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大人が意外と分からない算数「81と153の最大公約数は?」《小学生でもわかる問題》

  • 2023.10.26
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小学5年生で学習する「約数」。

日常生活では約数について考える機会は滅多にありませんよね。

今回は最大公約数の求め方をご紹介します。

問題

81と153の最大公約数は?

まず初めに、約数について考えます。

約数は、整数を割り切ることができる数です。

例:4の約数

4÷〇をしてあまりが出ないのは、4÷1・4÷2・4÷4ですね。

よって4の約数は「1、2、4」となります。

 

次に公約数は、共通する約数のことです。

例:4と12の公約数

4の約数は「1、2、4」

12の約数は「1、2、3、4、6、12」

よって共通している約数は1、2、4なので、4と12の公約数は「1、2、4」ということが分かります。

 

そして最大公約数とは、公約数の中で一番数が大きいもののことを指します。

先ほどの例で考えると、4と12の最大公約数は4となります。

 

数字は大きくなりますが、このようにして「81と153の最大公約数」を考えてみましょう。

答えは分かりましたか?

 

正解は「9」です!

解説

先述した通りに81と153の約数を1つずつ求めれば、最大公約数がわかります。

しかし今回は、素因数分解を使った方法をご紹介します。

素因数分解とは、整数を最大限に分けてかけ算の形に直すことです。

81と153をそれぞれ素因数分解すると、下記のようになります。

81=3×3×3×3
153=3×3×17

 

このように素因数分解すると、約数を簡単に見つけることができます。

例えば81の約数は「3」「3×3」「3×3×3」「3×3×3×3」のように、素因数分解したそれぞれのかけ算の組み合わせを考えることで求めることができます。(これ以外に「1」も約数です)

同じように153の約数は、かけ算の組み合わせを考えると、「3」「3×3」「3×17」「3×3×17」となります。(これ以外に「1」も約数です)

最大公約数は、共通する約数のうち最大のものなので、「3×3」です。

よって最大公約数は9になります。

「81÷9」「153÷9」はいずれも割り切れるので、正しいと言えます。

まとめ

今回は、素因数分解を使って最大公約数を求める方法をご紹介しました。

数が小さいものを求める場合は、1つずつ約数を書き出す方法でもいいかもしれません。

しかし数が大きい場合はこの解き方の方が簡単です。

数学は、1つの問題に対し解き方が複数あるものが多く奥深いもの。

気になる方はぜひ他の記事もチェックしてみてくださいね!


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース