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ドイツに大勝の日本と大違い…韓国代表クリンスマン監督に解任論、サウジに勝てなければ決断か

  • 2023.9.12

サッカー韓国代表を率いるユルゲン・クリンスマン監督に“解任論”が急浮上している。

韓国サッカー協会(KFA)のマイケル・ミュラー国家代表戦力強化委員長は今年2月、クリンスマン監督を韓国代表の新指揮官に選任した当時の記者会見で、当初の評価基準として挙げた「専門性」「経験」「確実な動機付け」「チームワーク能力」「環境的要因」の5つの要素に彼が符合すると話した。

そして、「クリンスマン監督が韓国に居住したい気持ちが大きいということを確認した」と強調した。

クリンスマン監督本人も、3月9日に坡州(パジュ)のサッカー国家代表トレーニングセンター(NFC)で行われた就任記者会見の際、「韓国に常駐するかどうか」という報道陣の質問に対し、「韓国に常駐する。私は(サッカーを通じて)運良く色んな国を経てきた。韓国に居住しながら、人や文化を経験したい」と語っていた。

クリンスマン監督の“怠慢”に悪化する韓国世論

しかし、指揮官が就任6カ月にして発言を翻したことで、新たな議論を生み出した。

就任以降の韓国滞在期間が2カ月にも満たず、「外遊」「在宅勤務」などの問題が浮上したクリンスマン監督は、9月の国際Aマッチ期間にイギリスを訪れた韓国報道陣とのインタビューの場で、「韓国に常駐しなければならないと話した人物は誰もいなかった」と発言したのだ。

これに対し、多くのKFA関係者は戸惑いの反応を示している。

一部では、クリンスマン監督が海外で生活することも代表のためであると言及する過程で、多少誤解が混じってしまった発言だと擁護した。

しかし、指揮官の発言一つひとつを細かく見てみると、「契約書上」「原則的に」韓国で長期間過ごさなければならない理由がなく、それに言及した人物もいないと解釈できる。

韓国の多くのサッカー関係者とファンが国内常駐の約束を破ったクリンスマン監督に憤りを感じているのは、彼の業務態度と実際の結果のためだ。

クリンスマン監督は自らの目でKリーグなど国内の試合を頻繁に視察し、選手をチェックしたと主張しているが、これまでKリーグ1(1部)10試合、Kリーグ2(2部)1試合を現地観戦したのがファクトだ。

実質的にはチャ・ドゥリ・コーチにKリーグの視察を任せ、選手選考に大きく関与する仕組みを作り上げた。

これまでクリンスマン監督が采配を振るった5試合(3分2敗)で、指揮官が直接チェックして選んだ選手が多くないという話は説得力がある。

また、指揮官は自宅のあるアメリカに主に滞在しながら、欧州へ飛んでFWソン・フンミン(31、トッテナム)やMFイ・ガンイン(22、パリ・サンジェルマン)、DFキム・ミンジェ(26、バイエルン・ミュンヘン)など欧州組のパフォーマンスをチェックしたという話も度々羅列するが、彼はどんな人物が指揮を執ろうと代表には欠かすことのできない主力選手だ。

自らの口で来年1月のアジアカップ、さらには2026年北中米W杯までを見据えた未来志向的なビジョンを描くと言ったのであれば、少なくとも就任初期は韓国国内で多くの選手をチェックし、指導者やサッカー関係者と疎通しなければならないのではないか。

韓国代表監督を経験したとあるサッカー関係者は、「代表監督は招集期間に限って指導をするため、選手や試合を他人よりも2~3倍現地でチェックし、研究しなければならない。それはどの国であっても基本のことだ」と、クリンスマン監督の姿勢を残念がった。

ユルゲン・クリンスマン監督

火が付いた民心に油を注ぐように、9月の欧州遠征期間も指揮官をめぐってあらゆる議論が飛び交っている。

クリンスマン監督は8日のウェールズ代表戦で“無色無臭”の戦術を展開し、0-0の引き分けでまたしても初勝利に失敗した。

にもかかわらず、試合終了直後には「息子へのプレゼント」として対戦相手のMFアーロン・ラムジー(32、カーディフ・シティ)にユニホームを要請し、それを遠慮なく自慢して袋叩きに遭った。

また、代表ウィーク期間中の10日に英ロンドンで行われた古巣バイエルン・ミュンヘン対チェルシーのレジェンドマッチの参加者リストに名を連ねると、韓国国内の世論悪化を考慮した挙句、不参加を宣言した。

ここまで来ると、ただの“マイウェイ”と言うよりも本文を忘却した“勝手な行動”と見ることができる。

問題はミュラー委員長をはじめ、KFAの中心人物が誰もクリンスマン監督を制止できずにいることだ。

自然と、クリンスマン監督の選任に決定的な影響力を及ぼしたチョン・モンギュ会長に非難の矛先が移っている。

来る13日、英ニューカッスルのセント・ジェームズ・パークで予定されているサウジアラビア代表との国際親善試合は、クリンスマン監督の「ギロチンマッチ」になるという雰囲気が漂っている。

韓国が“クリンスマン・リスク”とともに停滞期を歩むなか、日本は10日にアウェイでドイツを4-1で下し、さらに一歩前進した競技力を見せつけた。ドイツサッカー連盟は日本戦大敗直後、ハンジ・フリック監督の解任を発表した。

目の前の結果よりもアジアカップを見据えているクリンスマン監督の望みとは異なり、サウジアラビア戦でも勝利と言う結果を得られないようであれば、彼もやはり“解任”に追い込まれる可能性が高い。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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