存在に感謝
与野公園からバイパスを越えて10分ほど歩いたところに、小さな駄菓子屋さんがあります。 大人になって通りかかったとき、中の様子がわからず閉店したと思い込み勝手に寂しい気持ちになっていました。 それから10年以上、子どもを駄菓子屋さんに連れていきたいなとグーグルマップで調べていると、閉店したと思い込んでいた「エンゼル」が営業しているではありませんか!小銭を用意し向かいました。
「こんにちは」手でドアをスライドすると奥から店主のおばちゃんが登場。 タイムワープの扉があるとしたらここです。それまで生きてきた景色がすっ飛び数十年前の感覚に。 変わらないおばちゃんに嬉しくなります。聞くとお店はオープンから40年ほどだそうです。
細やかに整頓された商品棚。ロングセラーを再確認したり、知らないお菓子に感心したり。ぎゅっとつまった駄菓子は見ているだけで楽しいです。 見たことのないお菓子を凝視しているとどんな味か説明してくださりました。気さくなおばちゃんに気持ちが和みます。
「にんじん」は見た目の可愛さと、比較的長くおやつ時間を楽しめるのでよく買っていました。
ローセキを発見!
ローセキ(ろう石)はコンクリートやアスファルトに白い文字をかくことができるチョークのようなもので、雨が降ると簡単に消えます。私もよく遊びました。自宅の目の前のみならず向こう三軒まで壮大なお絵描きをしていたのを思い出します。翌日も自分の世界が残っているのを確かめてにんまりしながら学校に行きました。 子どもだけでなく、私のように懐かしくて「ローセキ」を購入されるかたも多いそうです。駄菓子屋さんでローセキを買ったと伝えると、わが子は「美味しいの?」と聞いてきました。※食べ物ではありません
子どものための世界
放課後の小学生たちが自転車で元気よく買い物にきていました。近所に住む子供たちで友達の家に遊びに行く前に寄ったそうです。持参したお金では足りなかったようで、店主のおばちゃんと相談しています。駄菓子屋さんでは足したり引いたり何度も考えるので計算力が養えますね。 お会計は現金のみ。そろばん弾いてお会計です。
限られた金額の中で最適な買い物をする思考力や判断力。お店の方とのやりとりはコミュニケーションの練習にもなり、駄菓子屋さんに行くことは子どもの成長にも素晴らしい環境ではないかと思います。
初めて会った私にも気軽に声をかけてきてくれました。大きなスーパーやコンビニではありえません。いきいきとしていて良い雰囲気の子どもさんたちでした。
帰り際、好きなお菓子を教えてもらいました。
ガリボリラーメン ピリカラにんにく味
初めて見ました!ベビースターラーメンを固めたようなお菓子です。昭和に流行った「ラーメンばあ」みたいですね。
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外のベンチで休憩できます[/caption]
駄菓子を買ったら
近くには大きな与野公園もありますがバイパスを渡らずに歩いていける公園があります。エンゼルに背を向けて東京方面に直線、徒歩5分左手です。
桜丘ふれあい公園
開放感のある広場の奥の階段を上るとちょっとしたアスレチックがありました。
虫よけ必須ですが木陰になっているので多少日差しを遮って遊べます。
駄菓子屋エンゼルの近隣には10年前と比べても新しい住宅がたくさん建っており、新しい小さな常連さんはまだまだ増えそうです。
目立たないけれど確かに誰かを支えている素敵なお店を紹介する機会に感謝しています。目にとめてくださりありがとうございました。
ぴのこ