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「歴代最強だと思う中日のエース投手」ランキング!3位「星野仙一」、2位「川上憲伸」を抑えた1位は?【プロ野球ファン100人に聞いた】

  • 2024.1.29
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写真:PIXTA

セ・リーグの名門チームとして知られる中日ドラゴンズ。プロ野球の黎明期に誕生し、2024年で創設88年となるチームは巨人、阪神に続き3番目に古い歴史を誇ります。 

そんな中日には、これまで球史に名を残す数々のエース投手が数多く現れました。燃えるような闘志でライバルチームに真っ向から挑んだ投手や日本球界でも屈指のカットボールの使い手として活躍した投手、そして長い期間活躍し、記録にもファンの記憶にも残る活躍を見せた投手など。 

そんな投手たちが多数ランクインした「中日のエース投手」の中で「歴代最強」はいったい誰なのか?

そこで、全国のプロ野球ファン100人にアンケートを実施し、「歴代最強だと思う中日のエース投手ランキング」を作成。その結果をご紹介します!

なお、「最強」の定義は記録や数字だけでなく、投票者に委ねていますので、投票理由も多岐にわたります。また、今回は「先発」経験のある投手を対象としています。クローザーへの転向などで一時期先発だった投手も対象です。更に、プロ入りから引退まで中日一筋ではなくても、一時期中日に在籍していた投手も対象となります。

一体、誰が「歴代最強・中日のエース投手」に選出されるのでしょうか。

気になる投票結果を見てみましょう。

【第3位】星野仙一(14票)

「燃える男」と称された星野仙一投手が第3位にランクイン。

アンケートを見ると50代以上の方の投票率が高かったのですが、ライバルである巨人戦での闘志溢れる熱投ぶりが大きな要因となったようです。

1968年のドラフト会議で中日に1位指名を受けて入団した星野投手。ルーキーイヤーの1969年から早速先発ローテーション入りを果たして8勝をマークすると、2年目には中日のエース番号とされている背番号20を与えられます。

するとエース投手として急成長を遂げた星野投手は先発、リリーフ問わず大車輪の活躍。1974年には15勝9敗10セーブを記録し、セ・リーグ初となる最多セーブ投手のタイトルを獲得し、巨人のV10を阻む中日のリーグ優勝に大きく貢献しました。

その後も星野投手は先発、リリーフを問わずにマウンドに上がり勝ち星を量産。中でも巨人戦での好投が目立ち、対巨人戦では通算35勝を記録。当時の巨人の看板打者、長嶋茂雄選手との対戦打率は.234と抑え込み、巨人キラーとして名を馳せた姿もファンの記憶に強く残っているようです。

存在感、負けん気、ガッツ、どの側面からも文句なく一番に挙げられる投手だから(52歳・男性)
今も昔もミスタードラゴンズと言えばこの人につきるでしょう。強気なプレーで時には審判にも食ってかかる投球はこれぞ「漢」と思わされました。(55歳・女性)
ストレートも変化球も特別抜きんでたものはなかったが、チーム全体を盛り上げ勝利に結びつける独特のファイティングスピリットがあった。(59歳・男性)
やっぱり闘争心が前面に出た投球をする星野仙一しかいないとおもう。長嶋や王との対戦については特に燃えていた。(66歳・男性)

【第2位】川上憲伸(21票)

カットボールの使い手として知られた川上憲伸投手が第2位となりました。

第3位の星野投手と同じ明治大学を卒業後、エース投手として活躍。星野投手と同様にライバルである巨人との対戦時に熱い投球を見せたことがこのランキングにつながったようです。

明治大学時代は慶応大学に所属する高橋由伸選手とのライバル対決で大きな注目を集めた川上投手。1997年のドラフト会議で中日へ1位入団すると、開幕から先発ローテーション入り。巨人に入団した高橋選手との対決が引き続き多くのファンの注目を集める中、シーズンではリーグ2位となる14勝を記録。激戦とされた新人王争いを制しました。

2年目以降は中日のエース投手として期待されますが、故障に見舞われた影響もあり成績は徐々に低下。しかし、2001年オフに渡米した際に後の自身の代名詞となるカットボールと出会い、習得のトレーニングを積んだことで川上投手は華麗な復活を果たします。

なんといっても圧巻だったのはプロ入り7年目の2004年。この年から落合博満監督がチームの指揮を執ることになりましたが、川上投手はエース投手として安定した投球を披露。自己最多となる17勝を挙げる活躍を見せて最多勝はもちろん、MVP、沢村賞など9つのタイトルを獲得。中日の5年ぶりとなるリーグ優勝に大きく貢献します。

この年以降、川上投手は4年連続で2桁勝利を挙げ、2006年にも最多勝のタイトルを獲得した上でチームをリーグ優勝に導きました。2007年もタイトルには届きませんでしたが12勝をマーク、クライマックスシリーズではシーズン1位だった巨人を破る好投を見せてチームは日本シリーズへ進出。中日にとって53年ぶりとなる日本一を達成する原動力となりました。

2000年代に活躍したピッチャー。常勝軍団の中日ドラゴンズの先発の柱として活躍。力のあるストレートとカットボールが持ち味のピッチャーです。毎年優勝争いをしているチームのエースとして活躍したことで、川上憲伸投手を選びました。(49歳・男性)
鋭く曲がるカットボールなど変化球が切れていたイメージです。成績も見ても申し分ないので中日のエースだと思います!(28歳・男性)
カットボールを非常に得意にしていて、打者を手玉にとっていた印象があります。沢村賞、新人王をはじめ数多くのタイトルを獲得しているので歴代最強だと思います。(39歳・男性)
毎年貯金を作り、怪我もほとんどしなく安定した成績を残したから。バッティングもよく、高校野球のエースで4番をプロ野球で体現しているような感じだから。(24歳・男性)
プロ1年目の1998年に14勝をあげ、1990年代終盤から2000年代、中日のエースピッチャーを任され、日米で125勝をマークした彼が中日最強のエースと言って過言ではないと思います。(22歳・男性)

【第1位】山本昌(32票)

星野投手、川上投手らを凌いで第1位にランクインしたのは山本昌投手でした!

実働29年、NPB史上初となる50代での登板を記録するなど息の長い活躍を見せた投手らしく、アンケートを見ると30代から60代まで幅広い年代からの支持を集め、中日のエース投手として強烈なインパクトを残しました

1983年のドラフト会議で5位入団した山本昌投手ですが、実は4年目となる1987年シーズンまで何と未勝利

そんな山本昌投手にとって転機となったのはアメリカへの野球留学。ここでスクリューを学んだ山本昌投手は1988年のシーズン終盤に帰国するとそれまでの投球がウソのように好投を続け破竹の5連勝。中日のリーグ優勝のラストスパートの立役者となりました。

その後、山本昌投手は1990年に自身初の2桁勝利を挙げると、中日のエース投手として台頭。ストレートの最速は140キロ台前半と球速そのものは決して速くありませんが、回転数の多いストレートは打者にとっては数字以上に速く感じる上、ボールの出所が見えづらいフォームも相まって非常に打ちづらい投手として名を馳せました。これに先述したスクリューを中心とした変化球を組み合わせることで山本昌投手は勝ち星を積み重ねていきました。

1993年、1994年と2年連続で最多勝投手になったのをはじめ、最多勝のタイトルは通算3度獲得。その後は故障に見舞われても時間をかけて復活するというのを繰り返し、実働29年間で2桁勝利を10回達成。中日がリーグ優勝を果たした2004年、2006年にはいずれも2桁勝利を挙げています。チームが優勝した年に頼りになるピッチングを見せたこともランキングを挙げた大きな要因と言えそうです。

プロ入り4年目まで未勝利だった山本昌投手でしたが、2015年までの現役通算では219勝を記録。2008年に名球会入りを果たしました。

ピッチャーとして50歳まで現役だった人です。最多勝利や沢村賞なども獲得し、41歳1か月でノーヒットノーランも達成したのも素晴らしいと思います。(48歳・女性)
200勝投手で最年長勝利記録保持者。飄々と相手をかわす投球術は、球界最高レベルと言える。41歳でノーヒットノーランの記録も持っている。(38歳・男性)
中日ドラゴンズでは最多投手ですし、制球が素晴らしくていいピッチャーでした。(40歳・男性)
若い時から知っていましたが、年を取っても球威が落ちる事なく、常に第一線で活躍していた。(56歳男性)
成績だけみれば他にすごい選手はいる。だが、山本昌広より戦力としてマウンドに立つ選手は殆どいない。第一線で活躍し続けた肉体・精神は最強だと思う。(34歳・男性)

4位以下の選手とコメント

今中慎二(10票)

巨人との熾烈な優勝争いで投げ続けていたシーンが今でも忘れられない。球種はあまりないが最高のエースだと思っている。(51歳男性)

権藤博(4票)

1シーズンの最多勝利数が群を抜いており、最強どころか伝説のエースだと思います。(51歳男性)

結果はこちら

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闘志を押し出した投球で魅せた星野投手や川上投手、そして息の長い活躍で幅広い年代から支持された山本昌投手など、中日のエース投手たちはみな強烈な個性を持っている印象ですが、第4位にランクインした今中慎二投手にも注目。

実働年数こそ短めですが、細身の体から大きく縦に割れるスローカーブを武器にした投球は圧巻で、山本昌投手とダブルエースとしてチームを引っ張りました。

伝統的に左腕の好投手が多い印象のあるチームですが、現在の中日にも小笠原慎之介投手、大野雄大投手といった左腕の好投手がエース格の活躍を見せています。来たる2024年シーズン、彼らをはじめとした現役の選手たちが歴代のエース投手に負けず劣らずの成績を残すのか注目してみるのもいいかもしれません!


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査実施日:2024年1月10日
調査対象:全国の20代~60代
有効回答数:100

※2024年1月23日時点での情報です。記事内の画像はイメージです。

※現在現役・引退をした選手に関わらず敬称は「投手」で統一しています。

※サムネイル写真出典:PIXTA

原稿:福嶌弘
1986年横浜生まれ。フリーライター。幼少期より競馬・野球に興味を持ち、ヤンキー向けバイク雑誌、中古車雑誌などを経て2005年からフリーライターとして独立。以降は野球、競馬のスポーツを中心に街、クルマ、グルメ、アウトローetc…とジャンルを問わずに各媒体で執筆。生来の巨人ファンのため、主な出没場所は東京ドーム、横浜スタジアムそして後楽園、関内の居酒屋など

アンケート集計:TRILLスポーツ