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「2⁴×2⁶」をすぐ解けますか?大人が意外と分からない《実は超簡単な問題》

  • 2023.10.15
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同じものを何回もかけ算するときは「指数」を用いて、数を表します。

例えば5³と表せば、5を3回かけ算、つまり5×5×5=125ですね。

とても便利な表し方である一方、同じものを何度もかけ算すると、数が大きくなってしまい、計算が難しそうな印象です。

しかし、指数で計算された数字は、日常生活の中ではよく見かけることもあります。

問題

次の計算をしなさい。
2⁴×2⁶

かけ算だから、指数部分の数字をかけて、4×6=24だから、2²⁴と考えた方もいるでしょうか。

元の計算がかけ算だからといって、指数部分はかけ算ができないので注意です。

 

さて、今回の計算の答えは1024(もしくは2¹⁰)です。

解説

指数部分が単純なかけ算にならないのは、先ほど説明した通りです。

では、このような指数を含んだ計算はどのようにすればよいのでしょうか。

元々の意味をしっかり考えれば、わかるはずです。

2⁴は2を4回かけ算、2⁶は2を6回かけ算ですよね。つまり次のように式変形ができます。

2⁴×2⁶
=(2×2×2×2)×(2×2×2×2×2×2)

「2が4つ」と「2が6つ」ということなので、全部で「2が10こ」になりますね。

つまり今回の問題は、2の10乗を計算すれば良いということです。

よって、答えは1024となります。

 

一般に、次のような計算法則が成り立ちます。元の計算はかけ算ですが、指数部分はたし算をすることができます。

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今回の問題に当てはめると次のとおりです。

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2の10乗を計算するには、地道にかけ算を繰り返すしかありませんが、実は「2の⚪︎乗」の数字は日常生活でも見かけることのある数字です。

2の1乗 2
2の2乗 4
2の3乗 8
2の4乗 16
2の5乗 32
2の6乗 64
2の7乗 128
2の8乗 256
2の9乗 512
2の10乗 1024

例えば、128、256、512という数字の並びに見覚えはないでしょうか。

スマホのストレージ容量ですね。

512GBのさらに上は、1TB(1テラバイト)と表示されてしまいますが、実は1024GBのことなのです。

なぜ「2の⚪︎乗」の形の数字が用いられているかと言うと、PCやスマホなどの精密機器は、その内部で2進数での計算を行っているからです。

上表の数字は、プログラミングなどに関わっている方は暗記しているのではないでしょうか。

まとめ

指数を含んだ計算も、元の意味さえ知っていれば簡単に計算ができそうですね。

ちなみに「1024はキリのいい数字だ!」と思うのは数学好きあるあるのひとつです!

「2の10乗」ってすごくキリがいいですよね!?


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース