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「歴代最強だと思う日本人MF」ランキング!3位「小野伸二」、2位「中村俊輔」を抑えた1位は?【サッカーファン100人に聞いた】

  • 2024.1.26

 

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写真:PIXTA

「AFC アジアカップ カタール 2023」を戦うサッカー男子日本代表は、1次リーグ最終戦のインドネシア戦に勝利し、グループ2位での決勝トーナメント進出を決めました。今回の日本代表のキャプテンはイラク戦でも後半アディショナルタイムにゴールを決め、所属するイングランド・プレミアリーグ屈指の競合であるリバプールでも安定した活躍を続ける遠藤航選手です

そんな遠藤選手のポジションは「MF(ミッドフィルダー)」。チームの攻守に関わる重要な役割を担います。中盤のディフェンスを引き締めるボランチ、オフェンスの中心となるトップ下、ドリブルで相手を翻弄するサイドハーフなど、それぞれに求められるタスクは多岐にわたります。

日本のサッカー選手の中には、これまで多くのスターMF選手が存在し、チームや代表を勝利に導くプレーでファンを熱狂させてきましたが、ファンが「歴代最強」だと考えるMFは一体誰なのか?

そこで今回、サッカーファン100名を対象に「歴代最強だと思う日本人MF」についてのアンケート実施しました。

そこで得られた回答結果をランキング形式で紹介します。

なお、アシスト数や代表での試合出場数だけで判断することなく、「最強」の定義自体を回答者の方に委ねているので投票理由も千差万別です。また、なかにはポジション変更などにより一時的にMFで起用された経験がある選手もいますが、そういった選手も投票対象としています。

それでは早速見ていきましょう。

【第3位】小野伸二(13票)

第3位は2023シーズンを持って引退した小野伸二選手がランクインしました。

少年時代から地元の静岡県内では「天才」として有名だった小野選手は、名門の清水商業高校に入学。全国高校サッカー選手権大会には予選で敗退したため出場できませんでしたが、インターハイや国民体育大会での活躍でその才能が広く知れ渡り、Jリーグの13クラブからオファーを受けました。そして1998年に浦和レッズに入団。2001年にはオランダの強豪フェイエノールトへ移籍し、2006年には浦和レッズへ復帰しました。その後はドイツのボーフムやオーストラリアのウェスタン・シドニー・ワンダラーズ、Jリーグでは清水エスパルス、北海道コンサドーレ札幌、FC琉球などでプレーしています。

国内外の様々なクラブで活躍したなかでも、欧州で特に印象深かったのはフェイエノールト時代の2001-2002シーズン。小野選手はスタメンに定着し、主力としてUEFAカップ制覇に貢献しました。日本では浦和レッズ時代、2006年にJ1リーグと天皇杯、2007年にACLなど数々の優勝を経験してきました。

日本代表では1998年、史上最年少となる18歳272日でフランス・ワールドカップに出場。1999年にはキャプテンとしてFIFAワールドユース準優勝に貢献しました。怪我に悩まされたこともありましたが、通算56試合・6得点、ワールドカップは2002年の日韓大会、2006年のドイツ大会にも出場しました。

やはり回答者からも「怪我がなかったら」という声がありましたが、それでも小野選手に得票数が集まったのは、観客を魅了する創造性あるプレーが評価されているからでしょう。「イマジネーションあるフィールドのすべてが見えているようなプレー」という称賛コメントもあり、「彼以上にサッカー日本人の天才はいない」とも絶賛されました。負傷に苦しめられながらも第3位に入ったのは納得の結果ですね。

海外リーグでいち早く活躍した選手であり、ファン・ペルシーがお手本にしたとも言われているため(31歳・男性)
パスセンスはもちろんのこと、あのイマジネーションといい、フィールドのすべてが見えているようなプレーは、間違いなく天才。(58歳・男性)
誰もが知る天才プレイヤーで、誰もが、あの怪我が無かったらと思ってしまうくらいに、飛びぬけた才能だと思います。センスあふれるプレーで、魅了されます。特に、スルーパス、トラップは、世界トップクラスの技術です。(46歳・男性)
彼以上にサッカー日本人の天才はいないと思う。(51歳・男性)
サッカーを楽しむ天才、努力できる天才、観客を魅了する天才、チームメイトを輝かせる天才・・・等々。(56歳・男性)

【第2位】中村俊輔(20票)

第2位は稀代のファンタジスタであるレフティ、中村俊輔選手でした。

桐光学園高校(神奈川)の3年生時に全国高校サッカー選手権大会準優勝を果たした中村選手は、1997年に横浜マリノスへ入団。プロ1年目から27試合・5得点で新人賞に輝くと、2000年には22歳でJリーグMVPを受賞しました。2002年にはセリエAのレッジーナへ海外移籍。10番を背負いレギュラーとして活躍し、加入1年目は32試合・7得点、3シーズンで81試合・11得点の記録を残しました。

そんな中村選手が最も活躍したのはスコティッシュ・プレミアリーグの古豪セルティック時代でしょう。2005年に加入し、2006-2007シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグに初出場。グループステージ突破に大きく貢献したマンチェスター・ユナイテッド戦で決めた鮮やかな2本の直接FK弾は、今もなおセルティックファンの間で語り草です。リーグ連覇、年間最優秀選手賞獲得を経験したのち、2009年にラ・リーガのエスパニョールへ移籍。2010年には横浜F・マリノスへ復帰し、2013年には2度目となるJリーグMVPを受賞しました。その後はジュビロ磐田や横浜FCでもプレーしました。

今回のアンケートにおいて2位にランクインした中村選手を選んだ理由には、「芸術ともいえる見事なフリーキック」や「なんといっても日本人では信じられないフリーキックの精度。日本でナンバーワンなのはもちろん、世界的に見ても5本の指には余裕で入るキッカー」と、当時デイビット・ベッカム選手、ジュニーニョ・ペルナンブカーノ選手、アンドレア・ピルロ選手など錚々たるメンバーと並び、世界でも指折りとされていたフリーキックの名手としての評価する声が多かったです。マンチェスター・ユナイテッド戦の得点を筆頭に、美しい直接FKのゴールはインパクトが大きかったのではないでしょうか。

日本代表では2000年と2004年のアジアカップ優勝に貢献。ワールドカップ予選ではチームを救うゴールやプレーで活躍。ワールドカップ本戦は2006年のドイツ大会に出場し、初戦のオーストラリア戦ではゴールを決めました。2010年の南アフリカ大会メンバーにも選ばれるなど、通算98試合に出場して24得点という記録を残し、その類まれなキックセンスで10番に相応しいプレーを見せてくれました。

ボールコントロールは日本一と言っていいほどですし、芸術ともいえる見事なフリーキックが凄いです。(50歳・男性)
とにかくプレーが素晴らしいと思います。時にあつく、でも冷静沈着、いつも的確な判断力と、足さばきの素晴らしさ、本当に何事も際立っていらした選手だと思います。(51歳・女性)
ファンタジスタという言葉が一番マッチするプレイスタイルだったから。(47歳・男性)
まずなんといっても日本人では信じられないフリーキックの精度。日本でナンバーワンなのはもちろん、世界的に見ても5本の指には余裕で入るキッカーだと思う。キックの精度だけではなく、視野も広くパス回しもできて当たり負けもしない。間違えなく歴代最強MFだと思う。(18歳・男性)
セルティック時代の中村選手の活躍は神がかっていました。特にチャンピオンリーグでのマンチェスターユナイテッド戦のフリーキックは最高です。(40歳・男性)

【第1位】中田英寿(30票)

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写真:ロイター/アフロ

そして、全回答の3割を集めた第1位は中田英寿選手です。この結果には納得の方も多いのではないでしょうか。

中田選手は1995年にベルマーレ平塚に入団。1997年には日本代表デビューを果たし、以降はA代表のレギュラーに定着。フランス・ワールドカップのアジア第3代表決定戦となったイラン戦では全ゴールを演出する活躍で勝利に貢献しました。「ジョホールバルの歓喜」として有名です。回答者コメントのなかには「日本代表を大きく前進させたという意味でも最強」という声もありました。

1998年のフランス・ワールドカップにはグループリーグ全3試合に出場。屈強なプレーが海外クラブの目に留まり、中田選手は21歳でセリエAのペルージャへ移籍。セリエAデビュー戦となった1998-1999シーズンの開幕戦では、前年王者のユベントスから2ゴールを奪う衝撃のデビューを飾り一気にファンの心を鷲掴みにしました。同年は33試合で10得点と活躍しチームをセリエA残留に導くと、1999-2000シーズンの途中に古豪ローマへステップアップ。2000-2001シーズンにはセリアA優勝も経験しました。優勝をグッと近づけた、途中出場のユベントス戦では反撃の狼煙となる1ゴール、そして試合終了間際の同点ゴールの起点となる強烈なシュートは今も記憶に残っているファンも多いことでしょう。

その後はパルマ、ボローニャ、フィオレンティーナとイタリアのクラブを渡り歩き、2005-2006シーズンにはプレミアリーグのボルトンでもプレー。回答者の選出理由にもあるとおり「世界基準のパススピード」、「フィジカルの強さ」、「キラーパスと呼ばれる味方ですら取れないような鋭いパス」を主な武器として、海外で活躍を続けてきました。欧州で日本人の評価を高めたレジェンドなだけに「今の選手が海外で活躍できるきっかけとなった選手」といった声が挙がるのも納得です。

またワールドカップは、2002年の日韓大会ではチームの中心としてグループリーグ3試合、決勝トーナメント1試合、計4試合に出場。グループリーグのチュニジア戦ではゴールも決めました。2006年のドイツ大会でもグループリーグ全3試合に出場しましたが、この大会を最後に現役引退しました。

第3位の小野選手や第2位の中村選手など素晴らしいMFはたくさんいましたが、「天才は他にもいるが、試合に勝つためには彼が一番頼りになる」という選出理由もありました。「抜群の存在感と実績」というコメントもあり、今もなおファンの記憶に残る、正真正銘のレジェンドです。

フィジカル面の強さと、パスやドリブルなどに天才的なセンスがある選手でした。大舞台になるほど活躍するメンタル面の強さもあったので歴代最強だと思います。(38歳・男性)
中田の最大の特徴は、豊かな創造性と広い視野から生み出されるゲームメイク力です。パス、ドリブル、シュートなど、あらゆるプレーで相手を翻弄するテクニックと、周囲の選手の動きを見ながら最適なプレーを選択する能力は、世界でもトップクラスでした。また、強靭なフィジカルと高い戦術理解度も兼ね備えており、攻守両面でチームに貢献できる選手でした。(47歳・男性)
見ていて楽しい選手、天才は他にもいるが、試合に勝つためには彼が一番頼りになると思う。(54歳・男性)
大柄な選手相手でも当たり負けしない身体の強さとキラーパスが魅力です。抜群の存在感と実績。今の選手が海外で活躍できるきっかけとなった選手だと思います。(49歳・男性)
キラーパスと呼ばれる、味方ですら取れないような鋭いパスが印象的な選手だからです。さらに日本代表に対する意識改革を強く求めた人物でもあり、日本代表を大きく前進させたという意味でも最強でした。(51歳・男性)
海外トップレベルの選手たちを相手にしても、安易に倒れることなく相手を引きずりながら重戦車のようなドリブルができるズバ抜けたフィジカルと体幹を持ち、同時に無尽蔵かのようなスタミナで笛が鳴るまでピッチ上の至る所を動き回っていて本当に凄い選手だと思うからです。ミドルレンジからの強烈かつ精度の高いシュートもありますし、俯瞰で見えてるかのようなスルーパスのスキル、早い段階から一流国にもまったく物怖じしないメンタルまで兼ね備えていて、あらゆる指標が高かった印象です。これほど頼もしくボールを預けられる選手は後にも先にもいません。(40歳・男性)

4位以下の選手とコメント

三笘薫(7票)

今の強い日本代表の中心選手だからです。ボールを持っただけで歓声が上がる日本代表選手は今までいなかったですし、プレミアリーグでの活躍も含めて、歴代最強だと思います。(34歳・男性)

遠藤保仁(6票)

中盤での落ち着きぶり、パスのセンス。すべてが天才です。コロコロPKもセンスの塊です。(29歳・男性)

遠藤航(5票)

対人戦に圧倒的に強く、守備のほとんどのタスクを一人でこなしてくれるので、他の選手の良さ、特に攻撃力が活きる。(47歳・男性)

結果はこちら

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回答結果を元に作成したグラフがこちらになります。上位3位はジーコジャパン時代に“黄金のカルテット”と呼ばれたレジェンド3選手でした。

1位となった中田選手は当時世界最強リーグとも言われたセリエAで世界の超一流の選手たちと互角、またそれ以上のプレーを見せてくれました。中田選手の活躍がなかったら日本人選手のイタリア移籍がもう何年か先にずれ込んでいたかもしれません。そういった意味でも中田選手は華々しいキャリアや成績だけでなく、海外における日本人選手の評価を変えた歴史に残る選手であることに議論の余地はないでしょう。

また、現在アジアカップを戦う日本代表からは三笘薫選手(ケガにより現在までベンチ外)が7票、遠藤航選手が5票、そして久保建英選手が3票を獲得しました。彼らの活躍にも注目して、アジアカップを応援していきましょう。


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)

調査実施日:2023年12月21日

調査対象:全国の10代~60代

有効回答数:100

※記載している回答は原文ママ

※2024年1月23日時点での情報です。記事内の画像はイメージです。

※現在現役・引退をした選手に関わらず敬称は「投手」で統一しています。

※サムネイル写真出典:PIXTA