こんにちは、ドイツ在住トラベルライターのYuです。
この夏は、「リーズナブルに、でも子どもも楽しめる」をテーマにドバイを旅してきました。
ドバイといえば「お金持ちの国」というイメージだし、灼熱地獄と言われる夏季は観光のオフシーズンじゃないの?と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
しかし、声を大にして言います。「ドバイは夏でも、低予算でも、子連れでも存分に楽しめる!」と。
今回の記事を見た後、オフシーズンのドバイへの旅行を検討してくれる方が増えたら嬉しいです。
ドバイの夏ってどんな感じ?
多くのガイドブックや旅サイトでは、「ドバイのベストシーズンは、過ごしやすい10月~3月」「夏は外を歩くこともできないほどの灼熱地獄」との情報が多すぎて、あえて夏のドバイに行こうという方も少ないのではないでしょうか。
しかし実際に7月に旅して感じたことは、「また夏のドバイに戻ってきたい」ということ。
6月~9月は最高気温が40℃以上になることもありますが、朝や夕方以降は暑さも和らぎ海水浴も楽しめるほど。
またドバイにはインドアで楽しめる場所がたくさんありますし、タクシーを使えば、暑い中歩かずにすみます。
ドバイは観光の拠点同士のアクセスが不便な面があるので、移動はタクシーがおすすめ。料金も安いし、ここはじゃんじゃん使いましょう。
配車アプリは、「Uber」か、中東で広く使われている「Careem」を事前にインストールしておくと便利ですよ。
また、多くのホテルが人気観光地への無料シャトルバスを運行しているので、うまく使えば移動費を抑えることもできます。
夏季は観光客が少ないため、オンシーズン中には2~3時間待つ人気スポットでも待ち時間ゼロ。
タクシーの運転手さんは「冬場は渋滞もすごいし、需要もすごいので、タクシーの配車待ちだけで数時間なんてこともあるんだよ!」と言っていました。
夏の待ち時間ゼロ・人混みゼロのドバイを知ってしまったら、もうシーズン中には行けないかも?とさえ思ってしまいました。
ドバイは安価に楽しめる?
はい、楽しめます!
まず海外旅行の出費と言えば、その大半は航空券とホテルでしょう。ですが、夏季は旅行者が激減するため、航空券もホテルも格安でゲットできちゃうんです。
ヒルトンやシェラトングループなどの4つ星ホテルは1室4,000円以下、3つ星クラスは1泊2,000円以下で見つかることも。豪華な5つ星ホテルも通常1泊10万円以上するところが、夏季は3~4万ほどで泊まれます。
ゴージャスなホテル目当てで夏のドバイに行くのもアリですね。
お金持ちの国だけあって気前よく無料で楽しめるスポットも多くあり、どこも度肝を抜かれるスケール。
お金をかけたら際限なくゴージャスな旅もでき、でも実はお金をかけなくても存分に楽しめるのがドバイの良さなんです。
世界最大のドバイモールは、想像を超えてくるスケール
ドバイには多くのショッピングモールがありますが、世界最大の「ドバイモール」は必見中の必見。
モール内には、NYとパリの老舗デパートであるブルーミングデールズとギャラリーラファイエット、スケートリンクや水族館、キッザニアなどといった室内型アクティビティ施設、さらに何百軒もの飲食店があり、モールというよりはもはや一つの都市のよう。
広すぎてスマホのパノラマモードでも全体像が入りきりません。
私たちは一日中ドバイモールにいましたが、とにかく広すぎておそらく全体の4割も見られていないと思います。
歩数は驚異の3万歩越え。歩きやすい靴で行くことを強くおすすめします。
モール内には水族館も。中を見るには入園料がかかりますが、目玉である世界最大の水槽は無料で楽しめます。
全長なんと51メートルの水槽ももちろんカメラには入りきりません。とにかく圧巻ですよ。
サメや色とりどりの魚を見ているだけで娘たちは大興奮で、小一時間は水槽前に張り付いていました。
餌付けタイムもあり、なんと酸素タンクを背負ったダイバー集団まで登場。水族館内の有料アクティビティで、この巨大水槽内でのダイビング体験ができるんだそう!
オリンピックサイズのスケート場も突如現れます。
インストラクターに教えてもらうスケートプログラムにはじまり、専属DJのミュージックに合わせたアイスダンスパーティなるものもあるんだとか。
みなさん忘れちゃいけません、ここは砂漠の灼熱ど真ん中ですよ。
世界最大級の恐竜の骨の展示(DUBAI DINO)も無料。
世界最大のインドアスークである「THE SOUK」の近くの広場に、ドドーンと置かれています。
2008年にアメリカでほぼ完全な形で発見された1億5500万年前(後期のジュラ紀の時代)の貴重な骨も、ここドバイでは気軽に無料で見られちゃうんです。
香水専門の巨大フロアや世界一広い靴専門フロアなどがエリアごとに分かれているので、行きたいエリアを事前に決めておけば無駄に歩き回ることもなさそう。
ちなみに写真右後方に写っているのは、日本でも人気のパリ発祥のカフェ「ラデュレ」。アラブの大富豪らしい雰囲気の男性陣がマカロンを優雅に食べている姿がまた異国情緒漂っていてステキです。
モール内にはなんと壮大な滝まで出現します。人のオブジェが飛んでいる姿がなんともシュールですが、水の音に癒やされます。
何度も言いますが、ここは砂漠のど真ん中ですよ。この水がどこからどうやって来るのか、もうスケールがすごすぎて考えも及びません。
子連れ旅や女子旅の方におすすめなのが、水族館の巨大水槽正面にあるキャンディーストアです。
デコレーションがかわいすぎるのはもちろん、店内はキャンディーのテーマパークの様相で娘たちは終始大はしゃぎ!
キャンディーでできたお寿司がまわる「キャンディー回転ずし」なるものも。本物のベルトコンベアーですし詰めが回ってきます。日本の回転ずしが大好きな娘もこの笑顔。
店内にはほかにも世界中のお菓子が陳列されていて、見ているだけで楽しめますよ。
世界一の高層ビルと世界最大の噴水ショーも無料で!
2010年に完成した世界一の高層ビル「ブルジュ・ハリファ(Burj Khalifa)」は、上記のドバイモールと直結しているので、ドバイモールとセットで観光しましょう。
タワーにのぼる入口はドバイモール内にあり、チケット代金はのぼる階やセットメニューにつき165~417ディルハム(日本円で約6,500~1万6,000円)。当日券よりオンラインの前売り券の方が断然お得なので、行く前にホームページをチェックしてみてくださいね。
ドバイモールには出入口がたくさんあるのですが、ブルジュ・ハリファの全景がよく見えるのはエントランス6を出てすぐのスーク・アルバハール(ドバイモールに隣接する別のショッピングモール)への橋の上。
この出口はドバイ・ファウンテンへ一番近い出口でもあるので、後ほど紹介する噴水ショーを見るときもこの出口を目指しましょう。
ドバイに来た人のほとんどが見ると言われるドバイファウンテンの無料ショーは、橋の上からの見物がおすすめ!
噴水ショーとブルジュハリファのプロジェクションマッピングの映像ショーが同時に楽しめるのは、おそらくここだけ。昼は13時と13時半、夜は18時から23時まで30分おきに開催されるので要チェックです。
この噴水は有名なラスベガスのベラージオやミラージュの噴水を手がけた会社がデザインしたそうですが、規模も設備もラスベガスを上回るんだとか。
夜の部では噴水を池の上の間近から見物できるボートツアーまであります(17:45~、大人1名65ディルハム)。びしょ濡れ覚悟で参加してみても楽しい思い出になりそうですね。
登るならおすすめは「ドバイフレーム」
「せっかくドバイに来たから高層タワーからの景色も楽しみたい」と思う方も多いと思います。
しかしブルジュ・ハリファのチケット料金、正直私は「ちょっと高すぎるな~」と感じました。
そこでおすすめしたいのが、「ドバイ・フレーム」。「世界最大の額縁」としてギネス記録にも登録されたユニークな外観が目を引くスポットです。
2018年に完成したばかりのドバイの新しいスポットで、高層ならではの絶景もバッチリ眺められますし、金ピカの巨大額縁に近づけば近づくほどその大きさ・豪華さに度肝を抜かれます。
外観だけでも行く価値ありなのに、内部に入るチケット料金が50ディルハム(日本円で約2,000円)と、ブルジュ・ハリファに比べてお財布に優しいところもおすすめしたいポイントの一つ。
中に入るとまず1階部分は「The Past Time Gallery」というエリアになっていて、ドバイの歴史を学べます。その後超高速エレベーターで最上階を見物し、最後は「The Future Time Gallery」という、映像を駆使して近未来のドバイを体感できるゾーンという流れになっていて、高層からの眺めだけでなく博物館としてもとても見ごたえがありました。
最上階の展望エリアからは、ブルジュ・ハリファのある新市街と古い市街の街並みの両方を眺めることができます。アラブ男性(国王?)の顔の巨大芝生アートもなかなかユニーク。
最上階の目玉は、50メートルもの長いガラス張りの床でしょう。
特殊なフィルムで舗装されていて、来場者が上を歩くときにだけ透明に!
空中散歩をしているような気分が味わえます。
子どもたちもこのエリアだけで小一時間、大興奮で遊んでいました。
シーズン中は大混雑エリアだそうなので、こんなふうに何往復も自由に歩けるのはオフシーズンならではです。
白い砂浜と透き通った青!ビーチリゾートの一面も
ドバイにはビーチリゾートという一面もあるのはご存じでしたか?
砂漠のイメージが強いドバイですが、「生命の宝庫」と言われるアラビア湾にも面していて、白い砂浜に透き通った海が魅力です。
私たちが行ったのは「La Mer」というおしゃれなカフェやレストランが入ったビーチ施設。
施設内にも水遊びができるスポットがたくさんあり、飲食店もたくさんあるのでとてもおすすめのスポットです。
綺麗な砂浜と穏やかな浅瀬が続くビーチは子連れにも安心。
昼~夕方までの暑さのピーク時間をはずし、私たちは午前中だけ滞在しました。
水の中に入っている間は暑さもあまり気になりませんが、日差しはとにかく強いので日焼け止め・帽子・水分補給は忘れずに!
ビーチ沿いにはジュースやアイスの屋台が並んでいるので、ここで休憩するのもおすすめ。
珍しい品種のココナッツジュースは、なかなか他ではお目にかかれないので要チェックですよ。
世界中の食品が手に入るローカルスーパー
住民の8割以上が外国人という、世界でも随一のインターナショナル国家であるドバイでは、世界各国の食事を楽しめます。
また、現地の人が使うローカルスーパーもおすすめ。外食よりもずっと安く世界中の食品が手に入ります。
例えば世界各国のフルーツやヨーグルト、焼き立てパン(中東系のパンをはじめ、フレンチスタイルで日本人の口に合うペイストリーも多数!)などのおいしい朝食が、カフェの半額以下で楽しめます。
ちょっとしたお土産ショッピングをするのも楽しいので、ぜひ時間をつくってローカルスーパーに立ち寄ってみてくださいね。
大人も子どもも楽しめるシーズンオフのドバイ
ガイドブックや旅サイトでは「夏は行くべきではない」との情報が多い夏のドバイ。
しかし実際に行ってみて「そんなことはない!」と自信をもってお伝えできます。
デメリットよりもメリットのほうが多い夏のドバイ。あなたも「お得に」「知られざる」超お金持ち国家の夏を楽しんでみませんか?
All photos by Yu Villegas