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「学年詐称して試合出場」「木製バットを使い続けた理由」…SNSをしないイチロー本人が初めて語る“鈴木一朗の少年時代”

  • 2024.2.26

 

Amazon Musicなどのポッドキャストサービスで2023年11月より配信されている『ICHIRO The 8 Games/イチローがイチローを語る』Apple Podcast Rankingにおける視聴ランキングで1位(2023年12月7日付)になるなど、引退してもなお野球界のレジェンド・イチローさんの絶大な人気と影響力を裏付けるものとなっています。

この番組では、ギネス世界記録でもある日米通算4367安打など、数々の偉業を成し遂げてきたイチローさんが「時間が経ったからこそ話せることがある」「たとえば、テレビ、雑誌のインタビューでは表現できないことが、できるかもしれない」と、自らの野球人生を、自らの言葉で振り返っています。

他の媒体では決して聞くことができない、イチローさん本人から語られる珠玉のエピソードの数々――。TRILLスポーツでは、その一部をご紹介します(以下、一部ネタバレを含みます)。

今回は『Game1 野球への情熱と才能の開花~プロへのこだわり:1973-1991』

プロ野球選手を目指すイチローさんの知られざる少年時代が語られています。

■ 鈴木一朗少年の「THE FIRST GAME」

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写真:PIXTA(イメージ)

イチローさんが、まだ「鈴木一朗少年」だったころの話。今でも「忘れない」と語る試合は、小学校1年生のときに行われた町の少年野球大会。

3年生以上しか出られないこの試合に、「どうしても出たかった」という一朗少年は3年生の名前で登録して出場を果たします。他の子どもたちよりもひときわ小さい“学年詐称”の一朗少年は、センターで出場。もっとも記憶に残っているのは、上級生が放った打球をジャンプしてキャッチしたシーン。イメージより強い打球に驚いたといいます。そして、結局相手から「あいつ、1年生なのに試合に出てるぞ!」と指摘を受けてしまったのだとか。

■ 6年生で書いた作文『夢』

幼少期から明確に「プロ野球選手」を将来の目標に設定していた一朗少年。小学6年生の時に書いた作文『夢』には、自身の将来像が驚くほど具体的に綴られています。

『僕の夢は、一流のプロ野球選手になることです。そのためには、中学高校と全国大会に出て、活躍しなければなりません。活躍できるようになるには、練習が必要です。僕はその練習には自信があります』

こんな書き出しで始まる作文からは、イチローさんが子どものころから、将来の自分自身を明確にイメージしていたことが伝わってきます。

なぜ、そこまで野球に没頭することができたのか。そして、野球をはじめたキッカケとは――。

そう問われたイチローさんが返した「イチロー流」と呼ぶにふさわしい答えとは?

■ イチローさんの「礎」を生んだモノ

自らの野球の「礎」は小学校時代にあると語るイチローさん。

当時、一朗少年が通っている小学校には野球部がなく、チーム練習ができるのは日曜日に行われる地域のスポーツ少年団での活動だけ。ただ、イチローさんはその状況を「幸運だった」と語っています。

平日は、野球の素人だった父親とマンツーマンでの練習に明け暮れる日々。なぜ、毎日チームで練習できる野球部ではなく、父親とふたりきりで練習する環境が「幸運」だったのです――。その理由も明かされています。

■ 中学時代まで木製バットを使っていた理由

小学校時代から高校入学直前まで、金属バットではなく木製バットを使っていたという一朗少年。その理由はいたってシンプルでした。

プロが木製を使っているから――。

当時から「木の感触が好きだった」と語るイチローさん。同時に、「木製のほうが、金属よりも芯に当たったとき飛ぶ」という感覚を持っていたのです――。プロの一流選手が同じことを語るシーンはありますが、幼少期の時点ですでにその感覚をつかんでいたというのだから驚きです。一朗少年に触発されチームメイトも木製バットを使うようになり、全国大会でもチームメイトはみな、木製バットで試合に臨んでいたといいます。

高校入学を機に金属バットで練習、試合に臨むことになったイチローさんですが、最初は「ショックだった」といいます。

“天才”と呼ぶにふさわしい、「ショックだった」その理由とは一体――。

■ 中学時代に見た「プロのボール」

中学時代、ピッチャーだった一朗少年は地元・ナゴヤ球場にお気に入りのスポットがあったといいます。それはプロのピッチャーが投球練習を行うブルペンでした。

「プロの球筋が見たい」とブルペンのそばから投球を見守る一朗少年ですが、「あぁ、すげぇ……とはならなかった」と語っています。当時の一朗少年に衝撃を与えたのは、プロ野球選手ではなく、野球部の先輩にあたるある選手の存在だったのです――。

その他、小学校時代から毎日通っていたバッティングセンターでの思い出、当時スイングを見本にしていたという意外な人物。自らが「地獄」と語る高校時代まで――。

イチローさんの知られざる幼少期~プロ入りまでのエピソードが満載の『ICHIRO The 8 Games/イチローがイチローを語る』。ぜひ、チェックしてみてください!


文・花田雪(Kiyomu Hanada)

※本記事は番組の権利者に許諾を得た上で記事の制作・公開を行っています。

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