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【星のや富士】富士北麓の森の中にある、日本初のグランピングリゾートに泊まってみた

  • 2023.9.30

日本初のグランピングリゾート「星のや富士」。富士北麓の森の中にある「星のや富士」は、星野リゾートのスタッフの中でも評判が高く1度は泊まってみたいという声が多く聞かれるホテル。そんな、星のや唯一のグランピングリゾートを遊び尽くします!

特別な体験が起こる予感! 壁一面のリュックと真っ白なミニマムキャビン

富士山の北麓、河口湖畔にある「星のや富士」。まずは、3方ガラス張りのレセプションへ。実は直接フロントへは行けないんです! ココで専用車に乗り換えて行くのですが……

吹き抜けのレセプションの壁一面には、沢山のリュックサックが! “星のやマジック”のはじまり~はじまり~!! 専用車に乗り換えることや壁一面のリュックといい、これから特別なことが起きそうな楽しい予感を秘めています。

「どれかひとつ選んでください!」とのことなので、黄色のリュックをチョイス。リュックの中には、ビスコッティや双眼鏡、ライト、座るときに敷くマットなどが入っていて、グランピングリゾートだということを改めて実感。これを持ち歩きながら滞在を楽しむのですが、小麦が香る生地にレーズンやイチジク、クルミなどの優しい甘みを感じる「森のビスコッティ」は、超絶おいしく、森で食べるのに最適なのでぜひ味わってください。

専用車に乗り換えたら、勾配があり、細い道が続く山腹の森へ出発。

10分もかからず、緑の森にぽっかりと口を開けたような、なんともユニークなキャビン(客室)が見えてきます。実はフロントには寄らず、今日泊まるキャビンでゆったりとルームチェックインできるんです。

コンクリート打ち放しに木目を刻んだアプローチを進めば……

ふっかふかのルームシューズがお出迎え。

白×木肌のコントラストが眩しすぎるほど爽快。宿泊するのは、ツインベッドが配された最もスタンダードな「T Cabin(Tキャビン)」。広さは約41平方メートル。

白い箱を思わすような無駄をそぎ落としたミニマムな造り。窓に向かって天井が高くなっていく斜め天井で、開口部の高さは約3.4m。間接照明とも相まって、まるで緑や河口湖をひとつの絵のように取り込む大絶景。

あれ、気づいちゃいました! キャビンの約1/3のスペースを占める居心地満点のテラスリビングもあるんです。誰にも邪魔されずおこもりしたい気分ですが、それは後のお楽しみに。早速、森の中へ出かけてみましょう。

森の特等席はどこだ!? 焚き火でマシュマロを炙って森に広がるおいしい笑顔!

キャビンから森の小路を抜けて、最初に辿り着くのはフロント&ダイニング。

このフロントラウンジからの眺めがキレイなんです! キャビンからは緑を見下ろすような景観ですが、枝葉が揺れる木立が目の前に広がり、光の陰影がキラキラあふれる緑葉に包まれているような感覚。

さらに上に登っていくと現れるのは「木漏れ日デッキ」。カラフルなロッキングチェアや森の中にせり出した編み網みの空中ベンチに座れば、身体は自然と上を見上げる体勢に!

森や木々を見下ろすキャビン、緑を真横から見てみずみずしい葉に包まれるフロントラウンジ、木々を見上げる木漏れ日デッキ……高低差約100mある山腹にあるからこそできる森の楽しみ方で、自然の感じ方をちょっと意識するだけで散策はより楽しいものに。

©Hoshino Resorts Inc.

森の香りに交じって焚き火のにおいが漂ってきました! 一番上に広がる「クラウドテラス」まではもう少し、といってもキャビンからは10分ほどで到着できます。

ウッドデッキが幾重にも重なりあい、まるで雲のように森に浮かぶクラウドテラス。芳しい焚き火独特の香りがより一層強くなり、まさにグランピングな雰囲気。

早朝から夜中まで火の絶えることのない「焚き火ラウンジ」では、グランピングマスターが薪を足し、パチパチとはぜる音が心地好いリズムを森に響かせます。

クラウドテラスにある「ライブラリーカフェ」には、コーヒーや紅茶、日本茶などに加えて、お菓子も用意。もちろん無料で楽しめるので、マシュマロやチョコレート、クラッカーなど、好きなものを選んで森の特等席へ。

そのまま食べてもおいしいですが、マシュマロを焚き火で焼いて、外は香ばしく中はトロトロにして……

クラッカーに挟んで……

チョコレートも入れちゃうと……

こんなに、おいしい笑顔が森に広がります!

さらに! ウェルカムスイーツを兼ねた「森のひととき(14:30~17:30)」では、スコーンなどに加えて、スパークリングワインなども登場! こちらも無料で楽しめちゃいます。ジャムは季節によって異なりますが、ねっとりした甘みの中に爽やかな酸味が広がるレモンカードは絶品なので、あればぜひ味わってみてください!

クラウドテラスには、テーブルやチェア、ソファなどがたくさん配されているので、お気に入りの場所を見つけるのも楽しいですよ!

森の息吹を感じるアクティビティで浦島太郎に!?

用具だけ撮影すると怖さを感じるシュールな雰囲気ですが、これは「薪割り」(無料)の1コマ。

足を木靴に合わせて薪割り台の正面に立ち、斧を振りかぶって……

斧を振り下ろしながら腰も落とす。このスクワット体制が大事! さすがグランピングマスター、美しすぎる完ぺきなフォーム!!

斧は結構な重さがあり、振り下ろす過程で方向を変えるのは不可能。薪を体の正面に、斧の重さで薪を割る感覚。2~3度やればコツがつかめ、森にパッキィ~ン音が響けば、みんな拍手してくれて森の英雄に!?

斧は自信がないという人は、キンドリングクラッカーを使い、木槌で叩いて割る方法も体験できます。

次にやって来たのは「山麓の燻製づくり」(3,630円)。自分でスモークした食材を食べたりするので所要は約60分ですが、スモーク時間はわずか3分! 「熱燻」というスモーク方法で、高温でスモークすることであっという間にできあがるのだとか。

食材は、シカ肉とイノシシ肉を使い、ピスタチオが入ったハムのようなビアシンケン、アユ、カマンベールチーズ、ドライフルーツ、ナッツなど。今回はアップル、サクラ、ハクシュウのチップから選び、スモーク鍋に食材を並べたらフタを閉めて待つこと3分!

ソフトドリンクやアルコールなども取りそろえられ、ウイスキーの飲み比べなども。

ホントに3分でできるのでしょうか? 蓋を開けるとスモークがあふれ……

エッ、ナニナニ! 何も見えない! 浦島太郎が玉手箱を開けたときの気持ちになってしまう~。自分もスモークされちゃってない? と心配になるほどの煙に包まれます。

ほんのりと色艶が増したような食材。しっかり燻製されているというより、表面のほのかな香りを楽しみながら食材の旨みを味わうという感覚。それにしても60分じゃ足りないくらいのアルコールとの相性のよさ。木漏れ日や木々のざわめき、森の風を感じながらの食事は格別のひとときです。

テラスが1/3もある真っ白キャビンの秘密

やっと戻ってこれたぁ~! 真っ白な居心地のいいキャビンはやっぱり素敵。

山の妖精やトトロを思わすような、耳がピンと伸びたクッションレイアウトも可愛い。

客室の1/3を占めるテラスリビングが気持ちよいこと! 河口湖を眼下に対岸まで見渡せる眺望に加え、眠れそうなほど大きなテラスソファ。湖の風を感じながらゴロゴロしたり、おしゃべりしたり、コーヒーを飲んだり……

お風呂にも入っちゃいますか? グランピングとはいえ、バスタブを備えたバスルームが備わり、ウェットスペースがホテルのようにしっかり整っているのも居心地の好さの秘密。だって、お風呂もレイクビューなんですから!(一部お風呂はレイクビューでないキャビンもあります)

桑の葉とヒノキの入浴剤まで備わり、洗顔料や化粧水、乳液などのスキンケアアメニティもばっちりそろっています。

遊び心あるグランピングリゾートならではのアイテムもリュックサックだけではありません! キャビンの鍵がバードコールになっていたり……

ユーカリやヒノキを使った虫除け効果のあるボディーミストが用意されていたり……

アウトドア気分でハンドドリップコーヒーを楽しめたり……

©Hoshino Resorts Inc.

テラスリビングには、夜になると火がともるファイヤープレイスも……

雨の日用に長靴だって用意されています。

空も群青に染まってきました。今宵のジビエディナーが楽しみです。

森の屋外キッチンで自分でジビエを料理!?

「ジビエディナー」(1万8,150円)は、杉木立の中にタープが張られた「フォレストキッチン」で。傍らには焚き火が燃えていい雰囲気。デザートを含め全6品からなるコース料理は、狩猟肉を使用したジビエ料理。季節や仕入れにより多少異なりますが、シカやイノシシなどをメインに、クマなどが入荷することもあるのだとか。

早速いただきたいのですが、まずはエプロンを? なんと、グランピングマスターとともに実際に料理を仕上げていくのです。コース料理なのにグランピングの醍醐味がこんなところにも! と少し驚いたのですが、グランピングマスターがサポートするのでご安心を。落ち着いた中で料理を楽しむことができます!

アミューズは、なんと缶詰! 「鹿のパテ・ド・カンパーニュ」、ワイルドだろ~。富士の森をイメージしたコケリウムのようなデコレーションは食べられないのでご注意を。

ジビエは、自然の中で生きているゆえに独特の風味があり、その野性味が旨味ともいえるのですが、調理法はもちろんのこと、動物が棲んでいる環境や食料に加え、銃やくくり罠、箱などの狩猟方法、血抜き方法などによっても大きく変わるのだそう。使用しているジビエは、すべて罠で仕留められたもの。目の前で、藁で炙る猪のベーコンや猪ソーセージのポトフなどの料理が続きますが、臭みを感じることがまったくなく、ジビエと言われなければわからないほど。

メインは「鹿ロースのグリル バルサミコソース」。焼き加減もお好み次第。ウェルダムレアでいただいたのですが、肉々しい弾力があり食べ応え十分。さらに山梨県産のブドウを使い、6年間熟成させたバルサミコ酢がフルーティーで豊潤な味わいを演出。

鹿大和煮や若桃などをトッピングした炊き込みご飯で締めとなり、アイスが添えられた「桃のクレープシュゼット」をデザートに。

©Hoshino Resorts Inc.

ご機嫌な朝を迎えるためのモーニングBOX

ご機嫌な朝食がキャビンに届きました! この晴れ渡った空の中、森の空気と湖の空気を浴びていただける朝食は何とも贅沢。テラスリビングでゆっくりと楽しめる「モーニングBOX」(3,388円)は、絶対におすすめ!

河口湖にちなみ、釣り具入れをイメージしたタックルボックスも雰囲気ピッタリ。

ヨーグルトやサラダ、ポタージュ、スパニッシュオムレツ、ソーセージなどと、どれから食べようか迷いそう。少し冷んやりした風を頬に、誰にも邪魔されずいつまでも食べていたい気分にさせるご機嫌な朝食。眠気もどこかに、朝イチから気分が上がる「モーニングBOX」は外せません!

目が覚めたら、朝の森のお散歩へ。昨日より、ちょっとみずみずしさを感じます。

©Hoshino Resorts Inc.

身体をしっかり包み込む安定感のあるハンモックに揺られて、緑の中で深呼吸。あ、また眠くなっちゃうほどの心地好さ。

森では今日も、さまざまなアクティビティが始まっています。「薫る森の蒸留」(無料)は、スギ・ヒノキ・ラベンダーなどの3つから、蒸留水と一緒に香りを抽出。スプレーボトルで持ち帰ることができるので、楽しんだ森の香りを忘れないようにお土産にどうぞ。

星のや富士

住所:山梨県南都留郡富士河口湖町大石1408

料金:1泊1室10万1,000円~

CHECK IN/OUT:15:00/12:00

客室数:40室

アクセス:電車/富士急行「河口湖駅」よりタクシーで18分 車/中央道「河口湖IC」より国道139号・県道707号・県道21号を経由して約20分

[Photos by ©︎tawawa]

 

 

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