数学や算数の問題を解く際、手軽に、そして正確に答えを求めたいと思い、多くの人が電卓を使用します。
しかし、電卓に完全に頼ると意外と罠にはまることがあるのをご存知でしょうか?
今回は電卓で間違えやすい問題に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
5+5÷5+5×5–5
この計算は一見簡単に見えますが、電卓の種類によっては正しい答えが出ないことがあります。
答えが正確に出るか確認してみましょう!
答えが「30」になったら間違いです。
今回の正しい答えは「26」です。
解説
この計算問題のポイントは、四則計算が混ざっているときの計算の順序です。
先にかけ算・わり算をして、その後たし算・ひき算というのが正しい順番ですね。
具体的には以下のような計算が正しい計算となります。
5+5÷5+5×5–5
=5+1+25–5
=26
しかし、一部の電卓ではこの計算の順序を自動で考慮してくれません。スマホに内蔵されている電卓などは計算の順序をきちんと考慮して計算してくれますが、一部の一般的な電卓は前から順に計算してしまうことがあります。
そのため、計算の順序を正しく考慮せずに打ち込むと、答えが変わってしまうことがあるのです。
ちなみに、下記はよくある間違いのひとつです。
計算の順序を考慮せずに、前から順に計算をしている例です。
5+5÷5+5×5–5
=10÷5+5×5–5
=2+5×5–5
=7×5–5
=35–5
=30
電卓を使って正しく式を打ち込んだのに「30」という答えが出た場合、その電卓は計算の順序まで自動で考慮はしてくれていないということです。
使う人がしっかりと計算規則を知っていないといけませんね。
まとめ
技術の発展により、多くの電卓や計算ツールが計算の順序を自動で考慮してくれるようになりました。
しかし、基本的な計算のルールや順序を理解しておくことはとても大切です。
電卓だけに頼らず、基本の計算ルールを理解して、正確な計算ができるように心がけましょう!
文・監修:SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。