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生島淳の僕しか知らないアスリートの秘密。ラグビーボールのヒミツ

  • 2023.9.11
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土車大八_イラスト

本記事は、BRUTUS No.880『洋菓子好き。』(2018年10月15日発売)に掲載されたものです。

ラグビーボールのヒミツ

ラグビーのワールドカップが、来年9月20日から日本で開かれるって、知ってるかい?日本が2015年のW杯で南アフリカを破って世界に衝撃を与えてから、もう3年。アッという間だ。道理で年を取りますな。

さて、ラグビーには様々な特徴があるけれど、その筆頭は楕円球を使って試合をすること。楕円球最大の魅力はボールがどこに弾むかわからないことだけれど、そもそもなぜラグビーのボールが楕円になったのだろう?

これには様々な説があるのだが、17世紀のイギリスでは、豚や牛の膀胱を取り出して空気で膨らませ、いろいろな遊びに使っていたことを示すが残されている。

そして19世紀にはイギリス各地の学校で異なったルール、ボールでフットボールが楽しまれていたが、そのなかで、ロンドンから電車で1時間ほどの町にあるラグビー校では、学校の前にあったギルバートという靴屋で、ボールを作ってもらっていた。

そこのオヤジが楕円球を作ったのか、それとも丸いボールが変形して楕円になったのかは定かではないが、学生たちが「楕円球の方が面白いぜ」と、変わった形のボールで遊ぶのがラグビー校のルールとして定着した。

それが「ラグビーフットボール」と呼ばれるようになった理由であり、楕円球が世界中で愛されるようになったというわけです。ちなみに、今は膀胱は使われていませんからね。念のため。

土車大八_イラスト

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生島淳

いくしま・じゅん/スポーツジャーナリスト。近著に『エディー・ウォーズ』などがある。

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