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“橋本環奈”主演映画が、Netflix国内ランキングNo.1に君臨していた理由

  • 2023.10.6
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Netflix映画『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』9月14日(木)より独占配信中

「ディズニーよりもクオリティが高いのでは?」と評判の映画がある。Netflixで配信中、福田雄一監督が手がけた『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』(以下、『赤ずきん〜』)だ。

青柳碧人の同名小説を映像化した本作。主人公の赤ずきんを演じるのは橋本環奈、カボチャの馬車を操るネズミを演じるのはムロツヨシ、美しいものしか認めない国王を演じるのは佐藤二朗と、キャスティングを見ただけでも福田雄一の監督作だとわかる。

キャストの衣装、城や森をはじめとするセットが艶やかで、心に残る色彩がいたる場面に散りばめられている。海外からの評判も上々で、配信直後からNetflix国内映画ランキングで1位(10月5日時点では2位)を記録。その理由を探る。

福田監督っぽさは抑えめ、原作に忠実なミステリー

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Netflix映画『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』9月14日(木)より独占配信中

『勇者ヨシヒコシリーズ』(2011〜)『銀魂』(2017,2018)『新解釈・三國志』(2020)……作品を挙げればキリがないが、福田雄一監督といえばこのキャスト! と空でも言える面々がいる。先述した橋本環奈、ムロツヨシ、佐藤二朗はその代表だろう。

比較的『赤ずきん〜』は福田監督らしさが抑えめである、とするレビューが目立つ。しかし、ネズミが人間に化けた際(演:ムロツヨシ)、赤ずきん(演:橋本環奈)とチューチュー言い合う場面をはじめとして、福田監督らしいコミカルの象徴といえるシーンが散見される。

福田監督ならではのコメディタッチを入れ込みながらも、原作に忠実なミステリー作品として仕上げている点が、ランキング1位の所以の一つではないだろうか。

「ディズニーよりも高クオリティでは?」

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Netflix映画『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』9月14日(木)より独占配信中

謎の見せ方、橋本環奈演じる赤ずきんが謎解きをするシーンの見応え、伏線回収の気持ちよさや意外な黒幕の存在など、ミステリーとして質が高い『赤ずきん〜』。海外の評判も高い理由として、城や森をはじめとするセットの秀麗さも外せない。

赤ずきん姿、魔法をかけられた後のドレス姿はもちろん、新木優子演じるシンデレラの衣装も目をひく。彼女たちが旅をする森のなか、舞踏会が開かれる城も含めて見逃せない。

海外からも好評の声が挙がるのは、「ジャパンアニメ」の印象が強い日本において、あえてアニメではなく実写で童話の世界をきらびやかに表現してみせたからではないだろうか。

Netflix映画『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』9月14日(木)より独占配信中。

 



ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。Twitter:@yuu_uu_