ2年目の2019年に全試合出場を果たして36本塁打を放つなどレギュラーに定着。その強打でヤクルト打線を支える存在となりますが、このシーズンはチーム事情に合わせ一塁手との併用に。翌2020年には自身初のベストナインに輝きますが、この時は一塁手としての選出でした。

村上選手が三塁手に固定されたのはプロ入り4年目の2021年。この年は全試合で4番打者を務め上げて、史上最年少となる21歳7ヶ月で通算100号本塁打を達成。チームのリーグ優勝、日本一の原動力となりシーズンMVPを受賞する活躍を見せました。

さらに2022年は村上選手の打撃が進化します。NPB史上初となる5打席連続本塁打を放つなど、シーズンを通じてバットが火を噴き続け、最終的には打率.318、56本塁打、134打点といずれもセ・リーグトップとなり、松中信彦選手以来となる令和初の三冠王に輝きました。

22歳で三冠王を獲得しましたし、歴代2位のシーズン56本塁打を記録しているので外すことができないです。まだ若いのでさらにインパクトのある記録を残すことを期待しています。(32歳・男性)
2022年にNPB史上初となる5打席連続本塁打を記録して、令和初&史上最年少の22歳で三冠王を獲得した「村神様」は最強の3塁手だと思います。(22歳・男性)
日本人歴代最多本塁打記録を持つ選手なので選ばせてもらいました。守備や走塁を補えるほどの打力があるので総合的に見ても最強だと思います!(28歳・男性)
やはり日本人離れした長打力はすごい。WBCでも苦労したがさらに成長していくと思う。(49歳・男性)

【第1位】長嶋茂雄(94票)

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写真:AP/アフロ(2003年当時)

今回のアンケートで4割以上となる94票を獲得し、第1位に輝いたのは長嶋茂雄選手でした。

知らない人はいない、「ミスタープロ野球」と称される、球史に名を残すレジェンド選手です。一貫して三塁手のポジションを守ってきたことでも知られ、当ランキング3位の掛布選手が「憧れの選手」として名前を挙げるほど。50代以上のファンからの熱烈な支持だけでなく、現役時代を知らない20代の若者からも票を稼いだことが第1位に輝くゆえんとなりました。

立教大学時代から三塁を守り続け、リーグ通算本塁打数は当時の六大学記録となる8本と、プロ顔負けのスラッガーとして話題になった長嶋選手は巨人に入団するとすぐに三塁のレギュラーに定着。持ち前の長打力に加え、1959年の天覧試合でのサヨナラ本塁打に代表されるような「ここぞの場面」での勝負強さでファンの心をつかみました。

1965年から始まった巨人のV9時代の4番打者としての活躍はもちろん、6度の首位打者、5度の打点王に2度の本塁打王という素晴らしい打撃成績を残し、盟主巨人の中心打者、プロ野球界の顔として君臨した長嶋選手は、プロ入団から引退までの現役17年間、全ての年で三塁手のベストナインに選出。さらに1972年からはじまったダイヤモンドグラブ賞(現:ゴールデングラブ賞)の初代受賞者となるなど、最強の三塁手にふさわしい実績を残しています。

そんな長嶋選手の三塁守備は他の選手とは異なる独特なもの。通常の三塁手よりもやや後ろに守り、時には投手や遊撃手の打球を横取りしてまで捕るほど。何でもないゴロを難しそうに捕ったり、反対に難しいゴロを簡単に捕球したりという華のある守備で観客を沸かせました。

ちなみに長嶋選手のモノマネで行われることが多い、三塁から一塁への送球時の腕をひらひらと動かす動作は歌舞伎の動きをイメージしていたと言います。こうしたファンを盛り上げるエンターテインメント性のあるプレーを行いながら、通算の守備率は.965と何とセ・リーグ歴代2位という大記録を残しています。

この守備だけでなく、前述の打撃成績が加わるのだから、長嶋選手が歴代最強の三塁手第1位になるのも納得と言えるでしょう。

ミスタージャイアンツであり,バッティングだけでなく守備でも魅せてくれる選手でした。軽やかなグラブさばきを真似したいとクラスメイトの間ではやるなど,伝説の選手だと思います。(55歳・女性)
プロ野球界の伝説で野球ファンだと誰もが知ってる選手。守備も上手くてバッティングはパワーもあり、チャンスにかなり強く一発が打てる選手。数々の記録を残し華麗な選手。三塁手と言えば間違いなく長嶋茂雄さんだと思います。(27歳・男性)
ミスタープロ野球。チャンスに強い打撃や派手な守備など記憶に残るプレーで有名だが、実は数字だけを見ても首位打者6回獲得など凄まじい成績を残している文句なしのナンバーワン三塁手。(48歳・男性)
リアルタイムではあまり記憶にないが、父が長嶋茂雄の大ファンで、子どもの頃から、長嶋伝説を聞かされていて、やはり最強三塁手と聞かれたら長嶋茂雄を一番に思い出してしまう。(56歳・女性)
「ミスター」と呼ばれるほどの三塁手の神様。本塁打王2回や首位打者6回のほか、三塁手として入団から引退するまでの17年間連続でベストナインを受賞した。(55歳・男性)

4位以下の選手とコメント

中村紀洋(10票)

46本塁打、打点王に輝き三塁手としてベストナインとゴールデングラブ賞を受賞し貢献したところ。そしてなんと言ってもあの打撃のフォロースルー、華麗なバット投げ。守備も総合的に安定しており打撃のみではなく攻守共に最強。(34歳・男性)

中村剛也(7票)

毎年コンスタントに打ち続けており、高齢になってからもなお変わらず。力感のないスイングでボールを軌道にのせるのが上手く、からだが大きい為力で持って行っているように思われがちだか技術力も高く安定した打撃が魅力な選手。(33歳・男性)

松田宣浩(7票)

あれだけの打力がありながら、守備でもゴールデングラブ賞常連であり、個人的には三塁打の数が右打者の中でも多いという点が強いと思います。右打者で三塁打を打つ分には不利で、さらに俊足を売りにしていないためそのナゾさが最強ポイントだと思います。あとあんなに盛り上げ上手で実力・実績もある野球選手はそうそういないと思います。(23歳・男性)

小笠原道大(6票)

日ハムからジャイアンツに移籍後3塁手がメインとなりましたがベストナインを4回受賞、本塁打王と打点王に輝き盛り上がったのが懐かしいです。日ハム時代は日本一の立役者でもあって素晴らしいレジェンドです。(44歳・女性)

岡本和真(6票)

コンスタントに30本以上のホームランを打てるうえに守備力も高く安心感が抜群だから。(38歳・女性)

衣笠祥雄(6票)

2215試合連続出場の達成当時の世界記録保持者で504本塁打、1448打点を記録し盗塁王も獲得したことのある走攻守の三拍子揃った選手だからです。(38歳・男性)

結果はこちら

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昭和の大スターから、現役の三冠王がランクインした今回のランキング。第4位には中村紀洋選手がランクインしました。

独特なフォームを武器に近鉄バファローズのスラッガーとして大活躍を収める一方、三塁手としてはゴールデングラブ賞を通算7度も受賞するなど守備の名手として名を馳せました。逆シグナルやイレギュラーバウンドなどを軽快に捌く姿がファンの印象に強く残っているようです。

その他、現役選手では中村剛也選手(5位タイ)、岡本和真選手(6票・7位タイ)がそれぞれランクイン。興味深いのは岡本選手の他、原辰徳選手(5票・10位タイ)など、1位の長嶋選手を含めると、巨人に在籍していた生え抜き選手が3人もランクイン。球界の盟主・巨人の看板スター選手と花形ポジションとの相性の良さがよくわかる結果になったと言えるでしょう。


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査実施日:2024年1月19~24日
調査対象:全国の10代~70代
有効回答数:212

※記載している回答は原文ママ

※2024年2月15日時点での情報です。記事内の画像はイメージです。

※現在現役・引退をした選手に関わらず敬称は「選手」で統一しています。

文:福嶌弘
1986年横浜生まれ。フリーライター。幼少期より競馬・野球に興味を持ち、ヤンキー向けバイク雑誌、中古車雑誌などを経て2005年からフリーライターとして独立。以降は野球、競馬のスポーツを中心に街、クルマ、グルメ、アウトローetc…とジャンルを問わずに各媒体で執筆。生来の巨人ファンのため、主な出没場所は東京ドーム、横浜スタジアムそして後楽園、関内の居酒屋など

アンケート集計:TRILLスポーツ

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