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連打音が心地いい!秒速25打の自作スマホ連打機が話題に 製作者に話を聞いた

  • 2023.9.21

桐朋電子研所長(@denshiken_toho)さんが自作したスマホ連打機が、X(Twitter)で注目を集めている。

「ついにスマホ連打機つくれました!」というコメントと共に投稿された動画には、ものすごいスピードで数字がカウントされていくスマホの画面と、スマホ連打機と思しきガジェットが映し出されている。カウントはもちろん連打数だ。

「カチカチカチ」という音を立てながら、リズムよく秒間14連打をたたき出す様子がなんとも小気味いい。

ガジェットの仕組みを簡潔に説明すると、連打のカギは電気の量、すなわち「静電容量」だ。

スマホのタッチパネルには微弱な静電気が流れており、指で触れることで「静電容量」が変化する。スマホはその変化を察知してタッチを認識するわけだ。

この「静電容量」をコンデンサなどの道具を駆使して機械的に変化させ、高速連打を実現することができる。

14回→25回と大幅に記録を更新 出典:Togetterオリジナル

その後も桐朋電子研所長さんはスマホ連打機の改良をくり返しており、9月14日には秒間25連打を達成。試作を重ねる情熱がすごい。

X(Twitter)ユーザーからは「夢が広がる」「たくさんのいいねが押せますね」といったコメントが寄せられた。なかには「高橋名人※はすごかった」など、往年の著名人を思い出す人もいたようだ。

※「ファミコン名人」のあだ名で知られるゲーム名人。ボタンを1秒間で16連打するテクニックで有名。

製作者の桐朋電子研所長さんに、スマホ連打機への思いについてお話を伺った。

スマホ連打機はスポーツのような感覚

スマホ連打機を作ろうと思った経緯やきっかけを教えてください。

ふと「スマホにコンデンサーを押し当てたら反応するのかな」と思い、コンデンサーの頭を画面に当てたところ,タッチペンの代わりになることを発見しました。
それからスマホのタッチを電気的に制御しようと試行錯誤していたら、連打機にたどり着きました。連打機を作ろうというよりは、気づいたら連打機ができていました。
最終的に何にたどり着くのかわからない工作、実験のワクワク感が好きです。
出典:Togetterオリジナル

目標にしている連打回数などはあるのでしょうか。

現在の方法では、連打回数に物理的上限があります。1秒25連打よりはもう少しだけ増えそうな気がしていて、直観ですが、30連打までは到達できるかもしれません。
連打の回数以外に、いかに安価にやれるかを突き詰める目標もあります。性能は落ちますが、振動モーターを使った方式を試したところ、200~300円程度で製作可能になりました。
最終的には、小学生が夏休みの自由研究に選ぶテーマのひとつになるぐらい、スマホ連打機が普及するといいなと思っています。
出典:Togetterオリジナル

スマホ連打機の使い道や「こう使いたい!」といった願望はありますでしょうか?

個人的にあまりゲームをやらないので、連打すること自体が目的になっていますね。
ですが、投稿に寄せられたご意見には面白いものがたくさんありました。「スマホアプリの耐久性テスト」「チャットでハートをたくさん飛ばす」「クッキークリッカー※の攻略」など、たくさんの使い方があるのだなと思いました。
※フランスのOrteil氏が手掛けたフリーゲーム。膨大な数の連打が要求される。
あと、「連打の回数を減らしてスマホがスリープモードに入らないようにする」といった使い方は実際的だと思います。
そもそも日常の中でスマホを連打する場面はそんなに多くありません。実用性というより、私にとっては連打自体が陸上スポーツのような感覚になっています。
1打でも多く打つにはどうすればよいのか、どのように打てば安く作れるのか。今後もストイックに追及していきたいです。
出典:Togetterオリジナル
廉価版スマホ連打機 出典:Togetterオリジナル

「いかに安価にやれるか」を模索した新作スマホ連打機は、乾電池やアルミホイルなど、身近なアイテムを取り入れている。コストもかなり抑えられており、工作に不慣れでもチャレンジできそうだ。

今後、子どもたちがスマホ連打機を工作を楽しむ時代が訪れるのかもしれない。

記事中の画像付きツイートは許諾を得て使用しています。

文:ハチミツ 編集:Togetterオリジナル編集部

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