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【日本三大砂丘】鳥取「鳥取砂丘」・静岡「中田島砂丘」もう1カ所は?

  • 2023.10.1

砂丘とは風で運ばれた砂が堆積してできた小さな丘のことを指します。砂漠に生じる内陸砂丘、海岸にできる海岸砂丘などがあり、想像以上に種類が豊富。そんな数ある砂丘のなかで、日本三大砂丘に数えられるのが鳥取県の鳥取砂丘、静岡県の中田島砂丘、鹿児島県の吹上砂丘です。今回は、それぞれの砂丘の特徴と成り立ちをご紹介します。砂丘と砂漠の違いも解説!

 

 

砂丘と砂漠の違いとは?

砂丘は風で運ばれた砂が作る丘のこと。一方の砂漠は年間降雨量が250mm以下、もしくは降雨量より蒸発量のほうが多い地域で、砂や礫、岩石の多い土地のことです。そのため、砂丘は砂の表面が乾いていても掘ると、すぐに湿った砂が出てくるのが特徴的。砂漠は降雨量に対して蒸発する水分量が多く、掘っても乾いた砂しか出てきません。

非日常を体験! 砂と風と光が織りなす大パノラマ「鳥取砂丘」(鳥取県鳥取市)

1963年に国立公園に指定された「鳥取砂丘」は、美しい景観が見られる海岸砂丘です。世界的に見ても大きな起伏を持ち、 風紋・砂簾・砂柱といった砂丘独特の地形が見られるほか、ハマゴウなどの植物群落を有する学術的にも貴重な砂丘で、国の天然記念物にも指定されています。

鳥取砂丘ができる過程は、中国山地の花こう岩などが風化して砂になり、雨が降り、砂が土砂となって千代川へ流れ出ます。そして、川に流された砂が日本海へ出て波で海岸へ押し戻され、日本海から吹く強い風で砂が内陸へ飛び、それが今日まで繰り返され、現在の姿に。

そんな鳥取砂丘には、オオハサミムシやイソコモリグモ、キンモウアナバチといった昆虫のほか、夏には青紫色の花をつけ、秋には紅葉する「ハマゴウ」、10月~11月に開花する「らっきょう」、絶滅危惧種の「ハマウツボ」など多種多様な動植物が生息しています。

鳥取砂丘の一番の見どころは、高さ47mの砂の丘「馬の背」。急斜面を登りきると目の前には日本海が広がり、海岸線まで見渡すことができます。見晴らしの丘にある「眺望テラス(展望台)」もぜひ訪れたいスポット。鳥取砂丘と日本海が一望でき、砂丘の大きさが一目瞭然です。「眺望テラス(展望台)」はリフトに乗って向かうことができます。ショップもあり、鳥取の名物を購入することもできますよ。

鳥取砂丘はアクティビティもいっぱい。フォトジェニックな写真が撮れる「フォトガイドツアー」、砂を滑るスリル満点な「サンドボード・サンドスライダー」、砂の上も走れる「ファットバイク」、砂漠にいるような気分を味わえる「らくだ乗り体験」など、一度は試したいアクティビティばかりです。

鳥取砂丘

住所:鳥取県鳥取市福部町湯山

電話:0857-22-0021(鳥取砂丘ビジターセンター)

リフト利用料(往復):大人400円、小人300円(4歳以上小学生以下)

交通アクセス:JR「鳥取駅」バスターミナルからバスで約20分「鳥取砂丘(砂丘会館)」下車

アカウミガメの産卵地! 海面変動と天竜川がつくり出した「中田島砂丘」(静岡県浜松市)

静岡県浜松市南区に位置する「中田島砂丘」は、東西約800m、南北約600m、48ha(東京ドーム10個分)の大きさです。毎年5月3日〜5日にかけて行われる浜松まつりの凧揚げ会場としても使われているほか、映画やドラマのロケ地にもなっています。

成り立ちは、かつて“暴れ天竜”と呼ばれた天竜川が浜松の平野部を作り、大量に排出された砂、土砂と10万年前からの海面変動により浜堤を形成。さらに1,000年前にできた浜堤の上に波、風によって砂が堆積し、中田島砂丘ができたとされています。

ウミガメの赤ちゃん

中田島砂丘には、春先に淡いピンクの花を咲かせる「ハマダイコン」、セリ科で料理にも使われる「ハマボウフウ」、北海道から沖縄まで広く海岸に分布する「ハマヒルガオ」といった植物が生息。また、アカウミガメの産卵地でもあり保護活動も行われています。

中田島砂丘を訪れる前に「中田島砂丘ミュージアム」のHPもチェックを! ホームページ上に蓄積した砂丘の魅力や情報を読めば、中田島砂丘をもっと深く楽しむことができます。定期的に講演会やアートワークショップ、イベントも開催していますよ。

冬季に発生する「遠州の空っ風」と呼ばれる強い風がつくり出す風紋や、水平線に沈む夕日、海を望む景観など、中田島砂丘ならではの風景をぜひ満喫してくださいね。

中田島砂丘

住所:静岡県浜松市南区中田島町

電話:053-457-2295(浜松市役所産業部 観光・シティプロモーション課)

交通アクセス:JR「浜松駅」から遠鉄バス6番乗り場より「中田島車庫行き」に乗車、「中田島砂丘」下車

日本一長い砂丘! 壮大な景観に魅了される「吹上砂丘」(鹿児島県いちき串木野市・日置市・南さつま市)

いちき串木野市から日置市、南さつま市まで47km続く日本一長い砂丘「吹上砂丘」。東シナ海に面する、南さつま市の海岸線の北半分は吹上浜が占めています。白砂と黒松が織りなす白砂青松の景色は、美しい日本の原風景のひとつで、日本の渚百選に選ばれています。

吹上砂丘は、クロマツの砂防林で覆われていて、自然遊歩道、キャンプ場、国民宿舎といった設備が充実しているのが魅力。1年を通して潮干狩りや釣りが可能なほか、4月から10月にかけては地引き網を楽しむこともできますよ。中田島砂丘と同じく、アカウミガメの産卵地としても有名です。

吹上砂丘は、海岸に注ぐ中小河川が後背地の山地やシラス台地を浸食して土砂を運び込み、これが北西の季節風によって吹き上げられ、堆積して砂丘が形成されたことによりできました。砂防林の松林は1854年に金峰(きんぽう)町の宮内善左衛門によって植えられたのが始まりとされています。

また、7月にハイビスカスに似た花が咲く「ハマボウ」が生息しているほか、干潟には小型のカニ「ハクセンシオマネキ」の日本最大級の生息地も。吹上浜海浜公園の手前から海岸沿いに入っていく小道「ハマボウ群落散策路」でハマボウを観察するのも良さそうですね。万之瀬川河口のシンボル「サンセットブリッジ」から望む夕日も一見の価値がありますよ。

吹上砂丘

住所:鹿児島県いちき串木野市・日置市・南さつま市

電話:0993-53-3751(南さつま市観光協会)

交通アクセス:JR「鳥取駅」からバスターミナルへ、路線バス「鳥取砂丘線」または「ループ麒麟獅子」(土日祝のみ運行)で20分、「砂丘会館(鳥取砂丘)バス停」下車すぐ

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