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近年見かけなくなった『外に本置く書店』 「続けてほしい!」「見るとホッとする」と支持する声も

  • 2023.10.12

町の小さな駄菓子屋さんや石焼き芋屋さんのトラック、飛行船や電話ボックスなど、昔はよく見かけたけれど最近あまり見かけなくなったものってありますよね。

今でもないわけではないけれど徐々に減ってきたものについて、大阪にある本屋・正和堂書店(@SeiwadoBooks)さんがX(旧Twitter)上に投稿すると、「続けてほしい!」「見るとホッとする」と話題になっています。

いったい「最近見かけなくなった書店の風景」とはどんなものなのでしょうか。

そのお写真がこちら。

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出典:正和堂書店(@SeiwadoBooks)さん

※下記の日付のリンクをクリックするとX(旧Twitter)に移動します

正和堂書店@SeiwadoBooks 2023年10月8日

もはや絶滅寸前な、外に本置くスタイル。
貫くべきか、もう止めるべきか..

最近見かけなくなった書店の風景とは、外に向けて雑誌等を置くスタイル!

確かに言われてみれば、以前はほとんどの書店で見かけ、前を通りかかると「あの雑誌もう発売されてたんだ!」と書店に吸い込まれていったものですが、今は目にすることが減ってきましたよね。

店の外から小さな子どもがコミックやゲームの雑誌を見つけて、親御さんに買って買ってとせがむ様子も多く見られた「外置きスタイル」ですが、もはや「絶滅寸前」の様子。時代の流れとともにデメリットのほうが多くなってきた証拠かもしれませんね。

インタビュー「昔ながらの書店のシンボルとして価値がある」

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画像:PhotoAC ※画像はイメージです

こちらのご投稿をされた正和堂書店さんは、大阪の鶴見にある本屋さん。おしゃれで可愛らしいブックカバーの販売や、SNSでのおすすめ本紹介などで注目を集めています。

今回は正和堂書店さんに、外置きスタイルについてお話をお伺いしました!

---今までは、なぜ多くの書店さんが外置きの陳列をされていたのでしょうか?

「昔は週刊誌がたくさん出版され、書籍も多く存在し、それらが比較的安価であったことや、入口付近の手に取りやすい場所にこれらの出版物が置かれており、週刊誌を手に取ったお客様が他の書籍を見て回る可能性が高かったため、売り上げの拡大につながると考えられていました

---呼び込みの要素もあったのですね。ですが、デメリットも…。

「昔から野外に設置することで、万引きの問題、書籍の汚れ、雨天時の保護策など、もともとからデメリットはありました。さらに最近では、インターネットの普及により週刊誌などの出版物が激減し、野外で販売する書籍自体が不足しているという問題が最も大きな課題となっています」

---そんな中、正和堂書店さんが今でも外置きをされている理由を教えてください。

昭和のノスタルジアが再評価されつつある時代になっていると肌で感じており、外に書籍を置くこと自体が昔ながらの書店のシンボルとして価値があると感じています。現状のままでの維持は難しいかもしれませんが、この価値観を継承し、どのように進化させるかが重要だと思っています」

---当時を懐かしむ世代だけでなく、「昭和レトロにエモさを感じる」という若い子たちも増えていますよね。

「想像以上に、外に書籍が並ぶ様子に対する懐かしさを感じてくださる方々が多くいらっしゃいました。フォロワーさんから『昔自分の住んでいた場所にもこのような書店があったが今はなくなって寂しい』というコメントや、なぜかわからないですが海外からも『続けてほしい』というコメントも寄せられ、町の書店自体に親しみを感じていただいていることが嬉しいです」

---日本の懐かしさが気に入っている海外の方も多くいらっしゃるんですね!

「ホッとする」「好きです」の声

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画像:PhotoAC ※画像はイメージです

こちらの投稿を見た人たちからは、こんなコメントが寄せられました。

初めて正和堂書店に行ったときタイムスリップしたのかと思った 童心に返った
でも綺麗な本が欲しいという気持ちも強いです 太陽も雨も風も大敵
続けるって難しいですね
変わらない風景、今は少し離れたとこに住んでますが、たまに前を通るたびに安心します。お店の中に入ると見やすくていいよなーって
ザ・本屋さん!て感じで私は好き(盗難とか雨風での劣化はあるだろなぁ…)
昔は5軒あった書店もいまではゼロになっちゃった街に暮らしているので昔ながらの本屋さんがある街がうらやましい
貫いて欲しいです
本屋さんだ!って目印でもあり、道しるべのような気がしてます
中で買って、外に出てふらりと見て、あ!これ!と思って買い足してます

雑誌や書籍の劣化、防犯上の問題などデメリットは多くありますが、書店のこの風景が好きだ、貫いてほしいというお客様も多い様子。

懐かしい「書店のシンボル」が今後どうなっていくかを見守りながら、これからも町の書店さんに足を運んでいきたいですね。



文/構成:TRILLニュース

取材協力:正和堂書店(@SeiwadoBooks)さん