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「本は最後まで読まなくていい」→続けて友人の放った“目から鱗な発言”に長年の悩みから救われた。

  • 2023.12.2
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出典:photoAC(画像はイメージです)

産後はこれまでとは180度違う、子ども中心の生活を送るようになりますよね。自分の時間がなくなり、肉体的にも精神的にも疲れる日が続き、産前に好きだったことにさえ気持ちが向かなくなることもあるのではないでしょうか。

めんどり(@mendori_sha)さんは、産後から本を読み切ることができなくなったと悩んでいましたが、友人のある言葉で気づいたことがあったのだそう。そのことをX(旧Twitter)上に投稿すると、「私も同じです」「気が楽になりました」などのコメントが多く集まり、話題になっています。

一体、友人は何と声をかけてくれたのでしょうか?

その投稿がこちら!

子どもを産んでから紙の本が読めなくなった。
まだ小さいし手がかかるからかなと思ってたけど末っ子が来年中学生になろうかの今も、少し読んでは他が気になったり眠くなったりしてしまう。
図書館で借りた本を読まずに返すことも度々。
本をよく読み、その関連の仕事をしている同級生にその話をした。

そしたらその子が
「本を読むって最後まで読み終わることじゃないの。触って開いて文字を見るだけでもいいんだし、読み終わらせることを目標にするんじゃなくて読んでる今を味わうもの、私も読み続けられない時、よくあるんだよ。でもいいの。」

彼女の話を聞いて、自分が読書だけじゃなく、何においても終わりを意識してしまっていることに気づいた。
ご飯を作り終える、掃除をし終える、子どもを育て上げる。終わりから逆算しての今。
でも予定通りにいかないことも多く挫折感。その疲れが溜まっているのかもしれない。

私にとって家事や子育ては得意ではなく大変なことで、ちゃんとやりたいとか成し遂げたいとか、目標だったり理想だったりがあるんだけど、なかなかその通りにはならない。
だから疲れも溜まるよね。
でも理想はあってもいいけど今はその道の途中。ひょっとしたら終わりはないのかもしれないね。

本=最後まで読む、というイメージが当たり前でしたが、ご友人の言葉はその前提を大きく覆すものだったのではないでしょうか。

本を読み終えられなかった時、取り組み始めたことが自分の思い描いていたゴールとは違っていた時、予定通りにいかない時など、日々のなかで知らず知らずのうちに、理想とかけ離れた現実にストレスを感じている方も多いと思います。

“今を味わう”という考え方は読書だけにとどまらず、さまざまなシーンでも活用できそうですね。

最初からゴールを決めず、終わりを考えず、その時その時を楽しむことに目を向けてみましょう!

自分で設定した“終わり”に苦しめられていた

こちらの投稿について、めんどりさんに詳しくお話をお伺いしました。

---こちらの言葉を聞いてから、本を読み始めるということは気軽にできるようになりましたか?

最後まで読み終えなくてもいいんだ、と思えたことで、気軽に手に取ることが出来るようになりました。本の質感や重さ、匂いみたいなものを感じるのも読書の第一歩なんだなと感じています」

---読書以外でも、この言葉をきっかけに具体的に変わったことがあれば教えてください。

いつも終わりの時間を自分で設定して、それに向かって追われていた気がします。それがプレッシャーやストレスになって取り掛かるまでに時間がかかったり結局終わらず罪悪感に苛まれたりしていたんですが、このことをきっかけにその作業や行為、そして計画すること自体を楽しんだり味わったりすればいいんだなあと思えるようになりました。ご飯を作ったり掃除をしたりすることも楽しみながら前向きにやっています

---考え方ひとつで、これまで感じていたストレスや罪悪感が楽しみに変わるとは驚きですね。素敵なエピソードをありがとうございました!

ご友人の言葉をきっかけに、自分を追い込んでしまっているさまざまな“終わり”に気づいためんどりさん。日々のなかで自然と終わりを設定することも多いですが、あえて作業や行為に目を向けることで、前向きな気持ちになれているようです。

私たちも家事や育児、仕事、趣味などに終わりを意識し過ぎず、今まで以上に楽しめるようになりましょう!

「最後まで読めなくてもいいんだ」の声、集まる

この投稿を見た人たちからは、次のようなコメントが寄せられました。

その考えはなかったなぁ…ちょっと気が楽になりました
僕も育児してから読書から遠のいてしまいました。 でも、凄く気持ちが楽になったので早速気楽に触れてみようと思いました。
ありがとうございます。
私も子供産んでから本を全然読めなくなった
「読み終わらなくていい 読んでる今を味わうもの」って考え方なかったな
この考え方ならもっと気軽に読書できそう
私もまったく同じで子どもを産んでから本が読めなくなって映画も観られなくなった
最後までたどり着けない
でも最後までたどり着けなくてもいいんだって思えた
私のことかと思った…昔は月に10冊は読破するほど本好きだったのに、産後は本当に最後まで読めなくて、それは「ダメなこと」「退化してしまった」と思っていたけど、ご友人の言葉で勝手に救われている…

産後や育児中に本が読めなくなってしまい、悩んでいる方がとても多いと分かりました。読書家だった人でさえも最後まで読めなくなり、それをストレスに感じているようです。めんどりさんの投稿を読んで「これからはもっと気楽に本を楽しもう!」という声が多く寄せられていたのも印象的でした。

また、考え方に刺激を受けた人も。

まさに終わりからの逆算でうまくいかないモヤモヤがあったからすごく楽になった。ありがとう!
私も、気が付けばなんでも終わりから逆算して、終わらせる事が目標になって、終わらないから落ち込んで手放す事が癖になってたよ。
そうか、一歩でも1mmでも、むしろ辞めなければ御の字位で良いのだな
これだ!すごくこれだ!
し終える、完了することを意識し過ぎて、全然出来ないって思ってしまっている。出来ないことが辛くて最初から避けるようになってしまった。。

日々のなかで終わりから逆算して「達成が難しい」と感じると始める前から億劫になってしまい、つい諦めがちだった方にとっても目からウロコだったようです。

終わりを意識せず、楽な気持ちでスタートすることこそが、楽しみへの一歩なのかもしれません。

幼なじみが娘の小学校の図書の先生をしてるんだけど、娘が借りるだけで読まずに返す事を相談したら
いいのよ、それで。読まなくてもいいの。借りる意味が無いなんて言わないで。図書室に来る娘ちゃん楽しそうよ
って言われた。
題名見て、読んでみたいと思って、持って帰るだけでもいいって。

このコメントのように、図書室に行って本を選ぶだけでもきっと楽しめることや得られることはあるはず。

気になっていることやスタートを躊躇っていることがあれば、ゴールを気にせずに気軽に始めてみたいですね!



取材協力:めんどり@不登校の親-時々T(@mendori_sha