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「かます」とはどんな魚?その漢字表記が難しい!?

  • 2023.9.28

漢字表記の難しい魚、それが「かます」という魚です。 日本でも出回っている「かます」は刺身こそ向かないものの他の料理には適しており、とても美味しいことで知られています。 しかし、漢字表記が難しい魚でもあるのです。

今回はそんな「かます」がどのような魚なのかを解説します。 併せて「かます」の漢字表記についても説明するので、ぜひ参考にしていただけると幸いです。

「かます」とは

まずは「かます」がどのような魚なのか見てみましょう。

「かます」はこんな魚

「かます」はスズキ目カマス科に分類される魚です。 分類としてはスズキやサバの仲間とされています。

その見た目は銀色の光沢を放ち、ロケット状に細長いです。 口は大きくやや突き出た下顎には鋭く強靭な歯を備えます。

一見すると大人しそうに見えるものの実はかなり獰猛なことでも知られる魚です。 人間に対して攻撃性を示す魚類の一種でもあり一部の地域ではサメよりも危険な存在と捉えられているほどです。 その凶悪な一面も「かます」の特徴と言えるでしょう。

食欲旺盛でイワシなどの魚類を貪欲に捕食する姿も見られるなど、かなり荒々しい魚と言えるかもしれません。

「かます」の生息域

「かます」は海水魚の一種とされています。 そのため、世界中の海に生息しているのが特徴です。

主に太平洋・インド洋・大西洋の熱帯・亜熱帯域などに幅広く分布しています。

基本的には沿岸域で暮らしており、普段はサンゴ礁や岩礁の周囲で群れを形成しているのだとか。

「かます」の名前の由来と漢字表記は

ここからは「かます」の漢字表記について見てみましょう。

「かます」という名前は口の大きさから

「かます」という名前は口の大きさから来ているのだとか。

その大きな口が藁蓆で作られた穀物や石炭を入れる袋「叺(かます)」に似ていることにちなんでいると考えられています。

なお、英語圏では「バラクーダ」という名前で呼ばれます。 日本でも「バラクーダ」という名称で呼ばれることがあるので、併せて覚えておきたいです。

漢字表記「魳」の由来

「かます」の漢字表記の1つが「魳」となります。

もともとは「魚+師」で「鰤」という漢字表記だったそうです。 ただ、それだとブリと同じ漢字になってしまうことから「魚+帀」で「魳」という漢字表記が使用されるようになったのだとか。

また、集団で小魚を追い立てて食べる習性から「師(いくさ)」の右側を取って「魳」となったという説もあるようです。

漢字表記「梭子魚」の由来

「かます」の漢字表記の1つに「梭子魚」もあります。

これは江戸時代に使用されていた機織りの横糸を通す「杼(ちょ)=梭(さ)」に似ているところから生まれた漢字表記とされています。

「かます」の旬と食べ方

最後に「かます」の旬と食べ方についても見ておきましょう。

「かます」の旬

「かます」の旬は種類によって違います。

例えば「アカカマス」の旬は秋とされています。 旬の「アカカマス」は脂が乗っていて美味しいのが特徴です。

秋が旬の代表的な魚といえば「サンマ」などがあります。 ただ「アカカマス」は「サンマ」よりも早く秋の訪れを告げます。

夏に小魚を大量に食べて秋には最大40cm程度にまで成長することから肉厚でジューシーな魚でもあるのだとか。

その一方「シロカマス」や「ミズカマス」とも呼ばれる「ヤマトカマス」は夏が旬とされています。 どちらかというと夏の「かます」より秋の「かます」の方が美味しいため、夏のものはあまり出回りません。

刺し身に向かないとされる「かます」の食べ方

「かます」の肉質は白身で淡白なのが特徴ですが、生だと水っぽくて柔らかいのが特徴となります。

そのため、刺身で食べられることは少ないとされています。 その多くは干物・塩焼き・から揚げなどに加工されるのだとか。

美味しすぎて生まれた?!「かますの焼き食い一升飯」

あることわざに「かますの焼き食い一升飯」というものがあります。

これは「かます」が美味しすぎて生まれたことわざの1つです。 実際に「かます」は焼くととても香ばしく美味しく仕上がります。

その美味しさはご飯を一升食べてしまうほどなのだとか。

そこから生まれたのが「かますの焼き食い一升飯」という言葉となります。

まとめ

「かます」はカマス科に分類される海水魚の一種です。 見た目とは裏腹にとても気性が荒く、人間にも襲い掛かる恐ろしい魚として知られているそうです。

その漢字表記には「魳」や「梭子魚」などがあります。 どちらも漢字としては難しく覚えづらいものとなります。 ただ、背景にあるエピソードを知ると覚えやすいので、ぜひ併せて覚えておきましょう。

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