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大人が意外と分からない算数「24と32の最小公倍数は?」《小学生でもわかる問題》

  • 2023.10.8
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最小公倍数を求める問題は、小学5年生で学習しますが、その後の数学をやっていく上で大切な単元となります。

なぜなら、分数の計算をおこなうときには、「倍数」を考えないといけないからです。

特に、分母の異なる分数を足したり、引いたりするときは、「通分」をしますよね。

この通分のときに、最小公倍数を使うのです。

今回は、最小公倍数を求める問題に挑戦してみましょう。

問題

24と32の最小公倍数をもとめなさい。

倍数」というのは、ある数を何倍かした数のことです。

3の1倍は3、2倍は6、3倍は9、4倍は12・・・、なので、3の倍数は3、6、9、12・・・と言うことですね。

これは九九なので、簡単そうです。

 

次に「公倍数」というのは、2つ以上の数について、共通な倍数のことです。

先ほど確認したように、3の倍数は3、6、9、12・・・でした。
同じように、2の倍数を考えると2、4、6、8、10、12・・・ですよね。

この中で共通しているのは、6、12・・・です。

つまり、2と3の公倍数は、6、12・・・と言うことです。

 

そして最後に「最小公倍数」は、その言葉通り、公倍数の中でも最小のものです。

2と3の公倍数は先ほど確認しましたので、最小公倍数は6ということになりますね。

ここでは、2と3という小さな数で考えましたが、問題では「24と32」です。

求めることができるでしょうか。

 

さて、答えは「96」です。

解説

先ほどの例と同じように、それぞれの倍数を考えることで最小公倍数を求めることが可能です。

24の倍数は、24、48、72・・・のように。

ただ、今回の問題のように2桁の数になると、倍数を考えるのは、少し大変になってきますね。

そんなときは、素因数分解を用いて最小公倍数を求めることができます。

素因数分解というのは、ある整数をこれ以上分けられなくなるまでかけ算の形に直すことです。(数学的には、「素数の積にする」と言います)

24=2×2×2×3

右側のかけ算を計算すると確かに24になりますね。

同じように32も素因数分解してみましょう。

32=2×2×2×2×2

ここから、どのように最小公倍数をもとめるのでしょうか。

倍数というのは、もとの数を何倍かしたものです。24や32のかけ算の形に、さらに何かを掛けないといけません。

そして、そのかけ算の結果が同じものになれば良いのです。

つまり、素因数分解の形を見比べて、それぞれの不足する部分を補うように数を埋めると、最小公倍数になります。(下図)

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2×2×2×2×2×3=24×4
2×2×2×2×2×3=32×3

「96」という数は「24の4倍」「32の3倍」とそれぞれの倍数になっています。

まとめ

ある程度小さな数であれば、倍数をひたすら書き出すという解き方の方が早いでしょう。

素因数分解をわざわざ考えるなんて、と思われるかもしれませんが、大きな数の最小公倍数になると、確実にこちらの方が早く正確に計算ができるはずです。

例えば、3桁の数の倍数なんて、考えるのは難しいですよね。

いろいろな解き方で求められるようになると、数学も楽しくなります!


文・監修:SAJIMA

日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。

編集:TRILLニュース