1. トップ
  2. おでかけ
  3. カラフルな御朱印も人気!新橋駅前に鎮座する烏森神社―東京神社案内【19】

カラフルな御朱印も人気!新橋駅前に鎮座する烏森神社―東京神社案内【19】

  • 2023.9.9

東京都には約2,000社の神社があると言われています。初詣や祈願成就で参拝したり、散歩がてらに立ち寄ったりと神社に行く機会は何かと多いのでは。そこで本シリーズでは、写真家の石津祐介さんが神社の見どころや土地とのつながり、オススメの授与品を紹介し、神職の方からお話を伺います。第19回は「烏森神社」です。

コンクリート造の社殿が特徴の烏森神社(画像:石津祐介)

●ビジネス街に鎮座する都会の神社

烏森(からすもり)神社はビル街の中に鎮座する神社で、平安時代に創建されました。コンクリート造りの社殿と鳥居が特徴で、独特の雰囲気があります。今回は、権禰宜の梶香那さんに神社を案内していただきました。

「烏森神社は、天慶3年(940年)に平将門が乱を起こした際、鎮圧に向かった藤原秀郷がとある稲荷神社で戦勝祈願をしたところ、白い狐が現れ白い矢を授かりました。その矢を持って乱を鎮めたのでお礼に一社建てようということになり、夢にまた白い狐が現れ『ご神鳥(しんう)の群がる所が霊地だ』と告げられ、この地に来た際に夢のように烏がたくさんいたので烏森稲荷を建てたと言われております。江戸時代には椙森神社、柳森神社と併せ『江戸三森』として信仰を集め、明治6年に現在の烏森神社と社名を改めました」(梶さん)

モダンな建築の中に社が垣間見える不思議な空間(画像:石津祐介)

●近代的なコンクリート造の神社

新橋のビル街に溶け込むようなコンクリート造の社殿と鳥居が特徴ですが、それには理由がありました。

「昭和46年に現在の社殿が建てられました。その当時は、町の条例で火災を防ぐために木造建築が出来なくなったので、コンクリートで建て替えることになりました。その際に、意匠を凝らそうと建築家の郡菊夫さんがデザインしました。平成5年には町の方の意見を伺い、社殿に合わせたデザインでコンクリート製の鳥居が建てられました」(梶さん)

社殿のデザインに合わせて建てられたという鳥居(画像:石津祐介)

●御祭神と御利益

烏森神社では、多くの稲荷神社で祀られている「倉稲魂命(うがのみたまのみこと)」と、「天鈿女命(あめのうづめのみこと)」「瓊々杵命(ににぎのみこと)」の三柱がお祀りされています。

「倉稲魂命がお稲荷様ですので商売繁盛、天鈿女命様が芸能の神様ですので技芸上達、瓊々杵命様は家内安全の御利益があります。また反乱を収めた故事から、必勝祈願の御利益があります」(梶さん)

お札に書き入れをする場所「書き処」(画像:石津祐介)

●人気の授与品や御朱印をいただこう

御朱印はカラフルな通常のものに加え、神事や行事などに合わせたものがあり、授与の際には小さなお守りもいただけます。御朱印帳は、社紋が描かれたデザインとなっています。

「カラフルな御朱印は、白いカラスが色を染めてもらう『フクロウの染物屋』という民話に由来しています。赤は恋愛やご縁、黄は金運、青が仕事、緑が健康という意味を添えています」(梶さん)

御朱印と御朱印帳を紹介していただいた巫女の蕨さん(左)と佐藤さん(画像:石津祐介)

色で叶える「心願色みくじ」は烏森神社独自のおみくじで、おみくじと願い札と願い玉がセットになっており、同じ色のペンで願い事を書き入れます。「鈴守 」は天鈿女命にあやかった御守で、身体の前で左・右・左と3度振って身を清めます。「御恵守」は御守袋5色で内符が10種類あり、願い事によって選ぶことができます。

「心願色みくじは、御朱印の色の意味合いに合わせた4色があり、今一番のお迷いごとがある色を選んでいただければと思います」(梶さん)

4色の「心願色みくじ」と「願い玉」(画像:石津祐介)
心願色みくじ用の書き処。フォトスポットとしても人気のスペース(画像:石津祐介)
「幸運の鈴守」は単体と台座とのセットがあります(画像:石津祐介)
自分の願い事に合わせて選べる「御恵守」(画像:石津祐介)
今回、神社を案内していただいた権禰宜の梶香那さん(画像:石津祐介)

■烏森神社(からすもりじんじゃ)住所:東京都港区新橋2-15-5TEL:03-3591-7865社務所:9:00~16:00アクセス:JR・東京メトロ銀座線・都営浅草線「新橋駅」より徒歩2〜3分

石津祐介

元記事で読む
の記事をもっとみる