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「歴代最強だと思う日本代表監督」ランキング!3位「イビチャ・オシム」「フィリップ・トルシエ」、2位「岡田武史」を抑えた1位は?【サッカーファン100人に聞いた】

  • 2024.1.27
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写真:PIXTA

現在開催されている「AFCアジアカップ カタール 2023」ではグループリーグでイラク戦に敗れたものの、決勝トーナメントを決めた日本代表。その後に行われるW杯予選への勢いをつけるためにも、2011年大会以来の今大会での優勝が期待されます。

サッカーというスポーツは、チームを率いる1人の監督が行う戦術や指揮如何が試合展開や結果に大きな影響を与えるもの。負け続けていたチームが監督が替わると別のチームになったかのように劇的に変化、うってかわって白星を築きまくることも過去の歴史を見ても決して珍しいことではありません。

そんな重要な役割を担う監督ですが、みなさんは現在アジアカップを戦う日本代表の監督で「歴代最強だと思うのは?」と聞かれたら、いったい誰を思い浮かべるでしょうか。日本代表とは監督の名前を含め「◯◯ジャパン」と称されることが多いです。

今回は、サッカーファン100名を対象に「歴代最強だと日本代表監督」についてのアンケート実施しました。

そこで得られた回答結果をランキング形式で紹介します。

なお、監督在任中の勝利数や獲得タイトルなどだけで判断することなく、「最強」の定義自体を回答者の方に委ねているので投票理由も千差万別です。また、日本人監督だけでなく外国人監督も対象です。

それでは早速見ていきましょう。

【第3位】イビチャ・オシム(14票)

第3位は2人。

まず1人目は、日本国内だけでなく世界でも名将の1人として知られるイビチャ・オシム監督です。

サラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)出身のオシム監督は、1959年にサラエボのチームと契約し、プロとしてのキャリアをスタート。1978年に現役を引退するまでの12年間イエローカードを一度も出されたことがないという、驚くべき記録を持った選手でした。

指導者としては、1978年にキャリアをスタート。1986年、旧ユーゴスラビア代表の最後の監督に就任したことでも知られています。その後は、いくつかのクラブチームを経て2003年に日本のジェフユナイテッド市原(当時)の監督へ就任。低迷していたチームを1年目から再建したオシム監督は、クラブ最高成績を残した手腕を買われて2006年、ついに日本代表監督となりました。

オシム語録」という言葉があったように、非常に“哲学的”とも言われていたオシム監督。考えて走ることを重視し、運動量豊富で献身的な選手を好んで使うなど、チームとしての規律を大切にしたものでした。2007年には病に倒れ、無念の日本代表監督交代となりましたが、もっとオシムジャパンを見たかった!という日本サッカーの根本を変えた監督としてファンの記憶に強く刻まれているようですね。

日本らしいサッカーと掲げて、見ていて楽しいサッカーだった。特に中盤に遠藤保仁選手、中村俊輔選手、中村憲剛選手が並ぶメンバー構成は、同じタイプの選手に分類されがちだが、魅力的だった。(35歳・男性)
基本としてしっかり走ることができなければサッカーは成立しないということを代表チームに当てはめ、しっかりと走る今の日本代表の礎を築いた。(47歳・男性)
独特な戦術や選手起用で、サッカーとはこんなにも深く面白いものなのかと教えてくれた初めての日本代表監督です。ひとつひとつの発言もとても興味深く、何か言葉にするたびにメディアでは話題となっていました。ワールドカップで良い結果を出したわけではありませんが、私たちの心に素晴らしい印象を残してくれた良い監督だと思います。(51歳・男性)
それまで欧州や南米の真似をしていた日本サッカーの考え方を変えた監督です。日本人の得意な献身性と頭を使うことで勝負するサッカーを浸透させて、人間性を含めて人望も非常に高かった監督なので歴代最強の監督だと思います。(39歳・男性)

【第3位】フィリップ・トルシエ(14票)

第3位の2人目は現在ベトナム代表監督を務め、アジアカップのグループステージで日本との対戦が話題になったフィリップ・トルシエ監督でした。

フランス出身のトルシエ監督は、選手生活を終えた後に28歳という若さで指導者へ転身。フランスU-15の監督に就いた後、各国のクラブチーム及び代表監督を務めます。そして、1998年からは日本代表監督に就任。2002年の日韓W杯終了時までチームを率い、日本代表を史上初のグループステージ突破に導きました。また、A代表だけでなく下の世代の代表監督も務め、2000年のシドニーオリンピックでは、32年ぶりの決勝トーナメント進出に導きました。

フラット3」と呼ばれる、DFを3人並列に並べてコンパクトに攻め入るシステムを中心に添えたトルシエ監督のサッカーは、組織的な守備と規律を大切にしたものです。現在開催中の「AFCアジアカップ カタール 2023」では、ベトナム代表を率い日本と対戦。一時は逆転し日本を追い詰めるなど、規律を重んじたテクニカルなサッカーは健在でした。

激昂するシーンが見られるなど、時によっては選手より強い個性を放つトルシエ監督。W杯にて日本を初の決勝トーナメントに進出させたその手腕は、未だにサッカーファンの支持を得ているようです。

賛否はあるが、フラット3戦術は当時の日本が強豪国に勝つには最適な手だったと思う。規律を重んじるタイプの性格も日本人には合っている。(35歳・男性)
日本が2回目となるW杯で指揮したトルシエ監督は、代名詞でもあるフラット3で日本のW杯初勝利をもたらしただけでなく、ベスト16まで導いた指導力の高さがあります。当時も攻撃力サッカーで有名だったベルギーと点の取り合いするほどに日本を強くし、格上相手に堂々たるサッカーをしてくれました。あれから色々監督が代わり20年を越えている今、トルシエジャパンが一番強かったでしょう。選手だけでなく戦術が良かったのです。守りも攻めもバランス取れたフォーメーションで各選手の良さを出していました。開催国という利点はあった物の、Jリーグ在籍の選手多くとも戦える事を証明したと言えます。(49歳・男性)
まだ過渡期にあった日本代表に規律を植え付けて見事に世代交代を成功させて各年代の大会で一定の成績を残したからです。いまの日本代表に合わないと思いますが、当時の戦力を考えると最も頑張った監督だと思います。(39歳・女性)
かなり組織的な守備力と攻撃力も兼ね備えたスタイルを築きあげた監督だったので。(51歳・男性)
戦術に優れるのはもちろんのこと、チームメイトと朗らかに接して指示を与えやすい空気作りも出来ていた。その点で優秀。(34歳・男性)

【第2位】岡田武史(28票)

第2位となったのは「ジョホールバルの歓喜」を経て、悲願のW杯初出場となった1998年フランス大会で日本代表を指揮した岡田武史監督です。

1995年、日本代表コーチに就くと、1997年に当時監督として代表を率いていた加茂周監督が更迭されたことから代理監督に就任。アジア予選敗退濃厚だった日本を「ジョホールバルの歓喜」で初のW杯出場に導き、その手腕を買われて正式に監督となりました。当時中心選手だった三浦知良選手と北澤豪選手をW杯メンバーから外したことは、ファンのみならず日本中を大きく驚かせましたよね。

岡田監督が得意とする戦術は、ボールを保持することで試合を優位に運ぶ“ポゼッションサッカー”。前線からしっかりとプレスをかけることで相手にプレッシャーをかけるこのスタイルは、勤勉な国民性である日本人に合った戦術だったのかもしれませんね。

スター選手にも忖度せず、日本らしい組織的なサッカーに徹する岡田監督。1998年のフランスW杯では、グループリーグ全敗と世界の壁に阻まれましたが、2007年、オシム監督の代理で2度目となる代表監督を務めると、2010年のW杯南アフリカ大会では見事決勝トーナメントに進出しました。本田圭佑選手をワントップに添えるなど、大会直前に戦術を変更し、ほとんどぶっつけ本番の状態で臨んだグループリーグにて、世界の強豪を打ち倒していく姿は日本のサッカーファンを熱狂させました。

2度の代表監督を務め、そのいずれも代理での選出でしたが、“困ったときの岡ちゃん”“とにかく勝てる監督”としてサッカーファンの心に強く焼き付いているようですね。現在はFC今治を運営する株式会社今治.夢スポーツ代表取締役会長として経営でもその手腕を振るっています。

とにかく勝てるサッカーを日本に植えつけて代表がピンチの時に力を発揮したからです。(43歳・男性)
二度の日本代表監督で、どちらも結果を残していることと、2010年のW杯はオシムから急遽引き継ぐ形となったが独自の采配で日本をたくさん驚かせてくれたから。(31歳・男性)
フランスワールドカップで指揮を取り、その後Jリーグで数々の実績を残したあと、2010年のワールドカップで見事下馬評を覆し日本をベスト16に導いた方なので、最強の代表監督だと思います。(22歳・男性)
日本代表を初のワールドカップ出場に導いた名監督。サッカーに限らず、人として生きていくうえで参考にしたい名言も多く、スポーツ界においては異質の存在だと思う。(44歳・男性)

【第1位】森保一(33票)

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写真:ロイター/アフロ

全体の3割以上となる33票を集め、見事1位に輝いたのは現日本代表を率いる森保一監督でした。

2012年、現役時代プレーしたサンフレッチェ広島で監督に就くと、2017年、U-24の代表監督へ就任したことを皮切りに、世代の代表監督を兼任しながら2018年にはA代表の監督を務めることになりました。2022年開催のカタールW杯では、開催前の下馬評を覆すドイツ、スペインという強豪を撃破し、グループ首位で決勝トーナメントに進出。世界のサッカーファンに大きなインパクトを与えました。

大会本番にこれまで一度も使ったことのないフォーメーションを採用するなど奇策を持ち合わせることに加え、現役時代からみせた持ち前のリーダーシップを発揮するモチベーターとしての側面も兼ね備える監督です。

戦術面では、全員攻撃・全員守備を掲げ、運動量豊富なシステムを採用していることが特徴。現在の代表はその多くが国外リーグでプレーする選手ばかりですが、個の強いメンバーをまとめあげ、選手全員の献身性が問われるスタイルを確立するためには、森保監督のようなリーダーシップが必須なのかもしれません。

カタールW杯以降も日本サッカー史上初となる監督継続国際Aマッチの連勝記録を「10」まで更新するなど、現状でも“勝てる監督”としての印象が強い森保監督。記事下部にあるように、若い世代の回答者が多かったという点も結果に影響しているかもしれませんが、実績でも1位に選ばれたのも納得という方は多いのではないでしょうか。

元代表が最近だと言うのが理由ですが次回ワールド杯へ向けての長期政権と言う意味でも最強監督だと思います。(44歳・男性)
これからの日本の躍進も含めてこうなると思う。(30歳・男性)
守りを強固にしたスタイルでチームワークの高いプレーを実現させているところ。(31歳・女性)
何といっても日本をベスト16に進めた前回大会の実績もありますし、予選でドイツ、スペインを撃破した戦略も考えたこともスゴイと感じます。多くの人がこの人を挙げると思います。(59歳・男性)
代表歴代最多連勝を達成するなど実績が十分だから。(36歳・男性)
当初の周りの批判からは考えられない実績を出し続けており、試合後の立ち振る舞いなども海外で好意的に報道されたりと監督自身の知名度もあるため。(37歳・男性)
派手さはないが確実に日本を勝利へと導く縁の下の力持ち的存在。選手一人一人の特性を理解して選抜していると思います。就任直後は批判もあったけど強豪国に劣らない強いチームにしたのは間違いなく森保一監督の力が大きいと思うからです。(37歳・男性)

5位以下の選手とコメント

アルベルト・ザッケローニ

組織的なチーム編成が日本人に適していたと思います。上手く守備からの攻撃が連動していたし、結果も出ていたと思います。(41歳・男性)

西野朗

統率力があり、選手からの信頼も厚いので。(35歳・男性)

結果はこちら

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回答結果を元に作成したグラフがこちらになります。

皆さんの予想は当たりましたか?

次回W杯に向けてまだまだ長い道のりが続きますが、監督を含め日本代表を応援していきたいですね。


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査実施日:2024年1月4日
調査対象:全国の20代~60代
有効回答数:100

参考:JFA.jp

※2024年1月26日時点での情報です。監督業を引退していても敬称は「監督」で統一しています。記載している回答コメントは原文ママです。

※記事内の画像はイメージを含みます。

※サムネイル写真出典:PIXTA