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家事に忙殺される家庭では当たり前にやっている…6児のワーママが「やらない」と決めた家事6つ

  • 2023.9.30

家事と仕事とを両立させるためには、家事に費やす時間をできるだけ短縮したいものだ。どうしたら家事を時短できるのか。6人の子どもを持つママFPの橋本絵美さんが徹底的に分析した結果、見つけ出した法則と技術を紹介する。

なぜ家事は大変なのか? 3つの理由

家事は生活していく上で欠かせない仕事です。料理が苦手な方や片づけが苦手な方など家事が苦手という方もいますが、家事をしないと生活は成り立たないので大変でも頑張ってやり続けていることでしょう。

私も子育てをしながら家事と仕事を両立しなければいけないので、どうにかして家事を楽にできないかと日々工夫しています。学校では教えてくれませんが、家事を簡単にする方法や楽にする方法が実はたくさんあります。家事が楽になり時間が生まれる方法について考えてみましょう。

ところで、一見、家事は誰もができることなのですが、なぜこんなに大変なのでしょうか? 大きく3つの理由に分かれます。

青空の下洗濯物を干しているエプロン姿の女性
※写真はイメージです
・一度やれば終わりではないから

家事にはこれで終わりというゴールがありません。一度やれば終わりではなく、朝ご飯が終わったと思ったら昼ご飯、昼ご飯が終わったと思ったら夜ご飯、そしてまた朝ご飯と延々と続いていきます。やってもやっても終わらないということが、家事が大変だと感じる大きな理由です。

・タスクが多すぎるから

家事というと料理、洗濯、掃除、買い物などが挙げられます。ただ、一言で料理と言っても料理には献立を決める、食材を買う、切る、調理する、料理を盛り付ける、食器を洗う、拭く、しまう、など一連の作業を全て含めて料理という家事になります。洗濯もしかり、掃除もしかり、一つの家事にたくさんの作業が隠れています。

さらに日用品の在庫の確認、補充、ごみ袋を付け替える、家中のごみを集める……などいわゆる「名もなき家事」も膨大です。名もなき家事はそれを行っている本人自身も何をしているかを明確に表すことができず、家事として行っている実感もないので、この名前のない膨大なタスクの積み重ねによって、家事が大変ということになっています。

・評価もされないし報酬もないから

家事はやって当たり前、できて当然と思われています。当たり前と思われているからこそ家事をしてもすごいと評価されることはほとんどありません。仕事のようにお給料がもらえれば大変でも価値あるものとしての実感が湧くかもしれませんが、家事はお金がもらえません。

家事をしてくれることに毎回感謝の気持ちを表してもらうことも中々難しいものでしょう。やって当たり前のことだから、ちゃんとやらなくてはいけない。でも当たり前だからこそ、やってもやっても評価されない。ということが、家事が大変になっている理由の一つではないかと思います。

やって当たり前の家事をやめてみる

家事は家事自体が目的なのではなく、快適に暮らすということが本来の目的です。家事の中にはやめても快適に暮らせるものがあります。やってもやっても終わらない家事を終わらせることができ、多すぎるタスクを減らせるのならば、むしろやめた方が快適に暮らせると言っても過言ではないかもしれません。

やめても快適に暮らせるのであれば、私はやめてしまえばいいと思っています。わが家がやめた家事やそもそもやっていなかった家事も含め、おすすめの方法をご紹介します。

・洗濯物を干す、たたむ、しまうのをやめる

洗濯物は干すのが当たり前だと思っていました。住まいを選ぶ際にも洗濯物を干すための広いベランダがあることを条件にしていたくらいです。ですが、洗濯物を干すのは乾かすことが目的なので、乾燥機を使って乾かすことができればわざわざ干さなくてもいいのではないか? と思い、洗濯物を干すのをやめました。

また、子どもたちの洋服と下着、パジャマ、タオルはしわが気にならないのでたたまないことにしました。タオルは洗濯機のある洗面所を中心に使うので洗濯機から出したら、かごに入れたまま洗面所に置いています。

・マットを敷くのをやめる

玄関マット、トイレマット、バスマット、キッチンマット、カーペットなど家の中にはさまざまなマットがあります。わが家では玄関マットとトイレマットとカーペットを敷くのをやめました。

バスマットとキッチンマットは水の飛び散りが気になったのでこちらは残しておくことにしました。マットを敷くとごみがマットの下や毛足の中に入り込んでしまい、掃除が大変です。家事が逆に大変になるようならマットはいっそ敷かない方がいいと思います。

玄関マットをやめてみた。他にもトイレマット、カーペットをやめた。掃除が大変ならマットは敷かない方がいい。
玄関マットをやめてみた。他にもトイレマット、カーペットをやめた。掃除が大変ならマットは敷かない方がいい。
・三角コーナー、排水口のふたは使わない

三角コーナーは使わず、野菜の皮むきなどはチラシなど不要な紙の上で行い、そのままごみ箱へ捨てています。また、排水口のふたは取り払い、排水口の受け皿もステンレス製の浅いざる型のものに変えています。

深い受け皿の場合、網目にごみがたまり、掃除が大変ですが、浅い受け皿はひっくり返して軽く打ち付けるだけで簡単に生ごみを捨てることができます。受け皿は食洗機に入れて洗えるので簡単です。排水口ネットを毎回付け替えるという家事もしなくて済みます。

排水口の受け皿はステンレス製の浅いざる型のものに替える。排水口ネットを毎回付け替える家事も省略。
排水口の受け皿はステンレス製の浅いざる型のものに替える。排水口ネットを毎回付け替える家事も省略。
・ごみ箱を各部屋に置くのをやめる

ごみ箱を各部屋に置いているご家庭が多いと思います。わが家ではごみ箱はキッチンの一カ所だけにしています。そんなに広い家でもないですし、キッチンは家の真ん中にあるので一カ所だけで十分です。各部屋のごみ集め、ごみ袋かけという家事をしなくて済みます。

・年末の大掃除をやめる

年末に大掃除というのが日本の定番かと思いますが、わが家では大掃除はしていません。日頃からこまめに掃除をしているので、わざわざ大掃除をする必要がありません。

網戸の水洗いなどは多少大がかりではありますが、年末の寒くて忙しい時期ではなく、網戸で過ごす季節になってから行います。時期を分散したり、ずらすだけで、大掃除として行っていたものも楽にできるようになります。

・買い物に行くのをやめる

スーパーに買い物に行くとスーパーへの行き帰りの時間、商品を選ぶ時間、会計する時間、詰める時間、冷蔵庫や冷凍庫、パントリーなどにしまう時間がかかります。ネットスーパーを利用することで、これらの時間を大幅に短縮することができます。わざわざスーパーに行く必要がなく、ソファーに横になりながらでもスマホひとつで買い物をすることができます。

商品は過去の履歴から選ぶと楽です。会計に並ぶ必要もなく、ワンクリックで支払いが完了します。商品の袋詰めも必要ありません。さらに冷蔵品、冷凍品、常温に袋分けをして届けてくれるので、しまう際も楽になります。

家事がぐんと楽になる時短家電

家事をやめることで精神的にも肉体的にも楽になります。どうしてもやらなければいけない家事も自分だけでやろうとせず、道具に頼ることも一つの手です。わが家が導入している時短家電をご紹介します。

・ドラム式洗濯乾燥機

ドラム式洗濯乾燥機は洗濯から乾燥まで全て自動で行ってくれます。洗剤自動投入機能付きであれば、洗剤を量る手間もなくなるのでおすすめです。ドラム式洗濯乾燥機を利用することで干すという手間がなくなります。干す必要がないので、天候や出かける時間を気にせず洗濯をすることができます。

乾燥機能が進化しており、衣類が縮みにくくなりました。おしゃれ着など素材によっては乾燥機を使わない方がいいものもありますが、わが家では家事の楽さを取り、そうした服は持たないようにしています。

ドラム式洗濯乾燥機を導入して、洗濯物を干すという家事をやめる。天候に関係なく洗濯ができる。
ドラム式洗濯乾燥機を導入して、洗濯物を干すという家事をやめる。天候に関係なく洗濯ができる。
・食洗機

もはや食洗機のない生活は考えられないくらいお世話になっている家電です。食器と洗剤を入れるだけで洗い、すすぎ、乾燥まで行ってくれます。わが家は電気代節約のため洗浄後に扉を開けて自然乾燥にしています。

さらに食器洗いを楽にする工夫として、わが家では食事を作ったら、調理器具を食洗機にかけてから食事をするようにしています。その際、排水が洗い桶にたまるようにしておき、食べた後の食器は各自が洗い桶につけることを習慣にしています。

そうすると食後の食器洗いも汚れが落ちやすくなり、食洗機に入れるだけで完了します。入れ方を考えずにどんどん入れられた方が楽なので、設置が可能ならば大容量タイプをおすすめします。また、食器によっては入れにくいものや食洗機不可なものもあるので、食洗機可能な入れやすい形の食器や調理器具を持つようにしています。

もはや食洗器のない生活は考えられない。設置が可能ならば、入れ方をいろいろと考えなくてすむ大容量タイプがおすすめ。
もはや食洗器のない生活は考えられない。設置が可能ならば、入れ方をいろいろと考えなくてすむ大容量タイプがおすすめ。
・炊飯器と自動調理器

わが家では炊飯器はもともと使っていましたが、最近自動調理器のホットクックを新たに導入しました。材料と調味料を入れておくと自動で調理をしてくれます。実はずっと購入するかどうか悩んでいたのですが、導入して正解でした。

材料を切るところまでは自分でしなければならないので、ドラム式洗濯機や食洗機ほどの劇的な時短というわけではありませんが、ご飯づくりを手伝ってくれる強い味方になりました。

仕事が終わったあと炊飯器にお米を、自動調理器におかずの材料を入れ、「調理スタート」を押してから子どものお迎えに行くと、帰ってきたころにはおかずとご飯が出来上がっています。「家事を手伝ってほしい」と思っているなら、自動調理器がその役目を果たしてくれるのでおすすめです。

炊飯器(左)と自動調理器(右)。自動調理器の購入は正解だった。子どものお迎えに行っている間に夕食が出来上がる。
炊飯器(左)と自動調理器(右)。自動調理器の購入は正解だった。子どものお迎えに行っている間に夕食が出来上がる。
ロボットと家電の組み合わせで掃除を最大限に効率化
・ロボット掃除機

スイッチ一つでお部屋の掃除機かけをしてくれるロボット掃除機。わが家は13年ほど前に一度導入したのですが、あまり掃除されていない気がしてやめ、2年前に再度導入しました。

最近のロボット掃除機は性能が良くなっていると思います。水拭き機能搭載のロボット掃除機なら水拭きまで行ってくれます。マッピング機能付きで掃除してほしくない場所に入らないよう設定できるものや、ごみの収集ステーション付きのものもあります。

わが家は掃除機機能のみで掃除後に充電ステーションに自分で戻るというシンプルなものにしました。ごみ収集ステーション付きのものはサイズが大きかったことと、最終的にはごみステーションのごみ捨ては行わなければいけないので、掃除機のごみを捨てるのでも変わらないかなと思い、シンプルなものを選びました。

ロボット掃除機の性能も、年々進化していると思われる。
ロボット掃除機の性能も、年々進化していると思われる。
・コードレス掃除機

コードレス掃除機は、さっとどこでも掃除機をかけることができるので重宝しています。主要なところはロボット掃除機が掃除機かけをしてくれるのですが、たまに局所的に掃除機をかけたいというときにさっと使えて便利です。コンセントを差す、コードを延ばす、使い終わったらコードをしまうなどの手間がなくなり、掃除が楽になります。

コードレス掃除機。主要な場所はロボット掃除機に任せるが、局所的に掃除機をかけたいときには、これが便利。
コードレス掃除機。主要な場所はロボット掃除機に任せるが、局所的に掃除機をかけたいときには、これが便利。


まとめ
いかがでしたか? これらのやり方で、仮に家事の時間を1日30分短縮したら、1年間182.5時間の時間を減らすことができます。8日間まるまる休暇が取れる時間です。家事は毎日毎日ずっと続くことなので、一つでも減らすことができれば、ちりも積もれば山となり、家事がぐっと楽になります。

当たり前だと思って頑張っている家事の中にはしなくても大丈夫なことが隠れているかもしれません。当たり前を疑って、これをやめたらどうなるかな? と試しにやめてみること、家電に任せてみることをおすすめします。ぜひ参考にしてみてください。

橋本 絵美(はしもと・えみ)
はしもとFPコンサルティングオフィス 代表
6人の子どもを持つママFP&お片づけプランナー。福岡県出身。小さな頃から「大家族のママになりたい!」という夢を持ち、慶應義塾大学商学部卒業後、学生時代から交際していた夫と結婚。現在、中学2年生から3歳まで2男4女の子育て中。

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