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大人が意外と分からない算数「長方形の面積は?」《小学生でもわかる問題》

  • 2023.11.18
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長方形や三角形の面積の求め方は覚えている方も多いでしょうか。

縦・横の長さ、底辺・高さの長さなど必要な情報が与えられていると、公式に当てはめるだけなので簡単です。

しかし、テスト問題・入試問題となると、分からない長さも自分自身で求めなければなりません。そのためには、図形を回転させてみたり、補助線を引いてみたり、「ひらめき」も必要になります。

また、「面積を求める問題」というのは、大人が取り組んで脳トレにも効果的です!

問題

次の図形の色がついた長方形の面積を求めなさい。

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長方形の面積を求める問題です。ということは、縦・横の長さが分かれば計算できるはずですね。しかし、今回はどちらの長さも分かりません。

まったく関係のない部分の長さのみが分かっていますが、ここから色がついた長方形の面積を求めることができるのでしょうか。

 

さて、今回の答えは「24cm²」です。

解説

今回の問題を解くときのポイントは次のとおりです。

合同な2つの直角三角形を組み合わせると、長方形ができる

「合同な図形」というのは「ピッタリ重なる図形」ということです。直角三角形をひっくり返して、組み合わせると長方形を作ることができますよね。

 

今回の問題では、次のように合同な図形を組み合わせてみましょう。

◯、△、◻︎の同じ記号が入っている部分がそれぞれ合同な図形です。

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すると、右上に新たな長方形ができますが、これは元の色がついた長方形を同じ面積になっています。

色がついた部分の面積をxとすると、◻︎=x+◯+△というのが、元の図形でも、新たに書き加えた図形でも成り立っているからです。

右上の長方形は縦が4cm、横が6cmということで、面積は4×6=24cm²です。

したがって、元の色がついた長方形も24cm²ということになります。

「新たにできた長方形」と「元の長方形」、形は違いますが面積は同じとなっていいます。

まとめ

長方形を対角線で切ると、合同な2つな直角三角形になる」というのは、直感で理解している方が多いでしょう。

その性質をうまく利用して、面積が等しい別の図形を作ってしまうというのが、今回の問題を解く上でのポイントとなりました。

公式の暗記だけではない、ひらめきが必要な問題ですね。


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。