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意外と大人が忘れている「√(ルート)を小さい順に並び替えできる?」《中学生でも分かる》

  • 2023.10.16
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中学3年生の数学で学習する「ルート」。

わかっているつもりでも、意外と忘れていることもあるようです。

今回は、ルートを使って表した数の大小関係を比べてみましょう。

問題

次の数を小さい順に並べなさい。
2√3、3√2、√15、4

さて、4つの数を小さい順に並べる問題です。

2√3というのは、2×√3のことです。文字式と同じく「かける(×)」が省略された表し方になっています。

中には次のような語呂合わせを覚えている方もいるでしょうか。

√2=1.41421356・・・(一夜一夜に人見頃)
√3=1.7320508・・・(人並みにおごれや)

この数を使えば、

2√3=2×1.73・・・と、だいたいの数が計算できそうです。

同じように3√2も計算できますね。

では、√15はどうでしょうか。さすがにこの値を覚えている方はいないでしょう。

じゃあ、これはどのように解けばいいのでしょうか。

 

今回の答えは次の通りです。

小さい順に並べると、「2√3、√15、4、3√2」です。

解説

数の大小関係を比べる際に大事なのは「形を揃える」ということです。

例えば、分数を比べようと思ったら、分母を揃える(通分)ということをしますよね。

ルートのついた数も同じく、「形を揃える」ことが大切です。

では、どのような形にするのかと言うと、すべてルートの中に入れてしまうのです。

mが正の数のとき
m=√(m²)

例えば次のようになります。

2=√(2²)=√4
3=√(3²)=√9

通常、ルートがついた数の方が馴染みがなく、「ルートをはずす」という計算をする方が多いかもしれません。

しかし、大小関係を比べるだけであれば、あえてルートを用いて数を表してしまうのです。

 

今回の問題では次のようになります。

2√3
=2×√3
=√4×√3
=√12

3√2
=3×√2
=√9×√2
=√18

4
=√(4²)
=√16

これで、すべての数をルートの中に入れることができました。

・2√3=√12
・3√2=√18
・√15
・4=√16

ということで、小さい順に並べると、「2√3、√15、4、3√2」と言うことになります。

まとめ

ルートがついた数は、ルートをはずすと考えがちですが、今回のようにルートの中に入れた方がわかりやすいという場合があります

数の大小関係を比べるために「同じ形に揃える」というのがポイントですね。


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース