1. トップ
  2. 恋愛
  3. 「こんなに食べられません」は絶対ダメ…頼んでもないのに弁当を作ってくる"運動会張り切り義母"への神対応

「こんなに食べられません」は絶対ダメ…頼んでもないのに弁当を作ってくる"運動会張り切り義母"への神対応

  • 2023.10.3

子どもが通う小学校の運動会は一大イベント。しかし、昼休みに家族みんなで囲むお弁当は母親の負担になりがちだ。話し方コンサルタントの阿隅和美さんは「弁当に詰めるおにぎりや料理を作るだけでもたいへんなのに、当日は義理のお母さんに弁当をチェックされたり、義母が作ってきたおかずがかぶってしまったりということも起きる。そんなときはこちらから指摘せず、相手に気づかせることが重要だ」という――。

運動会の日のかわいいキャラ弁
※写真はイメージです
運動会のお弁当作りを「楽しみたい人」と「憂鬱派」がいる

秋は運動会シーズン。

子どもの成長が感じられる運動会は家族の大事な行事の1つではないでしょうか。

その一方で、母親にとっては、保護者の係りや早起きしての場所取り、お弁当作りなど何かと憂鬱ゆううつに感じる人もいるようです。中でも、運動会のお弁当作りは、腕によりをかけた料理を作りたい「楽しみ派」と、どちらかと言えば「憂鬱派」に分かれるようです。

この3年間は新型コロナウイルス感染拡大の影響で保護者の観戦が禁止されたり、午前中のみの開催になったりして、負担も減っていましたが、2023年から従来どおりのお弁当タイムが復活したところが多く、久しぶりの大仕事に気が重くなっている人もいるでしょう。

お弁当づくりが憂鬱な理由のひとつが、孫の運動会に来る義母とのお弁当問題。幼稚園や小学校など子どもが小さい頃の運動会は祖父母もとても楽しみにしているものです。運動会のお弁当作りは、朝は早いし、傷まないように気を使わなくてはならないし、お友達のおうちと比較して見劣りしないものをと、ただでさえ考えることが多いのに、義母にまで気を遣うとなると夫にはわからない気苦労もあるでしょう。

そこで、今回は、義母から運動会のお弁当についてチクリと言われたときや、横やりが入ったときに、気分を害さずにうまく対処する方法について考えてみましょう。

もし義母とお弁当のおかずがかぶってしまったら?

「お料理上手な義母が、気を利かしてお弁当を作ってきてくれる」というご家庭もあるようですが、この行為がありがた迷惑になることも。というのも、「おかずが同じものだったので気まずくなった」「さすがに食べきれないほどの量で困ってしまった」という事態を招いてしまったというのです。

「こんなにたくさん、食べられません。わざわざ作ってこなくてもよかったのに……」

とつい言いたくなりますが、そこは、グッとのみ込んで大人の対応をしたいところです。義母も早起きして張り切って作ってきたので、まずは、「わあ、わざわざ作ってきてくださったんですか! 朝何時に起きたんですか? しかもこんなにたくさん。ありがとうございます」と労をねぎらい感謝を伝えましょう。

そして、「実は、私も大人用に煮物作ってきたんですが、お母さんの煮物の方がおいしいので、こちらいただいちゃいますね。私の煮物は、夕飯にでも食べます」などと、今後の良好な関係を保つためにも、義母を立ててあげましょう。

あえてこちらから指摘せず、義母に言い出してもらう

その上で、次からは料理がかぶることがないように提案をするのが効果的です。というのも、人は自分の行為を頭ごなしに否定されると、反発をして相手の話を素直に聞けないものだからです。もうひとつ義母の気分を害さずに勝手に作ってきてほしくないと伝えたい場合は、「料理がかぶっている」と相手に言わせることが肝心です。

こちらからは何も言わずに我慢して義母が「おかずが同じだったわね」「少し作り過ぎちゃったわね」と言うまで待つのです。このように自分から言うことで本人が認めたことになります。このタイミングで「そうですね~」と共感のあいづちを打てば、同じ気持ちを共有する空気がうまれて「じゃあ、次からは、かぶらないようにしましょうね」と義母から提案しやすい会話の流れがつくれます。

また、運動会の連絡をするときに、先に「お弁当はこちらで用意します」と伝えるなど、事前にコミュニケーションを図っておくことで当日の気まずい雰囲気を回避できます。

祖父母が孫の運動会に応援にきている
※写真はイメージです

ただ、「こちらで用意する」といって、お弁当を期待されると困る場合には、ちゃんと手を打っておいた方がよさそうです。

例えば、「こちらでお義母さんのお弁当も用意しますね。何か、ご希望はありますか?」とあえてたずねる方法です。おそらく大半の方は「いいのよ、気にしなくて」と言ってくるでしょう。この言葉をもらえたらしめたもの。「そうですか、では暑いですし痛まないような簡単なものにしておきますね」と了解を得ておけば、義母が後から「おかずが少ないわね」など小言を言いにくくなります。

それに、気が利く義母なら「じゃあ、果物もっていくわね」など向こうから言ってくれるかもしれませんね。

せっかく作ったお弁当に嫌味を言われたくない

義両親の分までお弁当を作るとなると、なかなかの量になるので早朝に起きることになります。もし、仕事で前日残業だったりすると睡眠時間を削ることにもなります。ふだんフルタイムで働いている女性にとって、運動会のお弁当づくりは気力・体力勝負のところもありますが、わが子の喜ぶ顏見たさに頑張ってしまうものです。

そしてお弁当を作り終えると、まだ運動会が始まってもいないのにひと仕事終わったような晴れやかな気分に。しかし、こんなに奮闘したお弁当をみて、義母から「あら、タッパーなんて○○ちゃん(こどもの名前)かわいそう」「うちのお弁当は一重なのね」という心ない言葉をかけられた日には、さすがにイラッとしそうです。

弁当の豪華さを競う場には“映える”重箱で参戦する手も

それに子どもも正直なので、隣で食べているお友達家族のお弁当をみて「○○ちゃんのお弁当、おいしそう! すごい~!」なんて無邪気に言うこともあります。運動会のお弁当はSNSにアップしてその見た目を競うママもいるように、ママ同士も密かに意識をして張り合ったりするものです。

そこで、お料理の見映えに自信がない方は、「器」でお料理のグレードをアップするのもおすすめです。キャラ弁や見映えのよいお料理アレンジができなくても、お重箱に入っているだけで、シンプルな卵焼きでも豪華で美味しそうに見えます。もし、近所のお弁当屋さんの唐揚げが美味しいのであれば、唐揚げは、そのお弁当屋さんから買ってきて詰めてもいいですね。今は、便利でお手頃なお重箱が色々な素材や形等種類もたくさんありますし1セットあれば運動会だけでなく、お花見など行楽やホームパーティーにも活用できます。

いなり寿司や手巻き寿司が重箱に入ったお弁当
※写真はイメージです

実は、スピーチでも話し手の服装といった「見た目の印象」が話の成果を高める重要な要素と言われています。同一人物でもヨレヨレのTシャツと着古したジャージーのズボンより、高級スーツを着た方が聴き手に与える影響力が高まります。話し方もお弁当も装いや器で外観を整えることで印象アップが狙えます。このように、メリハリをつけて手を抜くすべも身につけておきたいですね。

料理が苦にならない義母なら丸投げしてしまうのもいい

もし義母が、お弁当を作りたがって毎年おかずがかぶってしまったり、豪華なおかずでマウントを取りに来るというのであれば、運動会のお弁当は、思い切って任せてしまうのも一手かもしれません。何しろ朝早くから家族分のお弁当を作るのは大変です。せっかくお義母さんが作ってくれるというのなら、ありがたく受け取る方がお義母さんもうれしいと思います。

「○○(子ども)が今年もおばあちゃんのエビフライが食べたいって言っています!」
「○○(子ども)が今年もおばあちゃんのお弁当を楽しみにしているんですよ! お任せしちゃっていいですか?」

などと甘えてしまえば張り切って作ってくれるでしょう。

ただし、お願いする場合でも全てお任せではなく、「こちらで果物と飲物は用意しますね」「傷まないようにクーラーボックスを持っていきますね」などこちらの分担も申し出ましょう。お互い気持ちよくお弁当タイムを楽しみたいですね。

どうしても自分で全部作りたいときの断り方

一方、せっかくの子どもの運動会、お弁当はどうしても自分で作りたいという人はどうやって義母のお弁当を断ったら角がたたないでしょうか?

「お弁当は作ってこなくて結構です。どうぞ心配なさらずに、全てこちらで用意します」とビシッと断ると、せっかくの義母の気持ちを傷つけてしまう恐れもあります。

そこで、お断りをしたいときには「まだ暑い時期で傷みやすいのでお弁当はこちらで用意しますね」など気候のせいにすると角も立ちにくいかもしれません。

他にも、「お弁当はこちらで用意しますので、果物をお願いできますか?」「今年は、子どもとキャラ弁の約束をしてしまったので、大人が食べるおかずをお願いできますか」など、全部お断りするのではなく役割分担や、代わりの案を伝えるとお義母さんも気を悪くなさらないのではないでしょうか。

小学校の運動会、徒競走のゴールテープまであと一歩
※写真はイメージです
憂鬱なお弁当作りも子どもが小さいうちだけと割り切る

いかがでしょうか。運動会は子どもの応援に専念したいのに義母が来ると、話し相手をしなければなど、ちょっと気を遣うものです。ただ、子どもの運動会に祖父母が応援に来ることができるのは、小さいうちだけだと思います。義母にとって孫は大切な存在ですし、子どもも、たくさんの人に応援されることは嬉しいでしょう。

子どもが大きくなって振り返ると、当時、みんなで運動会の応援をできたことは良い思い出で、寝不足でも頑張ってお弁当を作って良かったと思えます。中学、高校と成長するにつれて親すら「もう来なくていいよ」と言われてしまうものなので、義父母が来たいというのであれば一緒に成長を楽しんではいかがでしょうか。

阿隅 和美(あすみ・かずみ)
WACHIKAコミュニケーションズ代表
青山学院大学経営学部卒業。中部日本放送アナウンサーを経て、NHK衛星放送キャスターとして、株式市況、世界のトップニュースを10年担当。20年にわたり、スポーツ、経済、情報番組に関わる。アナウンサー名は瓶子和美。現在は、TV現場で培った技術を活かし、ビジネス現場でコミュニケーション力を発揮し、成果を出す人材を育成する研修、講座、講演を行っている他、経営層・管理職、エグゼクティブリーダー向けプレゼン・スピーチのパーソナルトレーニングやコンサルティングなどを実施している。著書に『心をつかみ思わず聴きたくなる話のつくり方』(日本能率協会マネジメントセンター)、『仕事ができる人の話し方』(青春出版社)があり台湾でも翻訳されている。ホームページ

元記事で読む
の記事をもっとみる