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新生フェラガモ、3シーズン目となるコレクションを発表。

  • 2023.9.27

マクシミリアン・デイヴィスの美学が、今まででもっとも顕著に。

去る9月23日、ミラノで開催されたフェラガモの2024年春夏コレクション。クリエイティブ・ディレクターのマクシミリアン・デイヴィスは過去2シーズンを通じてフェラガモで培った哲学を探求し、進化させ、バランスと緊迫感の関係を描きながら、彼独自の美学に自然体な心地よさを吹き込んだ。

中国出身のトップモデル、リナが着用したファーストルックは、ブラックのテーラードコートをケープのように仕立てた1枚。

「生地や構造だけでなく、人々がどのように着こなしたいかという点でも、もっと気軽に着られるものにしたかったのです。イタリア人のファッションやライフスタイルは、何事も自分のペースで、自分の時間にやるという考えがベースにあり、カリブ的なリラックスしたムードも垣間見え、とても親しみを感じます」と彼は語っている。

イタリアとカリブ海の精神に類似点を見出しながら、1960-70年代にイタリアで興った芸術運動であり、日常にある天然素材と人工物を組み合わせ、アートへと昇華させた「アルテ・ポーヴェラ」のコンストラストからもインスピレーションを得ている。本コレクションでは、リネンやコットンといったデイリーな素材をサテンにボンディングしてケープにしたり、レザーのように加工したりと、自然素材を緻密なシルエットで洗練されたスタイルに昇華させた。「とてもピュアでストレートなコレクションにしたいと考えました。親しみやすいワードローブであると同時に、手で触れた感覚がおもしろいものを作りたかったのです」

天然素材をサテンにボンディングしたケープは、今季を象徴する1着。また、フェラガモのブランドカラーである赤に代わって、今季はグリーンが多用されているのも特徴的。

レザーのコートは抽象画のように切り替えたバイカラー配色で軽やかな印象に。

ウッドパーツを全面にあしらったドレスも「アルテ・ポーヴェラ」からのインスピレーション。ウッドパーツはマクシミリアンのルーツのひとつ、カリブのアクセサリーからもヒントを得ている。

また、コレクション全体を通して、厳格さと自由との間に革新的な相互作用を感じ取ることもできる。ブランドの本拠地でもあるフィレンツェの伝統でもあり、一方で18世紀のカリブ海のドレスにも見られるビスコース・ジャージーのドレープには、ルネサンス期の甲冑を思わせる、硬質で光沢のある型押しのブラッシュドレザーのボディスがインサートされて登場。

甲冑のようなディテールが目を引く、ドレープの美しいドレス。リラックスしたムードと厳格さの共存がここにも見られる。

まだ20代、Z世代のファッション感覚をリードするマクシミリアン・デイヴィス。彼のクリエイションに見出される倒錯的とも言える感性は、エレガントなデイドレスの胸元の深いカッティングや、パテントのロングブーツ、メンズのショートパンツの太ももの高い位置でのクロップなどで、静かにその存在を示している。「フェティシズムは、私のクリエイションのDNAといえるもので、それを日常生活やワードローブに取り入れることで、新しいモダンなものを生み出せると思っています」

フレッシュな感性と成熟したブランドのDNAが融合することで、Z世代より上の大人もファッションの悦びを改めて楽しめるコレクションとなっている来シーズンのフェラガモにも引き続き注目して。

テーラードジャケットのラペルを取り払い再構築したようなブラックドレスの深く開いた胸元に、マクシミリアン・デイヴィスのフェティシズムが光る。デイリーに使えるバッグや、太いアンクルストラップがアクセントになったサンダルなど、アクセサリー使いも気になる。

カリブ海の空を思わせるような鮮やかなブルーのドレスに、ラテックス加工されたナッパレザーのブーツ。相反するようなテイストのミックスは春夏シーズンの特徴のひとつ。

メンズのショートパンツは短めの丈がポイント。メンズルックではあるけれど、トーンの揃え方やトップスとボトムのバランス、トラッドなシューズの合わせ方など、大人のリラックススタイルのヒントが詰まっている。

世界各国からセレブリティも出席。

イタリア本国からはもちろんのこと、世界中からセレブリティがミラノで開催されたショーに駆けつけた。

イタリアを代表するインフルエンサー、キアラ・フェラーニ。

韓国出身のトップモデル、パク・スジュ。

ネットフリックスのドラマ「エリート」で人気の俳優アロン・パイパー(右)とマクシミリアン・デイヴィス。

●問い合わせ先:フェラガモ•ジャパン0120-202-170(フリーダイヤル)www.ferragamo.com

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