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「もしかして」歯に異常が出た息子。検査結果を待つ間に思い出した驚愕の事実は<0歳で乳歯が抜けた>

  • 2024.4.22
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まゆさんは、ゴンちゃんが生後5カ月のころ、歯と歯の間に大きなすき間があることに気が付き、違和感を覚えました。不安になったまゆさんは6カ月健診や予防接種の際、医師に相談をしてみましたが問題はないと言われます。ある日のこと、まゆさんがゴンちゃんの歯を磨こうと口の中を見ると、生えていたはずの下の前歯が1本、なくなっていました。乳歯が0歳で抜けるのはさすがにおかしいと感じたまゆさんはネットで症状を検索。すると「低ホスファターゼ症」という病名が出てきました。すぐに歯医者を予約し、2週間後にようやく受診ができました。

予約した歯医者さんの1度目の診察では、どこかにぶつけただけかもしれないと様子見に。しかし、3カ月後の2度目の診察では「低ホスファターゼ症」かもしれないと言われます。知り合いの大学病院を紹介してもらい、診察が始まったのですが……。

息子の病気はまさか私が要因…?

小児科医の山田先生を歯医者さんから紹介してもらい、ゴンちゃんとまゆさんは大学病院へ。

まずは、血液検査と尿検査をすることに。

山田先生曰く、アルカリフォスファターゼは骨を作るために必要な酵素なのだそう。その数値がゴンちゃんは平均より低いとのこと。個人差はあるものの、この数値が低いことで骨が成長しにくかったり弱くなったりすることもあるのだとか。

しかしまだこの段階では「低ホスファターゼ症」なのか、確定診断はできないそうで、2週間後、2度目の受診。このとき「低ホスファターゼ症」の症状の1つが尿検査の結果に出たことを知らされました。そこで、次の診察で確定診断につながるであろう遺伝子検査をすることに。

後日、無事に遺伝子検査を終えたのですが、結果が出るのは2カ月後。

その帰り道、まゆさんはあることを考えていました。

「私……子どものころ……前歯、上下なかったような……」

まゆさんは実家のリビングに飾ってある自分の幼少期の写真、どれも前歯がなかったことを思い出したのでした。

◇ ◇ ◇

検査結果が出るまでに時間があると、いろいろなことを想像したり考えてしまったりして不安になりますよね。まゆさんは幼少期に前歯がなかったことを思い出し、ゴンちゃんの乳歯が抜けたのは自分のせいなのかもしれないと焦ってしまった様子。検査結果が出るまで心配だと思いますが、あまり自分を追い込みすぎないでほしいですね。そして次回の受診のとき、先生に質問や相談したいことをメモなどにまとめておくと少しは落ち着いて受診ができるかもしれませんね。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

※低ホスファターゼ症とは

生まれつき骨の石灰化が不十分であることが特徴の遺伝性の病気で、15万人に1人程度発症すると推定されています。骨の石灰化に必要な酵素であるアルカリホスファターゼの欠損や活性低下が原因です。症状は、けいれん、筋力低下、体重増加不良、4歳未満での早期の乳歯脱落などがありますが、重症度や発症年齢には幅があります。重症の場合、胎児期に超音波検査でわかることもありますし、軽症の場合はほとんど症状はないまま成人後に疲労骨折などをきっかけとして見つかることもあります。2015年に酵素薬が開発され、現在はこの薬を用いたアルカリホスファターゼ酵素補充療法が基本治療となっています。この治療方法により症状を改善することができるようになってきました。何らかの症状のある場合は早めに医療機関を受診し、相談するようにしましょう。

<参考>
公益財団法人 難病医学研究財団/難病情報センター「低ホスファターゼ症」(指定難病172)

一般社団法人 日本小児内分泌学会「低ホスファターゼ症」


監修者:医師 川田 悟司 先生

著者:マンガ家・イラストレーター ようみん

ベビーカレンダー編集部

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