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大人が意外と分からない「2の30乗、3の20乗はどっちが大きい?」分かったらスゴい

  • 2023.10.19
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大きな数を表すのに用いる「指数」。

便利な表し方ではありますが、数が大きくなりすぎて、どれくらいのなのかがわかりにくくなってしまうこともあります。

数の大小比較をするには、どうすればいいのでしょうか。

問題

2の30乗と3の20乗、大きいのはどちら?

A. 2の30乗の方が大きい
B. 3の20乗の方が大きい
C. どちらも同じ

2の30乗は、2を30回かけ算。
3の20乗は3を20回かけ算。

もちろんこの計算をすれば、どちらが大きいかはわかりますが、20回、30回のかけ算はさすがに大変です。

今回の問題で、大小関係がすぐにわからないのは数字が揃っていなからです。

もし、「2の10乗と2の15乗」だったら、15乗の方が大きいとすぐにわかるでしょう。

もしくは「5の10乗と6の10乗」だったら、同じ10回のかけ算でも、5を10回と6を10回なので、6の10乗の方が大きくなりますよね。

このように、比べる2つの数のどこかが揃っていると、大小関係がわかるはずです。

 

さて、今回の問題の答えは「B. 3の20乗の方が大きい」です。

解説

先ほど説明したように、2つの数の大小関係を調べるには、どこかを揃えるということがポイントです。

今回は「指数部分」を揃えるようにしてみましょう。

そこで、それぞれの数を次のように変形します。

2の30乗
=2×2×2×2×2×2×2×2×2×・・・×2【30回のかけ算】
=(2×2×2)×(2×2×2)×(2×2×2)×・・・×2【3回ずつをセットにする】
=8×8×8×・・・×8【カッコの中を計算】
=8の10乗

30回のかけ算を3回ずつのセットにしたので、10セットのかけ算になります。

つまり、「2の30乗=8の10乗」ということです。

同じように3の20乗も計算してみましょう。

3の20乗
=3×3×3×3×3×3×3×3×・・・×3【20回のかけ算】
=(3×3)×(3×3)×(3×3)×(3×3)×・・・×3【2回ずつをセットにする】
=9×9×9×9×・・・×9【カッコの中を計算】
=9の10乗

20回のかけ算を2回ずつのセットにしたので、10セットのかけ算になります。

つまり、「3の20乗=9の10乗」ということです。

2の30乗=8の10乗
3の20乗=9の10乗

どちらも10乗で表すことができました。同じ10回のかけ算であれば9を10回の方が大きくなりますね。

したがって、3の20乗の方が大きいということになります。

まとめ

指数で表された数の大小関係を考えるという問題でした。

なにか共通点はないだろうかと考えるのがポイントです。

ちなみに、それぞれの数字をきちんと計算すると以下の通りです。

2の30乗=1,073,741,824
3の20乗=3,486,784,401

3倍以上の差がありますね!


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース