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「歴代最強だと思うキャッチャー」ランキング!3位「城島健司」、2位「野村克也」を抑え4割以上の支持を集めた1位は?【プロ野球ファン100人に聞いた】

  • 2024.1.9
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写真:PIXTA

「グラウンド上の監督」「扇の要」「女房役」――。

様々な呼称を持つキャッチャー(捕手)。野球というスポーツにおいて、そのポジションに課される役割は多岐にわたります。

投手も含めた9人の野手の中で、唯一ホームベースからグラウンド全体を見渡せるポジションのキャッチャー。ピッチャーを巧みにリードして相手バッターを打ち取るのはもちろん、牽制のサインを出したり、時には内野手にも細かな指示を出します。

守備の負担が大きいにもかかわらず、打席に立てば一人の野手としてバッティングでの貢献も求められる――。また、プロであれば複雑かつ何パターンもあるサインをすべて頭に叩き込み、ピッチャーの性格に応じて声掛けの内容やタイミングを変える必要もあります。

とにかく、1試合の中でもっとも「仕事量」が多いポジション。それが、キャッチャーです

日本のプロ野球では過去、多くの「名キャッチャー」が生まれてきましたが、その中で「歴代最強」は一体誰なのか?今回はプロ野球ファン100名を対象に「歴代最強だと思うキャッチャーは?」というアンケートを実施。

その結果をランキング形式でご紹介します。

なお「最強」の定義は回答者の方に委ねているので、投票理由も多岐にわたります。

早速見てきましょう。

【第3位】城島健司(10票)

2023年現在、日本人キャッチャーとして唯一、メジャーリーグでプレーした城島健司捕手が3位にランクイン。

NPB通算244本、MLB通算48本の通算292本塁打を放った強打の捕手として知られ、2006~2009年までの4年間はシアトル・マリナーズでイチロー選手のチームメイトとしてプレーしました。ちなみに、メジャー1年目に放ったシーズン18本塁打は大谷翔平選手に破られるまで日本人メジャー1年目の最多本塁打記録でした。

強打はもちろん、片膝をついたままの二塁送球で盗塁を阻止する強肩も併せ持ち、リード面では投手をグイグイと引っ張る「兄貴肌」タイプ。豪快なキャラクターも相まって、それまでどちらかというと「地味」な印象だったキャッチャーのイメージを一新した選手でもありました。

日本球界での活躍は勿論、日本人初の捕手としてメジャーで活躍した功績からも最強だと思います。(53歳・女性)
メジャー挑戦を果たした唯一の捕手。打撃成績もさることながら弱小チームだったダイエーホークスを優勝に導いた立役者です。(30歳・男性)
強肩強打に加えてぐいぐいピッチャーを引っ張ってゆくリードが魅力のキャッチャーでした。膝を悪くしてしまい、選手寿命が短くなってしまったのが残念。(66歳・男性)
投手のリード、キャッチングはもちろん、打撃面でもピカイチなので選ばせていただきました。(31歳・男性)

【第2位】野村克也(26票)

第2位は野村克也捕手

平成以降のプロ野球ファンにとっては「監督」としての印象が強いかもしれませんが、現役時代は名捕手として南海、ロッテ、西武でプレーした強打のキャッチャーでもありました。通算2901安打、657本塁打、1988打点はすべて歴代2位と、「キャッチャー」という肩書を抜きにしても歴代最強クラスのバッターとして鳴らしました。

8年連続を含む本塁打王9度は王貞治選手に次いでこれまた歴代2位。1965年にはキャッチャーとしては史上唯一の三冠王(打率、本塁打、打点)にも輝いています

また、今では当たり前となっているピッチャーのクイック投法の生みの親としても知られており、守備の際にはバッターに声を掛ける「ささやき戦術」も駆使。投打で球史に残る成績を残しており、ランクインするのは当然の結果と言えるかもしれません。

パリーグで初となる三冠王の達成者であることから打撃は超一流であることは勿論、捕手のリードの重要性をNPBにおいて浸透させた偉大な選手であるためです。(41歳・男性)
打撃力は史上2位の本塁打数からして捕手最強。守備も抜群のリード力とクイック投法を考えるなど優れたアイディアで、野球を変えたといえるから。(58歳・男性)
彼の采配は抜群でバッターもピッチャーでは無くキャッチャーの野村にやられたと言っていました。(61歳・男性)
配球というものを突き詰めて考えた第一人者であり、また打者としても捕手唯一の三冠王を獲得しているから。(51歳・男性)
3冠王獲得。ホームラン記録も王さんに次ぐNPB歴代2位の本数を記録。打撃も勿論だがキャッチャーとしてインサイドワーク含めいかにして投手を勝たせるかを考えて実践していた。(58歳・男性)
パ・リーグ初の三冠王です。捕手としてはデータ重視の考えを徹底し、ヤクルトの監督時代には古田敦也に大きな影響を与えました。(72歳・男性)

【第1位】古田敦也(41票)

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写真:築田純/アフロスポーツ

2位以下に大差をつけ全体の4割以上となる41票を獲得し、堂々1位に輝いたのが古田敦也捕手

“監督”野村克也の薫陶を受け、頭脳的なリードでヤクルト投手陣を牽引。バッターとしても一流で、プロ2年目の1991年にはキャッチャー史上2人目(セ・リーグでは初)の首位打者に輝くなど、プロ通算2097安打、217本塁打をマーク。

しかし、バッティング以上に古田捕手が優れていたのは、なんと言っても守備面でした。投手の長所を引き出すリードはもちろん、キャッチング技術も超一流。現在、メジャーリーグでは『フレーミング』と呼ばれるキャッチング技術が注目されていますが、古田捕手は1990年代からこれを駆使。柔らかなキャッチングはまさに“芸術”と呼べるものでした。

加えて、キャッチングからスローイングまでの無駄のない動きと強肩で、現在では考えられない盗塁阻止率を記録。1993年に記録した盗塁阻止率.644は今もNPB記録として君臨しています。ちなみに、2023年の盗塁阻止率1位はセ・リーグが中村悠平捕手(ヤクルト)の.407、パ・リーグが古賀悠斗捕手(西武)の.412。阻止率4割を超えれば一流と言われているだけに、古田捕手の数字の異次元さが分かるのではないでしょうか。

打てるキャッチャーの代名詞。野村ID野球で鍛えられた読みを最大限に生かしてプレイしていたと思います。解説でも、野球IQの高さを感じられる場面がとても多い。一方、国際大会では日本全体的を盛り上げるために「居酒屋の親父」的な解説をすることもあり、そこもまた好印象。(38歳・男性)
捕手は古田さんしかいないと思います。野村さんもすごかったですが、打撃も良く肩は阻止率最高を持ってますし、なんせフレーミングがすごいです。外角の球の処理は芸術だったと思います。(39歳・男性)
キャッチャーの本分はリードにあると思うので、その点で野村監督の薫陶を受けた古田が最強捕手だと思う。(49歳・男性)
ID野球の申し子で、配球力やフレーミングに盗塁阻止率の高さが凄くて、打者としても素晴らしいから。(32歳・男性)
キャッチングや強肩、配球など捕手としての能力が優れているだけでなく、打撃でも2000本安打を達成していて凄いです。90年代のヤクルト黄金期で絶対に外せない選手です。(32歳・男性)
野村ID野球の申し子。冷静かつ的確な分析力、判断力でピッチャーの能力を最大限引き出した名捕手。野村監督のもとでのヤクルト全盛期は、この人なしでは語れないと思う。静かで真面目な印象の反面、時々見せる熱い闘志も魅力的だった。(44歳・男性)
強肩による盗塁阻止率の日本記録をもっていて、ID野球の圧倒的なリード力、正確なキャッチングで安定感が抜群でした。打撃も得意な選手だったので歴代最強の捕手だと思います。(38歳・男性)

結果はこちら

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「守備」が重視されるキャッチャーというポジションですが、上位に名を連ねたのは4位の阿部慎之助捕手も含めて、やはり「打てるキャッチャー」でした。

そんな中、バッティングだけでなく守備面でも圧巻の数字を残した古田敦也捕手のランキング1位はファンも納得の結果ではないでしょうか。

現在のプロ野球界にも、森友哉捕手、大城卓三捕手といった「打てるキャッチャー」が存在しており、来季以降のさらなる活躍に注目が集まります!


調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
調査実施日:2023年12月15日
調査対象:全国の20代~70代
有効回答数:100

※記載している回答は原文ママ

※2023年12月25日時点での情報です。サムネイル、記事内の画像はイメージです。

※現在現役・引退をした選手に関わらず敬称は「捕手」で統一しています。

※サムネイル写真出典:PIXTA