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「歴代最強だと思う楽天イーグルスのエース投手」ランキング!1位は圧倒的「田中将大」!では第2位、第3位は?【プロ野球ファン100人に聞いた】

  • 2024.2.2
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写真:PIXTA

2024年シーズンで球団創立20周年を迎えた、東北楽天ゴールデンイーグルス。NPB12球団で最も新しく、歴史が浅いチームですが……これまでにチームを支えたエース投手にはどんな投手がいたのでしょうか?

黎明期のチームを支え、孤軍奮闘した投手もいれば、魂の投球で東日本大震災で沈み切った東北のファンの心のよりどころとなる熱いピッチングを見せた投手、そして球団創立初となる日本一を達成する原動力になった投手など、数々の名投手が球団の歴史を彩ってきました。

そんな「東北楽天ゴールデンイーグルスのエース投手」の中で、「歴代最強」は誰なのか? 全国のプロ野球ファン100人にアンケートを実施し「歴代最強・東北楽天ゴールデンイーグルスのエース投手ランキング」を作成。その結果をご紹介します。

なお、「最強」の定義は記録や数字だけでなく、投票者に委ねていますので、投票理由も多岐にわたります。また、今回は「先発」経験のある投手を対象としています。クローザーへの転向などで一時期先発だった投手も対象です。更に、プロ入りから引退まで楽天一筋ではなくても、一時期楽天に在籍していた投手も対象となります。

一体、誰が「歴代最強・東北楽天ゴールデンイーグルスのエース投手」に選出されるのか……。

投票結果を見てみましょう!

【第1位】田中将大(85票)

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写真:西村尚己/アフロスポーツ

今回、第1位が圧倒的得票数だったため、第1位からご紹介します。

8割以上という圧倒的な得票数で1位に輝いたのは“マー君”の愛称で知られる田中将大投手でした。

日本球界、メジャーリーグを股にかけた“連続勝利数34”というギネス世界記録を打ち立てたことでも知られていますが、「登板すれば負けない」という圧倒的な存在感がランキング1位になったゆえんと言えるでしょう。

駒大苫小牧高校時代に夏の甲子園大会で優勝するなど、高校生ナンバーワンの投手として大きな注目を集めた田中投手は2006年のドラフト会議で4球団が競合した末に東北楽天へ入団。その高い期待に応えるかのようにプロ入り1年目の2007年から先発ローテ―ション入り。リーグ最多となる28試合に先発して11勝7敗という素晴らしい成績を残して新人王を受賞します。

その後も順調に勝ち星を積み重ねていった田中投手。プロ入り3年目の2009年にはWBC日本代表のメンバー入りを果たして世界一に貢献すると、シーズンではチーム最多となる15勝をマークして球団初のAクラス入りの原動力に。さらにシーズン開幕前に東日本大震災が発生し、ホームタウンの宮城県や東北全体に甚大な被害が起こった2011年は自己最多となる19勝を挙げて最多勝、防御率1.27で最優秀防御率、勝率.792で最高勝率のタイトルをそれぞれ獲得して投手三冠を達成。さらに14完投、6完封もリーグ最多という圧倒的な投球で沢村賞も受賞しました。

そして2013年、田中投手は伝説を作ります。シーズン序盤から勝ち星を量産した田中投手は6月16日の対阪神戦で球団新記録となる開幕からの9連勝を達成すると、その後も連勝を積み重ねていきます。田中投手の活躍に引っ張られる形でチームも首位に立ち、その座をガッチリとキープ。8月16日の対西武戦で勝利した田中投手はシーズン17連勝。前年の2012年から合わせると21連勝となり、NPB新記録を打ち立てます。

その後も勝ち星を積み重ねていった田中投手は9月26日の対西武戦でリリーフ登板。この試合でセーブを挙げてチームを勝利に導いたことで東北楽天は球団創立初のリーグ優勝を達成。田中投手の活躍はその後も続き、最終的にはシーズンを無敗で乗り切り24勝0敗1セーブ。開幕からの24連勝、前年からの28連勝はいずれもNPB新記録という圧倒的な成績を残して最多勝、最優秀防御率、最高勝率の投手三冠、そして2度目の沢村賞も受賞します。

さらに巨人と対戦した日本シリーズでも田中投手は好投。中でも日本一まであと1イニングに迫った第7戦、9回表にリリーフ登板をした田中投手に対し、ファンが田中投手の登場曲『あとひとつ』を熱唱。球場に集まったファンが大熱唱する中で無失点に抑え、東北楽天を日本一に導いた姿は今もなおプロ野球屈指の伝説の名シーンとなっています。

シーズン中に残した圧倒的な記録、そして2013年の東北楽天の日本一の際に見せた神がかった投球を考えれば、田中投手が東北楽天最強のエース投手の座にふさわしい存在と言えるでしょう。

後にも先にも24勝無敗なんていう投手は現れないと思う。ヤンキースでも力量を認められていたことからも素晴らしい投手だと思う。(40歳・男性)
負けなしで日本一になったシーズンの時の田中は神懸ってました。特に日本一を決める試合で最後リリーフ登板し決めた試合は、感動したのと田中将大の為のシーズンだった印象です。(38歳・男性)
2013年の24勝無敗はまさに奇跡だし、震災復興の希望として神様が味方した感じがした。楽天唯一の日本一をあのタイミングでもたらした剛腕を、ファンは絶対に忘れない。(59歳・男性)
野村監督とのコンビネーションがよく、「マー君」というかわいい呼び名なのに投げる球が剛速球で、そのギャップに萌えました。2013年の勝率10割にはびっくりさせられました。(55歳・女性)
楽天が初優勝したシーズンの24勝無敗という記録は偉大すぎる。また、当時は大震災後で、苦しい状況下だったから、東北の人を勇気付けた点でも偉大。(43歳・男性)

【第2位】岩隈久志(8票)

東北楽天創設期の大エース、岩隈久志投手が第2位に。

岩隈投手が在籍した7年間でチームはAクラス入りが1度のみ、最下位には3度沈んでいますが、厳しいチーム状況の中でもエースとして孤軍奮闘する姿がファンの記憶に残っています。

もともと近鉄バファローズで期待のホープとして注目されていた岩隈投手は2003年から2年連続で15勝を挙げ、2004年には最多勝、最高勝率のタイトルを獲得する球界屈指の投手でした。

しかし、同年オフに近鉄がオリックスに吸収合併されて球団が消滅。岩隈投手は合併先のオリックス・バファローズと新規球団の楽天で行われた「分配ドラフト」で、一時はオリックスへ所属することが決まっていました。しかし、岩隈投手はこれを拒否して金銭トレードという形で楽天へ移籍。球団創立1年目となる2005年シーズンの開幕戦では9回1失点の完投勝ちで、球団初の勝利投手となりました。

しかし、その後の岩隈投手に待っていたのは苦難の道でした。他球団と比べ、戦力的に見劣りするチームはすぐに低迷し、岩隈投手が孤軍奮闘する形に。やがて右肩を故障してしまい、2006年、2007年はいずれも5勝以下。厳しいシーズンを過ごすことを余儀なくされました。

そうして迎えた2008年、岩隈投手は復活を果たします。ケガも完治し、自身4度目となる開幕投手を務めると、順調に勝ち星を重ねていき、キャリアハイとなる21勝を挙げて自身2度目の最多勝のタイトルを獲得。さらに防御率1.87で最優秀防御率、勝率.840で最高勝率のタイトルも獲得して投手三冠を達成。その圧倒的な投球で沢村賞を受賞。チーム順位が5位だったにもかかわらず、シーズンMVPにも輝きました。

ちなみにこの年の楽天の勝ち星は65勝。岩隈投手はチーム全体の3分の1に相当する勝ち星をひとりで挙げるという快挙を成し遂げました。さらに翌2009年には選手会長に就任して13勝をマーク。東北楽天にとって初のAクラス入りに大きく貢献。こうした活躍を置き土産に2012年にはメジャーリーグ、シアトル・マリナーズへ移籍しましたが、球団の創設期を知るファンの中では今もなお、岩隈投手の活躍ぶりが印象に残っているようです。

楽天がまだできたばかりの頃、まとまりがなく戦力的にも弱かったチームを背負って黙々と投げていたのが印象的でした。そして4年後には最優秀選手を獲得。楽天の基礎を地道に作り上げた選手だと思います。(51歳・男性)
楽天の名前を世に広く知らしめてくれた選手だと思います。堅実で安定感のある投球が魅力的でした。(32歳・女性)
田中、則本も挙げられますが、「楽天」球団を作り上げたのは岩隈久志がいなければプロ野球12球団の存続すら怪しいレベルのエースだと思います。創設して間もない中、21勝を挙げたのは真のエースだなと感じました。(24歳・男性)

【第3位】則本昂大(5票)

第3位は今季からクローザーへ転向することになり、話題を呼んでいる則本昂大投手がランクイン。

昨季までのプロ11年間で114勝を挙げ、プロ入りから6年連続二桁勝利を挙げるなど、その活躍はまさにエースと呼ぶにふさわしいモノと言えるでしょう。

則本投手の経歴を見ると、誰もがエースと言える成績を残し続けています。まずはプロ入り1年目の2013年、プロ初登板となった試合はなんと東北楽天のシーズン開幕戦。新人投手による開幕投手は29年ぶりとなる快挙をいきなり成し遂げると、シーズン中も安定した投球を披露して、新人ながらいきなり15勝をマークして新人王を受賞。日本シリーズでも好投して球団初の日本一に貢献しました。

翌2014年はスリークォーター気味の投球フォームから繰り出される直球を武器に奪三振を量産。204奪三振を記録して自身初のタイトルとなる奪三振王を獲得。このタイトルは2018年まで5年連続で獲得するなど、奪三振は則本投手の代名詞にもなりました。

則本投手がエースとして君臨するようになって以降、楽天はAクラス入りが3度のみと優勝から遠ざかってはいますが、そうしたチーム状況の中でも気迫を前面に押し出した投球スタイルと高い奪三振能力、さらにシーズン最多イニングを4度記録するというイニングイーターぶりがファンに強烈な印象を与えたことでトップ3入りを果たしたと言えるのではないでしょうか。

プロ入り12年目となる今季からクローザーに転向することになった則本投手ですが、自慢のストレートと闘志むき出しのピッチングでさらなる活躍を見せてくれることでしょう。

見ているこっちにまで気迫が伝わってくるようなピッチングで、ストレートの威力や制球も素晴らしいピッチャーです。(40歳・男性)
8試合連続二桁奪三振や、5年連続奪三振王に選ばれたから。(21歳・女性)

結果はこちら

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今回ランクインした3投手がいかに東北楽天のエース投手としての印象が強いのかがよくわかります。

岩隈投手は2020年で現役を去りましたが、則本投手、田中投手は2024年シーズンも楽天に在籍。則本投手はクローザーとして、田中投手は今もなお先発投手の柱としてチームになくてはならない存在に。中でも田中投手は2024年シーズン、日米通算200勝を達成するかが大きな注目を集めています。

東北楽天の球団史に欠かせない大投手2人に期待するのはもちろん、新たなエース候補が現れるかを注目してみると、2024年のプロ野球がもっと面白くなりそうです!


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査実施日:2024年1月10日
調査対象:全国の20代~60代
有効回答数:100

※記載している回答は原文ママ

※2024年1月29日時点での情報です。記事内の画像はイメージです。

※現在現役・引退をした選手に関わらず敬称は「投手」で統一しています。

※サムネイル写真出典:PIXTA

文:福嶌弘
1986年横浜生まれ。フリーライター。幼少期より競馬・野球に興味を持ち、ヤンキー向けバイク雑誌、中古車雑誌などを経て2005年からフリーライターとして独立。以降は野球、競馬のスポーツを中心に街、クルマ、グルメ、アウトローetc…とジャンルを問わずに各媒体で執筆。生来の巨人ファンのため、主な出没場所は東京ドーム、横浜スタジアムそして後楽園、関内の居酒屋など

アンケート集計:TRILLスポーツ

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