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「えっ?」医師の提案で私と夫も遺伝子検査を受けることに→すると驚きの結果が<0歳で乳歯が抜けた>

  • 2024.4.18
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まゆさんは、ゴンちゃんが生後5カ月のころ、歯と歯の間に大きなすき間があることに気が付き、違和感を覚えました。6カ月健診や予防接種の際、医師に相談をしてみましたが問題はないと言われます。ある日のこと、まゆさんがゴンちゃんの歯を磨こうと口の中を見ると、生えていたはずの下の前歯が1本、なくなっていました。歯医者さんの最初の診察ではぶつけたのかもしれないと様子見になりましたが、2度目の診察のときは、骨をつくるために必要な酵素の数値が平均より低いことから「低ホスファターゼ症」かもしれないと言われます。知り合いの大学病院を紹介してもらい、遺伝子検査をすることに。

その2カ月後。「検査の結果、低ホスファターゼ症の方にある遺伝子の特徴が見られました」と医師から告げられました。そして次の受診の日、先生からある提案が……。

私と夫も…?

※HPP=低ホスファターゼ症のこと

※アルカリフォスターゼ(ALP)とは、骨の石灰化に必要な酵素のこと。

※2015年に酵素薬が開発され、現在はこの薬を用いたアルカリホスファターゼ酵素補充療法が基本治療となっています。ALPの数値によっては治療がおこなわれます。

ゴンちゃんの病気の診断が下りた次の診察日、山田先生からある提案がありました。

それは、ゴンちゃんだけでなくお父さんとお母さんも遺伝子検査をしてみないかというもの。

山田先生曰く、受け持っている大学の研究チームに情報を提供したいということもあるのだそう。

夫と相談し、まゆさんたちは遺伝子検査を受けることに。

その結果、まゆさんの遺伝子とゴンちゃんの遺伝子の形が似ていることが判明。まゆさんも低ホスファターゼ症成人型の確定診断を受けました。

低ホスファターゼ症はまだ症例が少なく、ゴンちゃんが今後どのように成長するのかはわかりません。現在は、背も伸びてしっかり歩けていますが、場合によっては、治療が必要になる可能性も。

まゆさんは、歯磨きを丁寧におこなう、骨や関節、他の歯をよく観察するなど、ゴンちゃんのために今できることを前向きに頑張っていこうと思ったのでした。

◇ ◇ ◇

診断で病名がついて対処法が見えたことも、まゆさんが前向きになれた一因かもしれませんね。ですが、やはり不安になるときもきっとあると思います。気になることがあれば、かかりつけ医や保育士さんなどにその都度相談をして、みんなで見守っていけると心が軽くなるのかもしれませんね。ベビーカレンダーはこれからもゴンちゃんの成長を応援しています。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

※低ホスファターゼ症とは

生まれつき骨の石灰化が不十分であることが特徴の遺伝性の病気で、15万人に1人程度発症すると推定されています。骨の石灰化に必要な酵素であるアルカリホスファターゼの欠損や活性低下が原因です。症状は、けいれん、筋力低下、体重増加不良、4歳未満での早期の乳歯脱落などがありますが、重症度や発症年齢には幅があります。重症の場合、胎児期に超音波検査でわかることもありますし、軽症の場合はほとんど症状はないまま成人後に疲労骨折などをきっかけとして見つかることもあります。2015年に酵素薬が開発され、現在はこの薬を用いたアルカリホスファターゼ酵素補充療法が基本治療となっています。この治療方法により症状を改善することができるようになってきました。何らかの症状のある場合は早めに医療機関を受診し、相談するようにしましょう。

<参考>
公益財団法人 難病医学研究財団/難病情報センター「低ホスファターゼ症」(指定難病172)

一般社団法人 日本小児内分泌学会「低ホスファターゼ症」


監修者:医師 川田 悟司 先生

著者:マンガ家・イラストレーター ようみん

ベビーカレンダー編集部

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