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「俺は社長だぞ!」社長はそんなに偉いの? ちょっとしたミスでも目くじらを立てる夫にうんざりして

  • 2023.9.23

私たち夫婦は、夫が私より13歳上の年の差婚です。夫は小さいながら会社を経営していて、毎日忙しくしています。尊敬するところも多いのですが、言葉の端々や行動に「俺は社長だ」という高圧的な部分を感じさせるようなところがありました。そんなある日の食卓で、事件が起こったときのことをお話しします。

社長である夫は…

うっかりミスをしてしまった私

小さい会社を経営している夫は、土日平日関係なく仕事をしています。帰宅してからも家で仕事をすることが多いため、私がほぼすべての家事を担当。

忙しいと食事をおろそかにしがちな夫のために、家で夕食を食べられるときにはできるだけ満足してもらえるよう、お総菜などを使いながらも品数を増やしたり、栄養バランスを考えたりと工夫していました。

ある日のこと、お肉屋さんでおいしそうな焼豚が販売されていたので、私は晩ごはんのおかずにしようと買って帰ることに。

真空パックの中に調理済みの焼豚が入っていて、切って温めるだけだと思ったのですが、開封して切り分けていた際に、焼豚がタコ糸で結ばれているのに気が付きました。きつく巻かれて肉にめり込んでいたことと、タレがかかっていたこともあって最初は気が付かなかったのです。

数枚スライスしてからタコ糸に気が付いたので、切った後に指やピンセットでタコ糸を取り除きました。

夫が帰宅して、夕食の時間になりました。他の料理と一緒に焼豚を出す際、私は調理中の出来事を夫に伝え、「もしタコ糸の取り残しがあったらごめん」と伝えました。そのときは「はいはい」と返事をした夫ですが、焼豚を口にすると、運悪くそのひと口目にタコ糸が残っていたのです。

それまで和やかだった夫が、急に箸を机に投げつけ怒り始めました。

食べる前に伝えていたのに…

「ひと口目でタコ糸があるなんておかしい! 本当にちゃんと取り除いたのか!?」と夫は激怒! そして「もしこれで喉に詰まらせたり、何か体に異常が起きたりしたらどうするんだ! 俺は従業員を抱える社長だぞ! 責任取れるのか!」と声を荒らげてまくしたてたのです。

それだけでは夫の怒りは収まらなかったようで、「もういい、外で食べてくる」と出かけてしまいました。食卓にはほぼ手付かずの夕食が残ったまま。私はどうしたらいいかわからず、ただただあ然……。

その後、怒鳴られた恐怖と悲しさで涙も出てきて、しばらく何もできませんでした。しかし、気持ちが少し落ち着いてからも、夫を追いかけたり何度も連絡したりするようなことはしません。

これまでの経験上、時間が経って夫の機嫌が直るまでは、何をやっても逆効果になると思ったからです。メールで「見落としがあってごめんなさい。今後は気を付けるようにします」とだけ送り、残った食事を片付けました。

事あるごとに社長を持ち出す夫

片付けをしながら、先ほどのことやこれまでの夫のことを振り返りながらいろいろ考えました。これまでも夫は食事の際に小さなことが気に入らず、箸を投げたりそのまま料理に手を付けず出かけて外食してきたりということがありました。

今回も、タコ糸の取り残しがあったのは悪かったとは思います。でも事前に「あるかも」と伝えているのですから、食べてみて口に何か残るようなら出せばいいじゃないかと思うのです。

こんなことでここまで責められないといけないのかという悲しさもありつつ、今までもそうだったから夫はどうせ変わらないんだという諦めの気持ちも入り混じり、ため息ばかりが出てきました。

また、過去に夫が友人と喧嘩した際、愚痴の中で「俺のほうが社会的な立場は上なのに」という発言をすることがありました。そのとき、心の中で「友人関係に社長かどうかは関係ないでしょ?」と思った私。

ささいな出来事でしたが、ずっと心に引っ掛かったままでした。今回も妻である私に対して「俺は社長だから」と持ち出すなんて、プライドが高いというか……心の狭い人だと改めて感じたのです。

結局、その日は日付が変わるまで帰ってきませんでした。きっとファミレスかどこかで、パソコンを開いて仕事でもしていたのでしょう。私は「これくらいのこと、冗談で笑い合えるような夫婦だったらもっと幸せなのかな……」なんて考えながら、ひとりでベッドに入りました。

まとめ

会社を経営するということは、普段からストレスやプレッシャーを感じることもあるでしょうし、その中で利益を上げていくことは大変なことでしょう。だからといって、友人や家族など、社外の人間にも「社長だから」と権力を振りかざすのは違うと思いますし「寂しい人だな」と感じます。

今は経済的にも恵まれているのですぐに離婚は考えていませんが、自分の心がどんどん冷めてきているのも事実。この先も夫との生活を続けるのか、それとも離婚に踏み切るのか、いつも通りの生活を送りながらじっくり考えていこうと思っています。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

取材・文/菅田のぞみ

マンガ/へそ

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著者:菅田のぞみ

ベビーカレンダー/ウーマンカレンダー編集室

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