廃業間際の純喫茶を救った『紙ナプキンのメッセージ』　“行列のできる人気店”になった理由

カフェや喫茶店などでは、一人の時間を楽しむ人がたくさんいます。しかし、中には一人で入るのは緊張してしまい、なかなか入れないという人もいる様子。

東京の上野にある老舗の純喫茶店「珈琲王城」（@coffeeoujyou）さんが、3年前の投稿とともに当時の思いをX（旧Twitter）上に投稿すると、「すごく入りやすい」「ぜひ行きたい」「素敵です」などのコメントが寄せられ、話題になっています。

いったい3年前の投稿と当時の思いとはどのようなものだったのでしょうか。

こちらをご覧ください。

※下記の日付のリンクをクリックするとX（旧Twitter）に移動します

珈琲 王城 公式ページ@coffeeoujyou 2023年9月20日

この頃は本当に経営が厳しく、「廃業」という文字が常に脳裏に浮かんでいました。

色々と悩んだ結果、恥も外聞も捨ててTwitterで現状を訴えたところ、多くの みなさまから温かいお言葉を頂戴しましたが、その中に「純喫茶は常連さんや従業員の目が気になって独りで行くには敷居が高い」というご意見がありました。

そこで、「まず我々がしなければならないことは、純喫茶の敷居を低くすることだ！」と、色々と試行錯誤して生まれたハッシュタグが、#おひとりさま大歓迎 でした。

そして、今、乃木坂46さまの企画で当店は「おひとりさま天国公認店」の称号をいただきましたが、その瞬間、当時の辛かったこと嬉しかったことなど様々な感情が一瞬によみがえりました。
生半可な気持ちで おひとりさま大歓迎 を謳ってないので、おそらく、他のどの公認店さまよりも、一番喜んだのではないかと思います。（負けません！笑）

まあ、それはともかく・・・
でも、
本当に運命に感謝です。

コロナ禍では多くの飲食店が大変な思いをしていましたが、珈琲王城さんも厳しい経営に悩まされていたようです。そこで考えられたハッシュタグが功を奏したのですね！

敷居を低くするための工夫とは

こちらの投稿について、珈琲王城さんにお話を伺いました。

---「#おひとりさま大歓迎」のハッシュタグをつけて投稿するようになってから、客層や客入りはどのように変わったのでしょうか。

「#おひとりさま大歓迎のハッシュタグをつけて投稿するようになってから、おひとりでご来店される若い女性（男性よりも圧倒的に女性）の方が増えました」

---入りやすくなった方が増えたのですね！「敷居を低くする」ために、ほかにどのような施策をされたのでしょうか？

「当店を知っていただくために、SNSの公式ページからほぼ毎日写真付きで投稿し、店の外からは見えにくいところをすべて上げました（トイレも女性の方を意識して桜色の壁紙を使用するなどの改装をしましたが、そういう過程もすべて公表しました）。その中で、特に多くの方々に共感いただけてバズった投稿が何個かあり、そのおかげでご来店されるお客様の数が増加しました」

多くの人が注目した投稿の中に、紙ナプキンのエピソードがありました。

珈琲 王城 公式ページ@coffeeoujyou 2022年9月30日
1日の売り上げが1万円という日々が続き、常に『廃業』という言葉が頭に よぎっていた２年前、
ナプキンの裏に描かれた、イラスト付きの このメッセージをいただいて「やれるところまでやってみよう」という気になり、そして今があります。

辛いときに、このような言葉があると大きな力になりますよね。

「入りやすい」「嬉しい」などの声や常連さんからのコメントも

この投稿を見た人たちからは、次のようなコメントが寄せられました。

「確かに純喫茶は入るのハードルが高い気がするけど入ってみたいんですよね。。。こういった発信をして下さると入りやすくなって嬉しいですね！」

「おひとりさま大歓迎という文字を見ると一見で入ろうとしているお客からしてみたらすごく入りやすい どうしても常連さんが多い店は店内に入りづらいからね」

また、実際にお店に行ったことのある人からのコメントも見られました。

「初めまして。私もこの投稿を見て行ってみたいと思いましたが距離が離れているのでなかなか機会に恵まれませんでしたが、最近行く事が出来ました。ナポリタンとパフェ美味しかったです！」

「このツイートがきっかけでお店を知り、上野に出かけた際に伺いました。パスタがとてもおいしかったので、次はぜひパフェなどもいただきたいです」

「昨日お邪魔しました。ひとりでしたが4人席を案内していただき、ボリューム満点のパフェをゆっくりと堪能しました。今は行列もできるほど人気店で何よりです。今後も寄らせていただきますね」

今では行列ができることもあるほど人気のお店。そこには、お店の努力とたくさんの人の応援があったのですね。

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文／構成：TRILLニュース

提供：珈琲 王城 公式ページ（@coffeeoujyou）さん