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大人が意外と間違える「あいこになる確率は変わる?」→2人 or 3人

  • 2024.3.30
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何か物事を決めるときに、じゃんけんをして決めるという場面はよくあります。

2人でのじゃんけんだけでなく、3人、4人・・・と大人数でのじゃんけんになることもありますよね。

人数が多くなると、あいこが続き、なかなか決まらないということになりそうですが、数学的に確率を求めるとどうなるでしょうか。

問題

「2人でじゃんけんをするとき」と「3人でじゃんけんをするとき」、どちらの方があいこになる確率が高い?

A. 2人のときの方があいこになりやすい
B. 3人のときの方があいこになりやすい
C. どちらも同じ

さて、直感では多くの方が「人数が多い方があいこが続く」と考えるのではないでしょうか。

数学的な確率で考えると、本当にそうなっているのでしょうか。

解説

答えは「c.どちらも同じ」です。

2人でも3人でも、人数が増えてもあいこになる確率が同じというのは、直感とは異なりますね。

では、ここからは実際に確率を考えてみましょう。

確率の計算は以下のようにされます。

確率=(起こりうる場合の数)/(すべての場合の数)

今回の問題では、
「すべての場合の数」は、2人(3人)でのじゃんけんの手の出し方の組み合わせすべて、
「起こりうる場合の数」は、あいこになる組み合わせの数
ということになります。

(1) 2人でじゃんけんをしてあいこになる確率

まずは、2人でじゃんけんしたときに、手の出し方の組み合わせが全部で何通りあるかを考えます。

じゃんけんは、グー、チョキ、パーの3つの手が出せるので、2人の組み合わせは3×3=9通りです。

そのうち、あいこになるのは、2人とも同じ手を出した場合です。

つまり、2人ともグー、2人ともチョキ、2人ともパーの3通り

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したがって、2人でじゃんけんをしてあいこになる確率は3/9= 1/3(3分の1)ということです。

(2) 3人でじゃんけんをしてあいこになる確率

次に3人でじゃんけんをする場合を考えてみましょう。

3人の手の出し方の組み合わせは、3×3×3=27通りです。

 

そして、あいこになるのは「3人とも同じ手」もしくは「3人とも違う手」を出したときです。

「3人とも同じ手」になるのはグー、チョキ、パーの3通りですね。

「3人とも違う手」となるのは、数え方に注意が必要です。グー、チョキ、パーをひとつずつ出せばいい訳ですが、誰がどの手を出しているかまで考えないといけません。

つまり(グ、チ、パ)であいこになるのと、(グ、パ、チ)であいこになるのは別物です。

このような組み合わせも含めて考えると「3人とも違う手」になるのは6通りです。

したがって、あいこになるのは全部で3+6=9通りということになります。

 

よって、あいこになる確率は9/27=1/3(3分の1)です。

ということで、2人でじゃんけんしても、3人でじゃんけんしても、あいこになる確率は同じですね。

まとめ

人数が増えると、あいこになる確率が大きくなりそうという直感は実は間違いではありません。

2人の場合、3人の場合のあいこの確率は同じでしたが、4人以上になるとあいこの確率は高くなっていきます。

2人の場合と3人の場合だけ、確率1/3で同じ確率だったんですね。

大人数でなかなかじゃんけんが決まらないというときは、3人ずつのグループに分かれてじゃんけんをするといいかもしれません。


文・編集(監修):SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」