1. トップ
  2. 「出ない理由がない」イチロー本人が告白、第1回WBC出場を決断した“2つの理由”【野球】

「出ない理由がない」イチロー本人が告白、第1回WBC出場を決断した“2つの理由”【野球】

  • 2024.3.2

Amazon Musicなどのポッドキャストサービスで2023年11月より配信されている『ICHIRO The 8 Games/イチローがイチローを語る』Apple Podcast Rankingにおける視聴ランキングで1位(2023年12月7日付)になるなど、引退してもなお野球界のレジェンド・イチローさんの絶大な人気と影響力を裏付けるものとなっています。

この番組では、ギネス世界記録でもある日米通算4367安打など、数々の偉業を成し遂げてきたイチローさんが「時間が経ったからこそ話せることがある」「たとえば、テレビ、雑誌のインタビューでは表現できないことが、できるかもしれない」と、自らの野球人生を、自らの言葉で振り返っています。

他の媒体では決して聞くことができない、イチローさん本人から語られる珠玉のエピソードの数々――。TRILLスポーツでは、その一部をご紹介します(以下、一部ネタバレを含みます)。

今回は 『Game5 リーダーとして挑んだWBC、そしてマリナーズを去る決意:2006&2009-2011』

初開催となる2006年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)でリーダーとして代表を牽引した時の並々ならぬ決意や舞台裏などを話します。

■ 「一発かましたかった」第1回WBC

undefined
提供:産経新聞

記憶に新しい「第5回 ワールド・ベースボール・クラシック」。2023年3月に行われたこの大会で、“侍ジャパン”こと日本代表は大谷翔平選手(当時エンゼルス)らの活躍により、3大会ぶりに世界一に輝きました。

その礎となったのが、2006年に行われたWBCの第1回大会。この大会、日本は松坂大輔投手や上原浩治投手、川崎宗則選手ら当時の日本球界を代表するメンバーとともに当時バリバリのメジャーリーガーだったイチローさんも名を連ねます。そして、記念すべき第1回大会での日本の優勝に大きく貢献しました。

undefined
提供:産経新聞

今回、イチローさんが振り返ったのはアメリカ・アナハイムで行われた第2ラウンド初戦のアメリカ戦。

1番ライトの指定席で先発出場したイチローさんは、初回先頭打者として打席に立つとアメリカ代表のエース、ジェイク・ピービーからいきなりホームランを放ちます。

「一発、かましたかった」

そう語るイチローさん。なぜ、アメリカ代表を相手に初回、いきなり先制パンチを食らわせる必要があったのでしょうか。そこには、メジャーリーグの第一線でプレーしていたからこそ感じた、スーパースターを目の前にし浮足立つ日本代表チームメイトへの“危機感”があったからと言います。それはまるで「ファンを見る目だった」(イチローさん)だったと言います。

■ 手探りの第1回WBCで、イチローが出場を決意した理由とは

昨年の世界一はもちろん、今でこそ日本国内、さらには野球の本場・アメリカにも着実に浸透しているWBC。しかし、第1回大会の開催前は、日本国内からも懐疑的な声が少なからず寄せられていました。

「本当に、一流選手が集まる世界一を決する大会になるのか」

「メジャーリーガーが出場したとして、本気でプレーするのか」

イチローさん自身も、最初に日本代表召集の打診を受けたとき、「どういう大会になるか分からなかった」と語ります。それでも結果的に、代表のリーダーとしてチームを牽引。グラウンド上でも普段は見せない“熱い”姿を見せ、多くのファンを熱狂させました。

この姿勢が、日本に世界一を呼び込んだと言っても過言ではないはず。一体なぜ、イチローさんは大会参加を決意したのか。その理由は2つあると語っています。

1つは「純粋に世界一を決める大会であること」、そして2つ目「王(貞治)監督の存在」。特に王監督の就任によって「出ない理由がない」(イチローさん)という心境になったのだとか。

■ 転機となった2011年最終戦で起きた“ある出来事”

メジャー移籍11年目となった2011年。イチローさんにとって大きな転機が訪れます。1年目から続けていたシーズン200本安打、打率3割、ゴールドグラブ賞が10年連続でストップ。当時すでに37歳。野球選手としては、大ベテランと言っていい域に達していました。

継続してきた結果を残せなかった。そのシーズン最終戦で起きた“ある出来事”はイチローさんの脳裏に今も焼き付いています。

「最低、200(安打)は打たなきゃいけなかったんだな……」

イチローさんが、そう痛感した出来事とは一体何なのか――。

そして翌2012年。38歳となったイチローさんは、シーズン途中に「チームを離れる」という大きな決断を下すことになります。

マリナーズからヤンキースへの移籍、第2回WBCでの連覇の代償など、イチローさん本人が語る、ここでしか聞けないエピソードが満載の『ICHIRO The 8 Games/イチローがイチローを語る』。ぜひ、チェックしてみてください!


文・花田雪(Kiyomu Hanada)

※本記事は番組の権利者に許諾を得た上で記事の制作・公開を行っています。

の記事をもっとみる