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「√120」と 「11 」どちらが大きい?大人も意外と間違える中学数学

  • 2023.11.11
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ルート(√)という記号は、中学校の数学で学習するので多くの人が知っているでしょう。

では、ルート記号がついた数は、具体的にどれくらいの大きさを示すのかわかりますか?

電卓には「ルート」の機能もありますが、電卓を使わなくても、数の大小の比較は暗算でできます。

今回は、そのような問題に挑戦してみましょう。

問題

次の数のうち、大きい方を答えてください。
 √120、11

 

 ルート記号がついた数は、とても長い小数になることが多いです。

一部の数は、面白い語呂合わせで覚えているかもしれません。

√2=1.41421356・・・
「一夜一夜に人見頃」(ひとよひとよにひとみごろ)
√3=1.7320508・・・
「人並みに奢れや」(ひとなみにおごれや)
√5=2.2360679・・・
「富士山麓オウム鳴く」(ふじさんろくオウムなく)

 

このような小さい数であれば、「どちらが大きいか?」という質問にも簡単に答えられます。

しかし、今回の問題の√120という数、これが具体的にどれくらいの数かを知っている人は少ないでしょう。

 

さて、今回の問題の答えは「11」です。( √120 < 11 )

解説

この問題のキーポイントは「11をルートで表現する」ということです。

 

まずは、「ルートを使った数」について考えてみましょう。

例えば、√4は「2乗すると4になる正の数」を意味します。

2×2=4となるので、√4は2と同じ数です。

同様に、√121は「2乗すると121になる正の数」を意味します。

これは11×11=121となるので、11と同じ数です。(11=√121)

 

このように、整数をルートで表現することもできます。

その数を2乗してルートの中に入れるだけです。

2=√4
3=√9
4=√16
5=√25
6=√36

 そして、 11=√121

このことから、√120は「√121より少し小さい数」、つまり「11より少し小さい数」ということがわかります。

したがって、√120と11を比較すると、11の方が大きいという結論になります。

 

ちなみに、「2乗の数」を知っていると、ルートの計算ではとても有利です。

受験生のときに、次のような数を暗記させられた方もいるのではないでしょうか。

11×11=121
12×12=144
13×13=169
14×14=196
15×15=225
・・・

まとめ

このように、整数をルートで表現することを知っていれば、ルートの数の大きさがどれくらいかわかります。

「√120ってどれくらいの数?」という問題も、実は「11をルートでどう表現するか」という視点で考えると、シンプルに解けるのです。

数学の問題も、ちょっとした視点の変更で、楽しく解けるようになりますね!


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。