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大人が意外とわからない数学「0!→いくつ?」→0ではありません!

  • 2023.12.30
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数学の記号で「!」というのがあるのは、ご存知でしょうか。

これは「階乗」と言い、1からある数までの連続する整数のかけ算をするという記号です。

高校数学の序盤で学習する記号ですが、忘れている方もいるかもしれません。今回はこの階乗を使った問題に挑戦してみましょう。

さまざまな計算規則を知ることで、さらに数学を楽しめるようになりますよ!

問題

0!を計算しなさい。

「0の階乗」という数です。数学が得意な方でも意外と忘れているかもしれません。

答えは0ではありませんよ!

 

さて、今回の答えは「1」です。

解説

まずは、階乗の計算方法を確認してみましょう。

例えば、「4!」は「4の階乗」と読み、4以下の正の整数をすべてかけ合わせます。

つまり次のような計算になります。

4!
=4×3×2×1
=24

かけ算のことを「乗法」と言いますよね。階乗は、数字が階段を下るように小さくしていくかけ算というイメージでしょうか。

では、今回の問題「0!」はどのように考えるのでしょうか。

階乗の元々の意味を考えると「0から数字を小さくしていき、その整数をすべてかける」ということになります。

ということは、「0のかけ算だから、答えは0だ」と思ってしまうかもしれません。

 

実は、0の階乗は、他の計算規則との整合性を保つために、特別に定義がされているのです。

4!を4で割ると、3×2×1になって、これは3!になります。

さらに3!を3で割ると、2×1で2!、このようにわり算を繰り返すと「1!=1」です。

そして、もう一度同じようにわり算を考えると、「0!=1!÷1」となり、この結果は「1」ですね。

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このように計算規則に整合性を持たせるため、「0!=1」と定義されているのです。

まとめ

0を含んだ計算というのは、このように直感とは反する定義がされていることがあります。

しかし、このように定義されるのには、きちんとした理由があります。

定義だからと言ってただ暗記するのではなく「なぜ」ということを考えると、数学の奥深さが感じられるはずです。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。