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見つけたらラッキー!“キンモクセイの花”をちゃんと見たことある?「今度探してみよう」「初めて見ました」と驚きの声も

  • 2023.10.23

キンモクセイは秋の代表的な花の1つ。キンモクセイの特有の香りは、秋の訪れを感じさせてくれます。キンモクセイは黄色い小さな花を咲かせますが、花の中には珍しい咲き方をするものもあるそうです。

K.Sakurai(@arborist_saku)さんがキンモクセイの花の咲き方についてX(旧Twitter)上に投稿すると「初めて見ました」「知らなかった」など驚きの声が寄せられました。

いったいどんな咲き方があるのでしょうか。

珍しいキンモクセイの花の咲き方がこちらです。

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出典:K.Sakurai(@arborist_saku)さん

※下記の日付のリンクをクリックするとX(旧Twitter)に移動します

K.Sakurai@arborist_saku 2023年10月17日
キンモクセイをよく見ると、珍しい咲き方をしてるものがあるよ!
見つけたらラッキー!

クローバーに四つ葉や三つ葉があるように、キンモクセイの花にも3裂や5裂のものがあるのですね!

K.Sakurai(@arborist_saku)さんは樹木医をされていて、YouTubeでもさまざまな樹木について紹介しています。YouTubeチャンネル『樹木医の植物紹介』の動画の中から、キンモクセイについて詳しく紹介された『30秒植物紹介【金木犀(キンモクセイ)】』をご紹介します。

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※下記の日付のリンクをクリックするとYouTubeショートに移動します

樹木医の植物紹介 2023年10月15日

30秒植物紹介【金木犀(キンモクセイ)】 #自然観察 #30秒植物紹介 #gardening

10月上旬に咲いているこの花は何の花?? これはモクセイ科モクセイ属のキンモクセイ。
キンモクセイはモクセイ科の常緑高木で、10月にとてもよい香りと共に咲くことで有名です。
日本に植えてあるキンモクセイは、全てオスの木という報告がされており、実がつかないのです。
本動画では30秒でキンモクセイを紹介します。

キンモクセイの花の香りが好きだという人は多いでしょう。キンモクセイの花の香りは、ガンマデカラクトンやイオノン等の成分を含み、落ちた花を乾燥させたものは生薬としても用いられているそうです。

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出典:『樹木医の植物紹介』(YouTube)

キンモクセイの幹をよく見たことがありますか?間近でよく見てみると、幹肌がサイの皮に似ています。このことから「金色の花を咲かせる木の犀(サイ)」という漢字が当てられているのだとか。

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出典:『樹木医の植物紹介』(YouTube)

そして驚くことに、日本のキンモクセイは全て「オス」の木だそうです!花をよく見てみると、めしべが退化しているのが分かります。めしべが退化しているので、実はならないそうです。

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出典:『樹木医の植物紹介』(YouTube)

身近にあるキンモクセイにはたくさんの秘密が隠されていたのですね。

レアなキンモクセイの花は見つけられる!

K.Sakurai(@arborist_saku)さんに、キンモクセイについてさらに詳しくお話を伺いました。

---なぜ3裂や5裂になることがあるのでしょうか?

「実はメカニズムはまだよく分かっておりません。花の形成において何らかの突然変異が起きた結果だと思われますが、これを対象とした研究などはありません」

---キンモクセイにはまだまだ秘密が隠されているのですね!3裂や5裂のキンモクセイは、私たちも気をつけていれば街で目にすることはできるのでしょうか?

街でも目にすることは可能です。まずはキンモクセイを見つける必要があります。キンモクセイ自体が、よく公園や街路に使われている木なので、この時期は香りがする方向を探し、オレンジ色の写真のような花がついている樹があればそれはキンモクセイです」

こちらがキンモクセイの木全体のお写真です。

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提供:K.Sakurai(@arborist_saku)さん

また、以下のように街路樹として見かけることも多いのではないでしょうか?

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提供:K.Sakurai(@arborist_saku)さん

満開になると、こんな様子に。写真を見ているだけであの良い香りを感じられそうです!

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提供:K.Sakurai(@arborist_saku)さん

「木の大きさや生えている環境によって違いますが、10本~20本見れば、3裂や5裂の花を1個は見つけることができると思います。3裂より5裂の方がレア度は高いです。4つ葉のクローバーを探す感覚で近づいて見てみてください」

こちらは、通常の4裂花です。最も多く眼にする機会の多いタイプですね。

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提供:K.Sakurai(@arborist_saku)さん

こちらが5裂花です。赤いまるで囲ってある部分をご覧ください。先ほどの4裂とは違い、はっきりと5つに分かれていますね。これは確かに、気をつけて見ていたら発見することができそうです!

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提供:K.Sakurai(@arborist_saku)さん

さらに、キンモクセイならぬギンモクセイという樹木も存在します。左がキンモクセイで、右がギンモクセイです。キンモクセイもギンモクセイも同じモクセイ科モクセイ属の樹木。写真の通り、キンモクセイはオレンジがかった黄色で、ギンモクセイは白色という違いがあります。また、ギンモクセイのほうは香りも弱めなのだとか。

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提供:K.Sakurai(@arborist_saku)さん

道を歩いていてキンモクセイの香りに気づいたら、こういった違いにも留意してその木や花に注目してみるのも楽しそうですね!

「知らなかった」「初めてみた」の声

こちらの投稿には、次のようなコメントが寄せられていました。

「じっくり見てみようっと」
「これは知らなんだ。今度探してみよう」
「ウチのは通常の4枚花びらのキンモクセイだった!散歩の時、歩いて香りがしてきたら3枚や5枚の探してみよう」
「知らなかったです!!家のキンモクセイしっかり見てみます!それにしてもこのちょっと厚みのある花が可愛い…」
「この砂糖菓子みたいな肉厚のお花が好きなんだ」

キンモクセイの花がたくさん見られるこの時期に、ぜひレアなキンモクセイを探すお散歩に出てみるのも良いかもしれませんね!



文/構成:TRILLニュース

取材協力:K.Sakurai(@arborist_saku)さん、『樹木医の植物紹介』(YouTube