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自由と動きへの賛歌を表現! シャネルの2024年春夏コレクション。

  • 2023.10.5
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10月3日、パリのグラン・パレ・エフォメールでシャネルの2024年春夏プレタポルテコレクションのランウェイショーが行われた。南仏に建つヴィラ ノアイユをインスピレーションソースにした最新作は、シャネルらしいエレガンスと解放的な夏の空気が交錯する仕上がりに。

「今シーズンは、自由と動きへの讃歌であり、ヴィラ ノアイユの庭園から始まる物語なのです」とアーティスティックディレクターのヴィルジニー・ヴィアール。彼女が着想源に選んだヴィラ ノアイユとは、南仏イエールの丘に建つマリー=ロール、シャルル ド ノアイユ夫妻のモダニズム様式の邸宅だ。アートに精通し、才能溢れる芸術家たちのパトロンとして支援も惜しまなかったノアイユ夫妻。そんな夫妻が、ル・コルビジェらと同時期に活躍していた建築家、ロベール・マレ=ステヴァンスに依頼し、1923年に建てたキュビズム建築の傑作であるヴィラは、アーティストたちの創作の場ともなり、彼らの出会いの拠点でもあった。そして、この邸宅に暮らし、芸術家たちを支え続けたマリー=ロール夫人が好んで身につけていたのはガブリエル シャネルが手がけるスーツで、彼女たち二人は固い友情で結ばれていた。

今季、ヴィルジニーの創造性を刺激したのは、そのアヴァンギャルドな建築やさまざまな光景が楽しめる入江、そしていくつものテラスガーデンに囲まれた邸宅のゆったりとした自由な雰囲気に満ち溢れたムード。そんな南仏のヴィラ ノアイユのアーティスティックで開放的な気分をコレクションに落とし込んだ。

海辺からの風を感じるバカンスのエッセンス。

「洗練と気取らなさ。コレクション全体に使われたツイード、スポーツウェアとレース。このコレクションでは、対極にあるもの同士をできるだけクールな方法で結びつけようとしました。庭とプールというヴィア ノアイユのその唯一無二の背景が、それに素晴らしくマッチしています」とヴィルジニー。スポーティなスイムウエアの上にさらりと羽織ったマントやウエストをルーズにマークしたコートなど。その異なる素材のミックスマッチも面白い。さらにボディを束縛から解放したリラックス感のあるコーディネートが海辺でのバカンスを想起させる。

ヴィラ ノアイユからのメッセージ。

キュビズムの影響を受けたとされるヴィラ ノアイユのチェッカー模様は、柄やモザイクのようなディテールとして取り入れられた。モノトーンからパステルまで、カラフルな色合いで表現されたチェック柄を活かしたスーツも目を引く。さらに邸宅の庭に咲く花々を模した高揚感のある花柄もコレクションのアクセントに。

ツイードをサマースタイル仕様に。

ショーの幕開けを飾ったのは、メゾンのDNAであるツイードが主役のドレス。アヴァンギャルドなヴィラ ノアイユの建築のラインを想起させるグラフィカルなツイードがモダン。足元にはフラットシューズを合わせて、クラシカルなイメージのあるツイード素材を軽快なムードに仕上げた。

開放感を謳歌するシアードレス。

コレクション全体を通して多く登場したのが透け感のあるアイテム。シアーなブラックオーガンザを幾重にもレイヤードしたドレスやシャツ、ペチコート、ブラトップはエレガントでありながらも官能的な雰囲気を併せ持っている。風をはらんだ優雅なドレスはもちろん、海辺のドレスを思わせるムードを携えたルックも数々登場。これらはヴィルジニーが意識したという“自由と動きへの賛歌”を体現するアイテムだろう。

●問い合わせ先:シャネル カスタマーケア0120-525-519(フリーダイヤル)

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